ゆりやんレトリィバァさん「先日フラれて落ち込んだけど、嫌われるのは悪いことだけじゃなかった」
撮影中、スタジオのドアベルがピンポーンと鳴ると「は~い!」と出ていこうとしたり、スタッフに突っ込んだり…テレビで観るままなたのしさで、終始応えてくれたゆりやんさん。それは〝常に私で生きていく〟という信念に基づくものでした。
嫌われる勇気、がずっとありませんでした
学生の頃から人にどう見られているのか、とか、嫌われたくないと思って生きてきました。嘘をついたり媚を売っているわけではないけど、嫌なことを嫌とは言えず、失敗とか弱点もさらけ出せない性格だったんです。でもつい先日仕事で、尊敬している西川のりお師匠に悩みを相談する機会があって。実は最近好きな人に振られて落ち込んでいたので、そのことを話したら「振られて嫌われた方が人間、厚みが出る」って言ってくださったんです。この言葉を聞いて、嫌われるって悪いことだけじゃないんだっていう発見がありました。これまではやっぱり、面白いって思われたいし、人に好かれたいから、周りに合わせちゃうことが多かったのですが、誰かを傷つけない限りは自分を隠さずに生きたいなって。今は好きな人といる、好きなことだけやるという選択ができるようになってきて、徐々に「自分ってこんな人間です」とさらけ出せるようになった気がします。
自分を自分で可愛がってあげないと、可哀そう
嘘みたいに聞こえるかもしれませんが、私、いま周りの人がめっちゃ好きなんですよ。みんなに勝手に元気にしてもらってるっていう感じです。嫌われる勇気が持てなかった頃は、人の悪口ばかり言う人たちと一緒にいなきゃいけない状況に仕方なく身を置いていたこともありましたが、自分が好きな人とだけいる、という選択ができるようになった今は、そんな我慢をすることもなく、本当に楽で心地いい。だから今の自分は好きです。
自分のことを嫌いになったら自分が可哀そうって思うんですよ。だって誰も可愛がってくれないんですもん(笑)。自分自身にお金を使うときも「もったいなくない?」って一瞬躊躇するんですけど、自分で頑張って働いたお金だし、私のために使ってあげようって。自分への誕生日プレゼントも今年何回買ったことか(笑)。30代になって思うんですけど、好きなときに好きなものを食べたり買ったりしても、こどものときにくらべて誰にも何も言われないじゃないですか?その自由を今は楽しみながら、自分で自分の機嫌を取ることは大切にしています。
PROFILE
ゆりやんレトリィバァ
1990年生まれ。奈良県出身。関西大学文学部在学時にNSC大阪校に入学し、首席で卒業。NTV「女芸人NO1決定戦 THE W」やフジテレビ「R-1グランプリ2021」など複数の大会で優勝を果たす。2019年には「アメリカズ・ゴット・タレント」にも出場。コメディアンの枠にとらわれない幅広い活躍でファッションアイコンとしても注目の的。インスタのフォロワー数は、94万人超え。
撮影/YUJI TAKEUCHI(BALLPARK)ヘアメーク/岡田知子さん(TRON) スタイリング/皆川bon美絵(thefew) 取材/坂本結香 再構成/Bravoworks.Inc