新入社員にこれはやっちゃダメ!上司・先輩としてのNGマナー5つ

ついに新年度がスタートしましたね。新入社員が入ってくるこの季節、上司や先輩になる人も多いはず。

部下や後輩に「素敵な上司」「憧れの先輩」と思ってもらえるように、今回は、国際基準マナー講師の筆者が“上司・先輩としてやってはいけないNGマナー”を紹介します。

 

(1)頭から否定する

(1)頭から否定しない

たとえ年齢が近い部下や後輩だとしても、考え方や習慣が違うのは当たり前。

人それぞれ価値観があるので、頭から否定したり批判したりするのではなく、それはそれとして受けとめられる器の大きさをもちたいもの。

すべての物事を自分の価値観で判断するのではなく、まずは相手の視点に立って考えてみましょう。

(2)感情のまま怒鳴る

(2)感情のまま怒鳴り散らさない

誰であっても、部下や後輩ができれば怒らないといけない場面が出てきます。

しかし、感情のままにイライラをぶつけてしまうと、相手は畏縮してしまうもの。

上司や先輩になったら、自分なりの怒る基準をしっかりもって、「なぜ今、怒っているのか?」「何に対して私は怒るのか?」ということをはっきりさせて、相手に伝わるように怒ることが大事です。

(3)察してもらうことを期待する

(3)察してもらうことを期待しない

「こう言ったら察してくれるはず……」と相手に期待するのはやめましょう。

まだまだ周りを見渡す余裕がもてない後輩や部下に、過度な期待をするのは酷なものです。

「1伝えて1を分かってくれたら十分」という気持ちを忘れず、自分から言葉で伝える努力を忘れないようにしましょうね。

(4)急かしすぎる

(4)急かしすぎない

上司や先輩になったらぜひもちたいのが、相手の言葉や反応を待てる力。

部下や後輩より自分のほうが仕事を素早くできるのは当たり前。

それにもかかわらず、必要以上に急かしたり、自分でやるほうが早いから……とひとりでやってしまっては、いつまで経っても相手は育ちません。

急かすというのは「早くしろ」と言葉で伝えるだけではなく、ピリピリした空気を出す“無言の圧力”のようなものもありますので、知らず知らずのうちにそうなってしまっていないか、注意が必要です。

(5)主語がいつも「私」

(5)主語をいつも私にしない

部下・後輩への話し方にも気をつけたいもの。「私のときはこうだった」「私の場合はこうした」「私たちはこうしていた」など、主語がいつも“I”や“We”はNG。

「いつも自分の話ばかりする先輩だな」「あの上司は、私のことを理解してくれない」と思われてしまう可能性があります。

自分の経験を話すのはあくまでも参考程度にとどめて、まずは相手の話に耳を傾けてみましょう。

 

あなたも以前は誰かの“後輩”や“部下”だったはず。

相手に対して、「こんなミスをするなんて」「生意気だな」と思うのと同じことを、もしかしたら、かつてあなたも思われていたかもしれません。

そう考えると、少し寛大な気持ちになれる気がしませんか?

新年度はまだ始まったばかり。広い心で接することができたら素敵ですね。

 

文/大網 理紗(リサ・コミュニケーションズ代表。一般社団法人100年先のこどもたちへ代表理事。
世界の王室・皇室・政府要人といったVIP接遇とアナウンス業務に従事。その経験を活かし、話し方、マナーの指導にあたる。主な著書に『大人らしさって何だろう。』『人生を変えるエレガントな話し方』など)

画像/PIXTA(ピクスタ)(shimi、ふじよ、Sunrising、xiangtao) 参考書籍/『世界で通じる至高の作法』(大和書房)