【更年期】ココロとカラダのバランスを上手に取るにはどうしたらいいですか?

女性ホルモンであるエストロゲンと、セロトニンやメラトニンは密接な関係。互いに調節しあうことで、心身のバランスが調います。毎日なんだか心身の不調を感じる私たちに、自身もアネフォー世代の産婦人科医、高尾美穂先生が乗り越え方を教えてくださいました。

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◯ 高尾美穂先生

医学博士・産婦人科専門医。日本スポーツ協会公認スポーツドクター。イーク表参道副院長。女性の健康で幸せな人生と前向きな選択を後押しすることをライフワークとし、様々なメディアで活躍。著書に『心が揺れがちな時代に「私は私」で生きるには』(日経BP)ほか。


Q.ココロとカラダのバランスを上手に取るにはどうしたらいいですか?

尾崎久美子さん(42歳)主婦

カラダが不調だと気持ちまで落ち込んで、プチ鬱みたいな症状も……。自分で自分のご機嫌を取る方法を、具体的に知りたいです。

A1.すぐ始めてほしいのは【朝のタンパク質摂取!】夜の睡眠を改善できます

ストレスホルモンのコントロール。これが最優先だと思います。40代のだるさの大半は、生活習慣の乱れから。若い頃からの不摂生が積もりに積もった結果とも言えます。

食事・運動・睡眠をしっかり意識して生活することが大切で、特にメンタル面のバランスが崩れるのには、睡眠が大いに影響します。人がストレスや不安を感じるとコルチゾールというストレスホルモンが分泌されますが、過剰に分泌されることで脳の前頭前野の働きが鈍り、まともな判断ができなくなってきます。

本来であれば良質な睡眠によって改善されるのですが、現代人の睡眠は乱れがち。結果的に感情のコントロールもうまくいかなくなり、負のスパイラルに。

すぐに始められる対策は、朝、タンパク質を摂ること。大豆・乳製品などに含まれるタンパク質にはトリプトファンというアミノ酸が含まれ、幸せホルモンといわれるセロトニンや夜の睡眠に誘うメラトニンに変換されます。(高尾先生)

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A2.【自分の睡眠を良質に】コントロールできると目覚めとカラダの回復が違います!

日中はなにかと忙しく、自分以外の人のために動くことも多いので、夜こそは! と夜更かししてしまうのかもしれません。でも、これからは、ただ長時間寝るというより、〝良い眠りを得るために日中の過ごし方を考えること〟を意識してみましょう

大切なのは、自分軸で考える時間の過ごし方。ポイントをどこにおくかによって、ライフスタイルは変わりますし、それが健康にもつながってきます。

例えば、週に1度でも家族に対して20時以降は家事をお休みする宣言をして、半ば強制的に自分を休ませるのはどうでしょう。カラダの無理がきかなくなってくるからこそ、少しずつ自分に目を向けて、整えて。そのちょっとした積み重ねが、〝自分のカラダを自分で守り、愛する〟ことにつながってくると思うんですよね。

ココロとカラダはつながっています。自分の内面の声に耳を傾けて、カラダの変化やサインをちゃんと感じ取ってもらいたいと思います。(高尾先生)

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撮影/河内 彩(人物)、坂根綾子(静物) 取材/竹永久美子  ※情報は2022年8月号掲載時のものです。

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