VERYこども遊び研究所 Vol.3「3歳からの“手作りトークンで数遊び”」
外遊びがなかなか叶わない今、おうちの中でいかに子どもを楽しませられるかが親たちにとって目下の課題。そんなママやパパを応援するおうち遊びのアイデアを、毎週ご紹介しています。
第3回は、自身のインスタで披露される4歳の“姫”との楽しい遊びが話題の井出武尊さん。今回は、手作りのトークン(メダル)を使った数字遊びを教えてもらいました。
<今週のパパ遊び> 対象年齢:3歳くらい〜
「手作りトークンで数遊び」
4歳5ヶ月の娘はこのところ数字や数に興味があるようで、何かの数を数えたり、数字を書いてみたりしている。
それならば数で遊ぼうと思い立ってまずは準備。
ネット通販の利用回数が増えているから段ボール箱がたくさんある。これを使ってまずはトークン(メダル)を作る。
相談の結果、ローラーで絵具を塗ることに。板状に切った段ボールの上に絵具を直接乗せたらローラーでグリグリやる。思いもよらない色の重なりが綺麗です。ローラーの感触も子どもにとっては楽しいのだろうと思う。
掃除用のスポンジも投入して絵具をポンポン。
最近、娘は人の顔や動物など具体的なものを描くことが多くなっているのだけど、このようにゴールを設けず、描くことそのものを楽しむことも続けたいなと思う。
塗り終えたら好きな部分を切り抜く。大きさは直径5cmくらい。丸ではなく好きな形にするといい。
もっと言えば、好きなキャラクターを描いたトークンでもいいし、綺麗な色紙のトークンでもいい。ただ、「自分で作った」と言う感覚は後でやる数遊びのやる気や、できたときの達成感につながるから大切。
トークンができたら、数字のカードを作る。適当な大きさに切った紙に1〜10までの数字を書く。こちらはできるだけシンプルに。数字に集中できるように、あまり装飾はしない方がいいかも。
ランダムにカードを置いたら、そこに書かれた数字と同じ数だけトークンを置く。声に出して数を数えるのも大事。
数字は抽象的な概念だから、実際の数と数字を一致させるのにこう言った遊びは最適。正解したらこのトークンをもらえるようにするとまた楽しい。声に出して正解を一緒に喜ぶのもやる気を引き出すちょっとした工夫かも。
年齢に応じて、足す・引くという概念に触れることもできる。足す方が比較的易しい。左右を合わせるとトークンは何個ある?
引く方は紙コップを使ってみよう。紙コップに絵を描いて、これはハートちゃん。
最初に6個あったトークンから、ハートちゃんが何個か食べてしまったみたい。残りは何個ある?ハートちゃんが何個食べたか考えてみよう。
と言う感じで、実際にあるものが「なくなる」ということをやってみる。算数は数字で考えるから難しい。実際にあるものでやれば試しながら、楽しく身に付くと言うもの。
そしてこのトークン、ごっこ遊びなど他の遊びにも使える優れもの。本格的な数遊びは4歳くらいからだろうと思うけど、3歳以下ならば親子で一緒にトークンを声に出して数えたりするだけでも楽しく遊べる。
遊んでみた作品は、ぜひ#takeruide #VERYこども遊び研究所 のハッシュタグをつけてInstagramにアップしてくださいね。
\教えてくれたのは/
◉井出武尊さん Takeru IDE
2004年東京藝術大学先端芸術表現科卒業。子どもと遊びの企業にて多数のプロジェクトに携わり、15年以上にわたって子どもの遊具や遊び場のデザインを手がける。幼少期における表現活動の重要性を感じており、学校教育以外の選択肢を構築するべく広く活動中。2020年4月現在、4歳3ヶ月の“姫”と毎日遊ぶ様子がSNSを通じてママたちの関心を集めている。Instagram:@takeru_ide
写真・文/井出武尊