【息子2人が東大に合格】大人も再考、夏休みの「自由研究」の本当の意味とは⁉

お母さんが変われば子供が変わる⑱

こんにちは。子育てスマイルナビゲーターのたかみほです。

前回の記事では、

▪️最初に宿題をやるタイプのお子さん
▪️宿題を後回しにするタイプのお子さん
▪️サクッとできる宿題について
▪️親子で夏休みの計画を!

について、お伝えさせていただきました。
今回は「自由研究とは?」「我が家の自由研究について」をテーマに、お話しさせていただきます。


● 自由研究ってなに?

夏休みといえば、自由研究や読書感想文。
最近は、夏休みの自由研究や読書感想文(宿題も?)を、親御さんが手伝うことが前提に課題が出される傾向になっていることをよく耳にします。
親御さんも手伝うとなると、なおさら親子で相談して、計画を立てなければなりません。

「夏休み期間中のいつ頃に何の自由研究をしようか?」ということを、まず夏休みの初めに親子で一緒に考えておくことが大切ですね。

そもそも「自由研究」とは何だろう?と思い、辞書で調べてみました。

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調査・研究の対象・目的・方法などが特に指定されず、実施者が自ら設定して自由に調査研究を進める、という方式の課題の呼び名。

もっぱら小学校の夏休みの課題としての自由研究を指すことが多い。

小学校における自由研究は観察、実験、採集、図画工作なども含まれ得る。

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〜実用日本語表現辞典より〜

また、ウィキペディア で調べてみると、

自由研究(じゆうけんきゅう)とは、児童・生徒が自由に多様な事項を研究することであり、次のような意味合いがある。

▪︎大正自由教育運動の中で新しく誕生した新教育の学校(例えば、成城学園、玉川学園など)で始められたこどもたちの関心と体験に重きをおいた学習活動の時間のこと。日本における自由研究の源流とされている。

▪︎日本において、1947年(昭和22年)から小学校に5年間ほど設けられた教科の1つ。昭和22年度における『学習指導要領 一般編(試案)』(文部省著作)に示された。自由研究の時間のおかれる理由としては、児童の個性から生じる探求活動について、「何かの時間をおいて、児童の活動をのばし、学習を深く進める」ことと説明されていた。

1.以上から派生して、詰め込み教育への反省として、こどもが問題意識を出発点にして、主体的な学習活動をする時間として、小学校・中学校・高等学校などのカリキュラムに取り込まれたもの。教科外活動として学校の設置者が設ける「ゆとりの時間」「学校裁量の時間」などを利用して実施され、各学校ごとに「自由学習」「自由活動」などさまざまな呼称が用いられてきた。2003年度施行の学習指導要領からは、このような教科外活動のスタンスに類似する総合的な学習の時間が規定され、すべての初等教育段階(小学校など)・中等教育段階(中学校、高等学校など)の学校でこのような活動が実施されている。

2.小学校・中学校などの長期休業(夏休みなど)の期間中に児童・生徒に課される宿題のひとつ。

その後に、[続きの解説]があり…
【現状】の欄に書き示されている内容に驚きました!

【現状】

長期休業(夏休みなど)に出される自由研究の課題に対して、こどもたちは、10日~40日ほどの期間を通して教員の指導や方法論を離れ、保護者の協力も得るなどして、思い思いの方法で研究を行うことができる。特に夏季休業(夏休み)は、日数も多いため、まとまった課題に取り組むことができる。

本来は、「自由」の名のとおり無理強いするものではないが、保護者や教員の強い意向でやむなくこなしたり、自身の成績のためにおこなう場合もある。
学校側がメニューを用意して生徒に選ばせる、あるいは生徒本人の意向と無関係に割り当てる場合もある。
また、読書感想文などと違って明確な規定やノルマが設定されない事が多いため、「自由」の名の下で適当に、またはふざけて済ませてしまう例も少なくない。さらには、実質的に保護者が作成したものが児童・生徒の名前で提出されるケースもある。

休み明けには絵や写真、文章でまとめられた研究のレポートを教員に提出し、優秀作品は学校や市町村単位での「作品展」などに出品される場合もある。

本来、「自由研究」は、自分でテーマを設定し、それを追求していく探求学習(Inquiry-based Learning)であり、問題解決からまとめ方までのスキルを磨くことができる学習である。その重要性を多くの人が認めながらも、受験偏重や指導者不足などのため単なる宿題のひとつとして軽視されることもあるようだ。その一方で、コンテスト受賞などをはげみに小学生から高校生になるまで同じテーマで研究を継続してきた生徒もいる。

さらに、自由研究の【作成方法】も書いてありました!

