その“モヤモヤ”「マンガ」を描いて解消しよう!
子育てのストレス、夫への不満、仕事の悩み、漠然と抱えるモヤモヤをどうやって解消していますか? VERYが今回提案するのは「マンガを描くこと」。気分がすっきり、新たな気づきも得られて、どうやらいいことずくめみたいです。
作家・編集者の川崎昌平さんに聞いた!
「〝モヤモヤ〟の捌け口は
表現に求めよう」
Q:どうしてマンガが感情の捌け口に向いているの?
A: 1.じっくり自分と向き合えるから
2.人に読んでもらえるから
3.新たな自分に出会えるから
「マンガを描くという行為には観察して深く考えることが不可欠。その過程で内面と向き合い、気づかなかった自分にも出会える、セラピー的な要素があるんです。その点SNSは瞬時に出せるので、感情の落ち着く暇がないメディア。だからこそマンガが有効なんです」。
Q:マンガなんて描いたことないけど誰にでも描けるの?
A: 1.どう伝えるかより、誰に何を伝えるか
2.描けないものは擬音語に
3.表情や背景は絵が描くてもいい
「何か吐き出したい、誰かに伝えたいという気持ちさえあれば大丈夫! 子どもが可愛い、仕事がしんどい、主題は何でもOK。テーマが決まればこっちのもので、技術や描き方は二の次です。コマ割りや絵に凝る必要はなく、描けないものは文字で書いてしまいましょう」。
Q:テーマを決めたらどんな準備が必要ですか?
A: 1.用意するのは紙とペンだけ
2.コマ割りは1ページ3コマ
3.スキャナーがあると◎
「描きやすい紙とペンがあればOK。無理に起承転結をつける必要はなく、まずは『何があって、どう感じたか』を表現しましょう。初めは1ページに等間隔で3コマがおすすめ。慣れてきたらコマ数を増やしてもいいですね。スキャナーがあると保管に便利です」。
Q:完成したら人に見せたほうがいいですか?
A: 1.人が読んで初めて完成!
2.人の感想が考える契機に
3.できればSNSに投稿!
「誰かに見せる前提で描くのは大事なポイント。伝える相手がいてはじめて表現方法が決まりますし、得られた感想こそがあなたの考えを深めてくれます。そこが日記とは異なるところです。どうしても恥ずかしければ、匿名でSNSにでもあげてみましょう(笑)」。
\教えてくれたのは/
◉川崎昌平さん
作家・編集者。1981年埼玉県生まれ。東京藝術大学大学院修了。本企画のきっかけとなった『労働者のための漫画の描き方教室』(春秋社)や『ネットカフェ難民』(幻冬舎)など著書多数。2019年4月に光文社から『ぽんぽこ書房 小説玉石編集部』を発売。
マンガ/川崎昌平 取材・文/宇野安紀子 編集/佐々木 遼
*VERY2019年5月号「青木裕子さんと考えた“悩み事を解決してくれるのは『伝える力』” “ママ”に迷ったらマンガを描いてみよう!」より。
*掲載中の情報は誌面掲載時のものです。