お得って聞くけど申告や計算が難しそう……と敬遠している人も多いふるさと納税。上手に使えば各地の美味しい名産品や宿泊などが、リーズナブルに体験できます! そこで今回は、ふるさと納税ってどんなもの? どうやってやるの? といった疑問について、節約アドバイザーの丸山晴美さんに教えていただきました。
教えてくれたのは
節約アドバイザー 丸山晴美さん
節約アドバイザー。ファイナンシャルプランナー。「自分の家を買うために頭金1000万!」を目標に、自身も節約生活をスタート。家計管理、節約に関するさまざまな著書で、お金とのつき合い方を提案している。
ふるさと納税とは?
● 控除上限額内で寄附すると所得税の還付、住民税の控除が受けられる
● 実質2000円の自己負担で返礼品がもらえる
● 返礼品は寄附金の30%以内
● ワンストップ特例制度対象者は確定申告不要
● 住宅ローン控除などの控除がある人は上限額に注意
自分の住んでいる自治体を除き、故郷や応援したい自治体などに寄附ができる制度。寄附金のうち2000円を超える部分は、所得税の還付や住民税の控除対象に。お礼に地域の名産品などがもらえます。
例えばここから寄附できます
◎さとふる
最短1週間で返礼品が到着
https://www.satofull.jp/
12万点以上の返礼品を掲載しているサイト。返礼品事業者と直接契約しているため、寄附から最短1週間で返礼品が到着。カンタン確定申告などのツールで控除申請もサポート。
◎楽天ふるさと納税
寄附で楽天スーパーポイントが貯まる
https://event.rakuten.co.jp/furusato/
最大のメリットは、寄附金額に応じて楽天スーパーポイントが貯まること。「楽天スーパーSALE」の対象にもなっています。寄附している自治体数や発送状況の確認がしやすく使いやすい。
《ふるさと納税のはじめ方》
①控除上限額をシミュレーションする
ふるさと納税で所得税の還付や住民税の控除を受けられる控除上限額は、収入や扶養家族の年齢などによって異なります。控除上限額を超えると、超えた分が自己負担となってしまうので注意。お得に活用したいなら、事前にサイトのシミュレーターを使って確認を。
②寄附先を決めて寄附する
ふるさと納税を行う自治体は1000以上。ポータルサイトにより、受付自治体数は異なりますが、 たくさんのなかから選ぶと迷ってしまいますよね。例えば自分が欲しい返礼品から、縁のある地域に、寄附金の使い道からなどで、ここに寄附したいと思うところを探してみて。
◎返礼品で
返礼品には食品、お酒、美容、旅行など幅広いジャンルがあり、自治体により量や質もさまざま。フルーツや新米など季節限定でしか登場しない返礼品もあるので、狙ってみても。
◎地域で
生まれ育った故郷、旅先でお世話になった場所など、大好きな地域の活性化のための寄附もあり。訪れたことはなくても、返礼品をもらうことで行った気分になると寄附する人も。
◎使い道で
最近だと首里城復興や新型コロナウイルス被害への支援など、目的を達成するための寄附を募集しているところも。このためにお金を使ってほしい、と思う目的を探してみては。
③返礼品、「寄附金受領証明書」が届く
自治体からは返礼品だけでなく、寄附金受領証明書というものが届きます。この書類は確定申告をする際に必要なので、必ず保管しておきましょう。なくすと控除が受けられなくなるので注意!
④税金控除の手続きをする
◎ワンストップ特例制度
【対象の人】下の両方に当てはまる人
・寄附先が5自治体以内 ・確定申告を必要としない給与所得者
【必要書類】ワンストップ特例申請書、本人確認書類
【提出方法】寄附の都度、寄附した自治体に提出
【期限】寄附した翌年の1月10日必着
◎確定申告
【対象の人】下のどちらかが当てはまる人
・寄附先が6自治体以上 または ・確定申告が必要
【必要書類】寄附金受領証明書、源泉徴収票(給与所得者の場合)
【提出方法】確定申告の際に税務署に提出※
【期限】寄附した翌年の3月15日まで
ふるさと納税を行うと、2000円を超える寄附金について、控除上限額内で税金が控除されます。控除を受けるためには確定申告をするか、ワンストップ特例制度の申請が必要です。自分がどちらの要件に当てはまるか確認して申請を。
※e-taxを利用する場合は、証明書の提出を省略可。
⑤税金の控除を受ける
申告をするのは1/1~12/31に寄附を行ったふるさと納税分。住民税は、ふるさと納税をした翌年の6月以降に控除されます。所得税からの還付がある場合は、確定申告の際に指定した口座に、確定申告をした1カ月後くらいに還付金が振り込まれます。
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イラスト/カツヤマケイコ 取材・文/酒井明子 構成/Mart編集部
2020年5月号
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