「セックスは必要?」心理カウンセラーがアラサーのお悩みを解決!|男ゴコロ解体新書⑥
教えてくれるのはこの人
作家・心理カウンセラー 五百田達成さん
1973年生まれ。東京大学教養学部卒。角川書店、博報堂を経て独立。コミュニケーションやジェンダーをテーマに執筆・講演。最新刊『超雑談力』(ディスカヴァー21)が好評発売中。
今月のお悩み
付き合って2年の彼。大きな喧嘩もなく順調なのですが、最近お互いに慣れすぎて老夫婦みたい…と思うことがあります。一緒に過ごしている時、彼が私の白髪を発見して抜いてくれることも(笑)。お付き合いや結婚した後でも、マンネリ防止の「駆け引き」は必要ですか?必要ならどんな刺激があるといいのでしょうか。(36歳・商社)
解答
必要なのは駆け引きよりもスキンシップ
2年続いている安定したお付き合い、笑って白髪を抜いてくれる優しい彼。素敵じゃないですか。いったい何が不満なのですか?順調な関係に気持ちは満たされているのに、なにかさみしい。喉が渇くようにお腹が空くように、恋の刺激を求めてしまう…。それはもう〝恋愛依存症〞です。はやく目を覚まさなければいけません。
そもそも、恋愛を非日常のものとして楽しみたいのは女性だけです。〝恋の駆け引き〞とか〝いつまでもときめく気持ちを〞とか、そういうものに男性はいっさい関心がありません。とはいえ「仲のいい老夫婦」ならまだしも、「倦怠期の中年夫婦」になりたくないですよね。そのためには何が必要か。
答えはコミュニケーションです。「大好き!」とか「ありがとう」とか「私たちって仲よしだね」とか、そういう〝付き合いが長くなるとこっぱずかしくて言わなくなる言葉〞を、意識して口にしていきましょう。「信頼し合ってて、何も言わなくてもわかり合える関係」は危険です。むしろ、なんでもかんでもその都度口にして話し合い共有し合うのです。そうでないと、それこそ灰色のマンネリな未来が待っています。
あと、体のコミュニケーションも大事。熱心にセックスをする必要はないので、手をつないだり、ハグしたり、そういうスキンシップを大切にしましょう(そういう意味でも白髪を抜いてくれる彼はいいです)。コミュニケーションさえ怠らなければ、安定してるのにラブラブ、燃え上がりはしないけど順調、そういう関係が築けます。ドキドキだの駆け引きだのは、子どもの恋愛。「慣れ」はするけど「飽き」はしない絶妙のバランスこそが、オトナの恋愛というものです。