料理家&有名人の「鍋」レシピ【2青山有紀さん】

毎年新鮮な組合わせのお鍋レシピが登場するけれど、やっぱり食べたくなるのは自分の舌に馴染んだ、いつものお鍋。〝美味しいものを知っている〟みなさんに、お母さんから受け継いだ秘伝レシピや、家族が大好きなリピート鍋レシピを教えてもらいました。

料理家・青山有紀さんの

「ゴボウ出汁のちゃんこ鍋」

食材を加えるごとにお出汁が重なる

●材料(4人)
【肉団子】
<A>鶏ひき肉……300g
<A>長ネギ……1本(みじん切り)
<A>溶き卵……1個
<A>しょうが……大1かけ(みじん切り)
<A>薄口醬油……大さじ1
<A>酒……小さじ2
<A>片栗粉……大さじ2
<A>胡椒……少々

かつお昆布出汁……1200㏄
酒……大さじ2
薄口醬油……大さじ3
みりん……大さじ2
ゴボウ……1本(ささがきにして下茹で)
春菊……1/2束(食べやすい大きさに)
豆腐……1丁(4等分)
しいたけ……4個(中央に六十字を)
長ネギ……1本(斜め切り)
京揚げ……1枚(油抜きしておく)
生麩……4切れ
小松菜……1/2束(下茹でしておく)
こんにゃく……1枚(結びこんにゃくに)

●つくり方
①Aの材料をボウルに入れてよく練る。粘りけが出たら、一旦冷蔵庫へ。
②野菜等を切る。材料横カッコ内の下処理を。
③土鍋に出汁と酒を入れて火にかけ温まったら、ゴボウを入れ、次に❶を丸めて入れる。
④鶏団子に火が通ったら醬油とみりんで味を調え、他の食材も入れて煮る。
⑤味見をして、好みで薄口醬油や塩を足す。

●ポイント

肉団子の材料をしっかり練ったら、ボウルのまま冷蔵庫で休ませる。冷やすと団子が丸めやすくなります。

野菜はそれぞれが美味しく煮えるよう丁寧に下準備。下茹でが必要なゴボウ、小松菜から始めるとスムーズです。

かつお昆布出汁に、ささがきにしたゴボウを入れる。ゴボウから出汁が十分に出たあとに他の具材を入れることで、お鍋にコクが生まれます。

まずは肉団子から入れる。かつお昆布、ゴボウに鶏肉の出汁が加わり、グッと深みが増します。

〝お鍋=一年中♡〟。
春夏秋冬の美味しい食材とお出汁を知れば、
お鍋は年中楽しめます


春は山菜、夏にはとうがん、秋は山芋など、その時期その場所で手に入る野菜を使ってお鍋をつくります。季節のものは、体がちゃんと〝美味しく〟感じてくれるんです。京都にはお出汁に具材を入れてサッと煮る「炊いたん」という言葉がありますが、青山家にとってのお鍋はまさにそれ。このお鍋は、かつお昆布出汁にゴボウの旬の出汁が加わることでコクがグンと増し、その時期のどんな具材を煮てもOK。鶏団子、野菜と入れていくにつれて、うまみが何重にも。食材を足すごとに、お鍋を育てていくような気持ちですね。

撮影/在本彌生 フードスタイリスト/川上ミホ〈W〉 取材・文/志摩有子、藤井そのこ

*VERY2017年1月号「簡単でも、病み付きになる秘密がありました あの料理家&有名人の“おうちリピート鍋”」より。

*掲載中の情報は誌面掲載時のものです。