桜の香りがする日本茶「SAKURA SPRING 静7132」とは?

春に人気の桜フレーバーですが、日本茶にも桜の香りがするお茶があるんです。香料を使っているわけでもなく、フレーバーティーでもないそのお茶の品種名は「静7132」。茶葉に桜葉の香り成分であるクマリンが含まれているため、飲むだけで桜の咲く春を感じられると根強いファンのいるお茶です。

スウェーデン出身の日本茶インストラクターが日本茶ブランドを立ち上げ

取材したのは、スウェーデン出身の日本茶インストラクター、ブレケルオスカルさん。ブレケルさんが日本茶に魅了されたのは高校時代。初めて飲んだときは特有の苦渋みと緑っぽい味に驚いたそうですが、飲むたびに爽やかな香りやすっきりとした後味に気付き、日本茶への興味は深まるばかりだったそう。その後は日本茶インストラクターの取得を目指し、日本の大学へ留学。現在も日本で暮らすブレケルさんは、「人と人の繋がりが希薄になりつつある時代だからこそ、人の心を繋いでくれる日本茶を飲んでほしい」と、その魅力を伝えるべく、国内外でセミナーや講演を開催しています。

そんなブレケルさんが日本茶ブランドを立ち上げたとき、最初に取り扱った品種が「静7132」でした。ブレケルさんは「静7132」を飲むと、初心に返るとともに日本に来たばかりの頃に見た東京の桜を思い出すのだそう。「普段はコンクリートジャングルの東京も綺麗な桜で彩られ、晴れやかな気持ちになります。そこで、商品名には『SAKURA SPRING』という春と桜を思わせる名前をつけました。」とブレケルさん。


Oscar Brekell’s Tea Selection 「SAKURA SPRING」 静岡・俵峰産 ¥2,222

急須で淹れるときは二煎目、三煎目がポイント!


「SAKURA SPRING」は、一煎目ではうま味やほのかな渋みを感じますが、香りはまだ弱いと感じるかもしれません。ですが、二煎目を飲んでみると桜の香りをしっかりと感じることができます。香りは引き続き、三煎目でもじっくり楽しめます。日本茶は煎を重ねるごとにお湯の温度を上げていくのですが、同時に茶殻の温度も上がるため、香りも強くなっていくのです。

ブレケルさんイチオシ! 桜の香りを存分に楽しめる、冷茶でワイングラス


冷茶でも存分に香りを楽しむことができるのが「SAKURA SPRING」ならでは。茶器にはぜひ、白ワイン用グラスを使用してみてください。香りがしっかりと感じられ、グラスに映る薄緑色が見た目にもおしゃれなので、特別な席やおもてなしにもぴったり。一口飲めば、喉で体温と溶け合った桜の香りが口いっぱいに広がります。
〈用意するもの〉

  • 茶こし付きボトル(750mlのものを使用)
  • カラフェ、デキャンタなどの容器
  • 白ワイン用グラス…人数分
  • 水…700cc
  • 茶葉…15g~20g

茶こし付きボトルに茶葉を入れてから水を入れる。両手で茶葉がボトルの中で均一に舞うよう、何度か上下に返す。冷蔵庫などで2時間置き、取り出した後にもう一度ボトルを上下に返し、カラフェなどにそそぎきる。人数分のワイングラスにそそぎ分けて完成。
一度別の容器などに漉すのは、茶葉がそのまま残っていると雑味が出やすいため。また、上記のつくり方で前日の夜に準備し、冷蔵庫で一晩寝かせて朝に漉す方法も手軽にできておすすめです!
※日本茶は新鮮さが大事なので、24時間以内には飲み切ることがベスト。

場所や季節を問わない、日本茶でしか感じられない”春”!


「僕にとって、日本茶を飲むことは精神的に旅をするような感覚です。味や香りで別世界や古い時代に思いを馳せたりします。美味しいいものとして飲むだけではなく、そんなプラスαにも思いを巡らせて楽しんでみてください。」とブレケルさん。ブレケルさんセレクトの日本茶「Oscar Brekell’s Tea Selection」は東京都内の取扱店とオンラインショップで購入可能。
目を閉じればいつでも春の桜を感じられる「SAKURA SPRING」。お出かけが難しくなりつつある今年の春は、ぜひ日本茶でそれぞれが思い描く春を感じてみてください!

【お問い合わせ先】
ブレケル・オスカル企画合同会社
ウェブサイト https://www.brekell.com/
オンラインショップhttps://brekell.myshopify.com/
Instagram https://www.instagram.com/brekell/ (#旅する急須 公開中)

取材・文・撮影/松下文香(日本茶アドバイザー)

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