STAY HOMEの最中に強力粉が品薄になるなど、ホームベーカリー等でパンを焼く人が急増したのは記憶に新しいところ。
でも、暑くなるにつれ、「食パンがうまく膨らまない」失敗を重ねて、パンづくりをやめてしまった人も多いようです。
そこでホームベーカリーの魔術師・八代さんに温度調節を中心とした、いくつかのポイントを伝授してもらいました。
そもそも夏にパンが膨らまない原因は「過発酵」
過発酵とは、パンの発酵が進みすぎてしまった状態のこと
発酵することで、イースト菌が糖を取り込んで、炭酸ガスとアルコールを発生させ、生地全体を膨らませるのですが、夏のホームベーカリーの庫内は気温の上昇とともに生地の温度が高くなり、イースト菌が活発になりすぎて過発酵を起こしやすくなります。
過発酵にはパンのふくらみ以外にも悪影響が
過発酵したもの(左)はパンの表面がごつごつしているだけでなく、クラムにも大きな穴が開き、パサパサしてポロポロ崩れてしまいます。
他にも甘みが少ない、アルコール臭、イースト臭が強くなるなど、デメリットがたくさん。
過発酵を防ぐポイントとは?
代表的なポイントを挙げてみると…
★水を冷やしておく
水(もしくは牛乳)の温度に気をつけましょう。室温が25℃以上の場合、水(もしくは牛乳)の温度は5℃くらいを目安に冷やしておきましょう。水が冷えていない場合は、分量の一部を氷に置き換えて冷水にして使うといいです。
★水分量を減らす
夏は湿度により小麦粉の水分量が高くなりがち。普段の水の量から、5 ~ 10㎖少なくします。特に最近ははじめから水分量の多いレシピも多く、夏場は過発酵になりやすいので水の量を調整することが大切です。
他にも過発酵を防ぎ、美味しい食パンを焼き上げるためのちょっとしたポイントを丁寧に解説しているMart9月号「夏こそ頼れるホームベーカリー」をぜひチェックしてください。
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撮影/田中 慶 取材/atrio 構成/Mart編集部