「旋毛」=?「眦」=?体の部位を表す漢字5つ

頭や手、足、首など。物だけでなく私たちの体の部位にも、それぞれの部位に由来した漢字があります。

この記事では、そうした“体の部位を表す漢字”をクイズ形式でご紹介。

普段当たり前のように目にしたり、触れたりする部位であっても、漢字表記にすると意外と読めないことも……。いくつ読めるか、ぜひチャレンジしてみてください。

1.「項」

「事項(じこう)」や「要項(ようこう)」など、「こう」と読まれることが多い「項」。しかし「項」の読み方は「こう」だけではありません。「項」一文字で、体のとある部位を表すことができるのです。

「首のうしろ」や「えり首」の部分といえば……?

もうお分かりでしょうか。「項」の正しい読み方は……

 

うなじ」です。

また、「項」のほかに「脰」と表記される場合もありますよ。

2.「靨」

笑った時にできる、頬の窪みのことを「靨」と言います。「靨」には個人差があり、「靨」ができる人やできない人、または片方の頬にのみできる人もいるそうですよ。

また、「靨」と同じ意味で「笑窪」と表記されることもあります。「笑窪」という漢字から、何となく特定できそうですね。

そんな「靨」の正しい読み方は……

 

えくぼ」です。

ちなみに「えくぼ」は「靨」の訓読みで、音読みの場合は「よう」と読みます。たとえば「靨笑(ようしょう/えくぼのある笑顔のこと)」といったように用いられます。

3.「旋毛」

「旋毛」は「毛」という漢字が使われているとおり、毛髪に関する漢字です。具体的には「頭頂にある渦のように巻いた毛」のことを言います。

「旋毛」には右巻きと左巻きがあるほか、多くの場合は一箇所のみですが、中には複数の旋毛がある人や旋毛がない人もいるそうですよ。

そんな「旋毛」の正しい読み方は……

 

つむじ」です。

また、「旋毛」とまったく同じ漢字で「渦巻き状に生えている毛」を「せんもう」と言います。「せんもう」という読み方と意味も、併せて覚えておくと良いでしょう。

4.「眦」

「眦」は、漢字のへんが“目へん”であることから、おおよそ「目」に関する部位を表す言葉だと予想した人もいるでしょう。

「眦」とは体の部位において「目の後ろ」を指す漢字です。「目尻」とも言われる部位ですが、「眦」と書く場合は「めじり」とは読みません。「め」ではなく……?

そんな「眦」の正しい読み方は……

 

まなじり」です。

「目(ま)の後ろ(しり)」なので「まなじり」。ちなみに「眦」を漢字で書く時にも注意が必要です。「目」に「比」ではありませんよ。

5.「臍」

漢字を見ただけでは、体のどの部位のことなのか予想がつきにくい「臍」。

「臍」とは「臍帯(さいたい)」と呼ばれるひものような器官がとれた跡のことで、お腹の真ん中にある窪みを言います。

同じ漢字、同じ意味で「ほぞ」とも読まれている「臍」。そんな「臍」の正しい読み方は……

 

へそ」です。

ちなみに「臍を嚙む(深く後悔すること)」ということわざの場合は「ほぞをかむ」と読むのが正解ですよ。「へそをかむ」と読まないように注意しましょう。

 

体の部位を表す漢字、あなたはいくつ読めたでしょうか? 読めたものもあれば、読めなかったものもあったかもしれませんね。

身近な部位であっても、漢字表記になると意外と読めないもの。もし読めなかった漢字があれば、次こそは間違えずに読めるよう、正しい読み方を覚えておきましょうね。

参考文献/ことばの森編集室〔編〕「読めない漢字が読める本 分野別読み方便利帖」

文/大内千明 画像/Shutterstock(Lovecatcher、WAYHOME studio、Estrada Anton、Mike Laptev、Aaron Amat)