コロナ禍でも「快眠するための5つのテクニック」【睡眠のプロが夏の寝苦しい夜を解決】

暑くて寝苦しい夏の夜…。例年並みの暑さが予想される夏本番はもうすぐそこ!梅雨が開け、8月、9月は寝苦しい夜が続きそうです。しかも今年は、新型コロナウイルスの影響で生活環境、働き方が変化したことにより、4人に1人が、寝つきが悪くなった、眠りが浅くなったなど、睡眠の質が下がっていると感じているそう。そこで今回は「コロナ禍でもぐっすり眠る5つのテクニック」をご紹介!寝苦しい夜を快適に過ごすコツをお伝えします。

コロナの影響で4人に1 人が「睡眠の質が下がった」と回答!

三菱電機 霧ヶ峰PR 事務局による「東京・大阪在住の男女600 名への睡眠に関する意識調査」より
三菱電機 霧ヶ峰PR 事務局による「東京・大阪在住の男女600 名への睡眠に関する意識調査」より

今回、コロナ禍における在宅時間の増加に伴い、「普段の生活」や「働き方」に変化があった人が、77.7%(グラフ1)と生活環境に新型コロナウイルスが大きな影響を与えた事が発覚!「普段の生活」や「働き方」に変化があった人の中で、「眠りが浅くなった」 31.1%(グラフ2)、「寝つきが悪くなった」 25.5%(グラフ3)と4分の1が、睡眠の質に低下がみられました。

    三菱電機 霧ヶ峰PR 事務局による「東京・大阪在住の男女600 名への睡眠に関する意識調査」より三菱電機 霧ヶ峰PR 事務局による「東京・大阪在住の男女600 名への睡眠に関する意識調査」より三菱電機 霧ヶ峰PR 事務局による「東京・大阪在住の男女600 名への睡眠に関する意識調査」より

一方、「普段の生活」や「働き方」に変化がなかった人は 「眠りが浅くなった」 14.0%、「寝つきが悪くなった」 9.7%となり、変化があった人は、変化がなかった人に比べ、2倍以上睡眠の質が低下していると感じていることがわかりました。 また、「コロナ禍における在宅時間の増加に伴い、日中の眠気が強くなること (グラフ4)で、仕事の生産性低下にもつながる」と睡眠環境プランナーの三橋美穂さんは指摘します。

睡眠の質に重要な「6つの要素」とは?

寝床内の快適な温湿度は「温度 33°C±1°C、湿度 50%±5%」で、一年中同じです。それを作り出すのは、寝室の「温度」「湿度」「気流」といった環境サイドの要素に加えて、「寝具量」「着衣量」「体質」という6要素が影響しており、これらをトータルで考えることが大切です。真夏に眠れない原因は、身体の深部の温度が下がらないことに一番の原因があります。高温多湿な環境では、汗が蒸発しにくく、熟睡に必要な熱放散ができないからです。質のよい睡眠を取るには「寝室の温度が28°C以下、湿度が 40-60%」がベスト。また、快眠には、温度と湿度以外にも寝具量(寝具の厚み・通気性はどうか)・着衣量 (着衣の厚み・形状はどうか)・体質(暑がりか寒がりか)・気流(風があるか)といった要素を考慮して睡眠環境を整える必要があります。

睡眠のプロが教える、熱帯夜に睡眠環境を整えるエアコン活用時の5つのテクニック!

    テクニック①エアコンを朝までつけておく
    28°Cを超えると夜間熱中症のリスクが高まるので、寝苦しい夜は28°C以下でエアコンを一晩中つけておきましょう。タイマーを使うと、切れた後に室温が上がって目が覚めてしまい、睡眠の質が低下します。

    テクニック②パジャマは長袖・長ズボンに
    エアコンをつけっぱなしにして寝ると、体がだるくなる理由は「寝冷え」です。これを回避するには、半袖よりも長袖・長ズボンのパジャマを着用し、その服装でちょうどよい温度に設定するようにしましょう。身体まわりの空間の温湿度が安定するので、快眠につながります。ちなみに睡眠中に足がつる原因の一つも「冷え」にあります。半ズボンにタオルケットをお腹にかけて、ふくらはぎが露出していませんか。こむら返りが気になる人も、長ズボンがおすすめです。

    テクニック③エアコンの温度は2段階で設定
    就寝前と就寝に入るタイミングで設定温度を変えましょう。 1.就寝1時間前に低めの温度で設定します。壁や天井には昼間に当たった太陽の熱がこもっているので、しっかりと冷やしておきましょう。 2.低めの温度設定のまま寝ると途中で寒くなるので、寝る時にエアコンの設定温度を上げます。設定温度を上げた後は、室温はゆっくりと上昇していくので、寝入って体温が下がった頃には室温が上がり、身体が冷え過ぎず眠りやすい環境になります。

    テクニック④冷感寝具とエアコンの併用
    布団に寝る際にヒンヤリして気持ちのよい冷感寝具。ただ、エアコンを使用せずに冷感寝具のみだと、満足のいくヒンヤリ感が感じられない可能性があります。暑がりで、もっと涼しくしたいと思う人は、エアコンとの併用がおすすめです。併用することで、冷感寝具の温度が下がってヒンヤリ感が増し、快眠できる環境に近づくことができます。

    テクニック⑤きれいな空気を保つ
    臭いのある場所を通る時に呼吸が浅くなるように、部屋の空気が汚れていると呼吸が浅くなり、睡眠の質が低下して疲れが残ってしまうことがあります。エアコンをつける前に窓を開けて換気をするなど、きれいな空気を部屋に取り入れてから睡眠に入ることで呼吸も深くなり、疲れが残りにくくなります。

ワンポイントアドバイス💡好みの温度に差があるパートナーには・・・

パートナーと好みの温度に差があり、冷え過ぎてしまって寒くて眠りが浅い場合は、テクニック2のパジャマや掛け寝具の厚みを変えて調整することが有効です。また、逆に暑くて眠れない場合は、テクニック4の冷感寝具をご自分だけ活用することで温度はそのままに、快眠できる環境に近づくことができます。

教えてくれたのは…

三橋 美穂(みはし みほ) 快眠セラピスト・睡眠環境プランナー
寝具メーカーの研究開発部長を経て独立。これまでに1万人以上の眠りの悩みを解決してきており、とくに枕は頭を触っただけで、どんな枕が合うかわかるほど精通。講演・研修や執筆活動のほか、寝具や快眠グッズのプロデュース、ホテルの客室コーディネートなども手がける。主な著書に『眠トレ!ぐっすり眠ってすっきり目覚める66の新習慣』(三笠書房) ほか、日本語版を監修した『おやすみ、ロジャー魔法のぐっすり絵本』(飛鳥新社)はシリーズ累計115万部を突破。 https://sleepeace.com/

【調査概要】
■調査会社:三菱電機 霧ヶ峰 PR事務局
■調査対象者:東京・大阪に在住の 30-59 歳の男女で、寝室にエアコンがある方600名
■調査方法:インターネット
■調査期間:2020年7月10日(金)~7月12日(日)

構成/CLASSY.ONLINE編集室