【作成方法】

自由研究のレポートは、およそ以下の組み立てに基づく。標本や工作などもレポートを別に作成しておくとよい。

・自由研究のテーマ

・研究の動機(なぜこの研究をしようと思ったか)

・研究の方法

・結果の予想(まず自分なりに結果を予想することが大事)

・結果

・まとめ(結果についての考察、予想と結果がちがう場合はなぜそうなったのか、など)

・研究を終えての感想

・参考文献、謝辞など

何故?という疑問

予想する(仮説を立てる)

実験・検証する

結果

まとめ

感想

本来の「自由研究」の意義を理解して、時間をかけて研究に取り組み、自由な形式でアウトプットをする。

 

今年の自由研究を、ぜひ有意義なものにしましょう!

● 我が家の自由研究の紹介

夏休みが明けると、小学校の教室の一部が、生徒達の作品や研究を一定期間展示し、保護者も見に行けるようになっていたので、それぞれのお子さんの力作に目を楽しませてもらいました。

我が家では、たしか「セミの羽化の観察」や「ペリー来航について」などを調べたものを提出したことを覚えております。

1)
「セミの羽化の観察」の自由研究は、セミの幼虫が羽化するところを写真に撮りながら観察し、画像の横に時間とコメントを書き、締めくくりに感想を書き、1冊に仕上げていました。

木の幹にとまっているセミの幼虫をじっと観察するところから始まり、2時間くらい経つと、背中の殻が割れてきて、中から白い体が現れ、上半身が出てくる。やがて逆さまになり、全身が殻から抜け出る。羽化した直後は、羽の色がきれいな青緑色をしている。セミは、抜け殻につかまって体が固くなるのを待つ。羽が茶色になり、飛び立っていく。

この一連の観察に、7時間くらいかかるので、家族で代わる代わる観察をしなければいけませんが、夏休みの一つのイベントとなり楽しかったです。セミが飛び立っていく時の感動と喜びもひとしおで、家族みんなで共有できました。

 

2)
もう1つは、歴史ものを研究する自由研究の課題が出たので、たまたま三浦半島や湘南、横須賀の方に行った帰りに、横須賀市にある「ペリー記念館」に立ち寄り、調べ物をしながら写真を撮り、パンフレットをもらって帰り、それらをまとめたものを夏休み明けに提出していました。

夏休みの旅行に盛り込み、家族でペリー記念館に行ったのですが、夕方近くで入館者も少なかったせいか、館長さんは、子供たちに親切にとても分かりやすく説明してくださいました。

ペリー来航のことが歴史に出てきていたので、ペリー記念館に訪れたことで、より具体的に理解できたことがよかったし、母親の私も子どもと一緒に学び直しをするよい機会だと、その時感じました。

 

3)
「お城に行くことも課外活動としての学びの場になる」という内容を、16記事目にも書きましたが、旅の目的に〈お城巡り〉を入れ、実際にお城を見学して調べたことを自由研究にするのもよいですね。

「旅は予定通りにいかない」のが面白い体験や発見になることもあります。
旅先に偶然、何かしらの博物館などがあれば、そこに行ってみて、思わぬところから自由研究に繋がったりするかもしれません。夏休みは、普段学校では味わえないことをたくさん経験し、家族との共感を深めていける絶好の機会だと思います。


次の連載も楽しみにしていただけたら嬉しいです。

たかみほ(たかせみほ)

子育てスマイルナビゲーター 1968年生まれ。共立女子大学文芸学部卒業後、航空会社のグランドスタッフに。結婚後、長男が小4、次男が小2の時に夫と別居。2年間の調停の後に離婚成立。シングルマザーとして働きながら、子供たちを中高一貫校へ。その後、2人ともに東京大学理科一類へ現役合格を果たす。著書に『シングルマザーで息子2人を東大理Iに 頭がよくなる「ルーティン」子育て』(徳間書店) Noteブログ https://note.com/takasemiho

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