2歳3歳からできる知育遊び「紙コップでメモリーゲーム」

外で思い切り遊ぶにはまだ不安があるし、急激な気温上昇も気になる今の時期は、おうちで涼しく遊びませんか? 毎週金曜日にVERYwebで配信中の「VERYこども遊び研究所」では、ママやパパが子どもと一緒に楽しめる“おうち遊び”をご紹介しています。
今週は、井出武尊さんによる“記憶の知育遊び”。トランプの神経衰弱を、紙コップに置き換えて遊びます。小さな子どももOK。遊び方もどんどん広がります!

 

 

VERYこども遊び研究所 Vol.15
<今週のパパ遊び> 

「紙コップでメモリーゲーム」

 

神経衰弱は楽しい。トランプを使わずに紙コップを使ってやるともっと楽しい。

 

遊び方は簡単。紙コップを逆さまに伏せて並べる。中にいろいろなものを隠す。隠すものはもちろんペアで。あとは神経衰弱の要領で、紙コップを開けてペアを探すだけ。

 

 

まずは家の中にあるペアを探す。これもすでに遊び。

「同じものを二つ」というのは、案外見つからない。紙コップに入る大きさとなるとなおのこと少ない。

見つからないからまったく同じものではなく、「同じ種類のもの」などを探すようになる。

 

 

例えばレゴの人形は別の顔のものだけど、レゴの人形という点では同じ。色違いのコップなども同じものとして捉える。違うものを同じと捉えることができるのって、なかなか成長を感じさせる。髪型が変わっても同じ人物を同一人物として認識できるのと同じ。

 

さて、紙コップは今回は16個。年齢や集中力に応じて数は調整します。奇数でやるとひとつ余るけど、それはそれで「宝物」を入れても楽しい。

 

 

トランプでやる神経衰弱よりも、この遊びのいいところは特に二つ。

 

一つは紙コップを開ける・閉じるという行為そのもの。トランプをめくる行為よりも楽しく、中をのぞくというワクワク感が強い。何より、テーブルや床に並べられた薄いカードをめくるよりも、紙コップは掴みやすく開けやすい。そんな「やりやすさ」も、子どもたちを夢中にさせるきっかけになる。

 

 

二つ目は紙コップの中に立体的なものを隠せるということ。

トランプの数字や記号は「抽象的」なもの。抽象的なものって理解するのはなかなか難しい。算数がまさにそれで、例えば3/6=1/2と言われてもそのままでは難しい。それをピザなどに置き換えると理解しやすいのは、抽象的なものを具体的なものに置き換えているから。

何より自分で選んだ好きなものを隠すのだから、やる気が全然違ってくる。

 

 

さて、遊びとしては一人でどんどんペアを探してもいいし、親子でゲーム感覚で数を競うのももちろん楽しい。2〜3歳の小さな子どもであれば、紙コップを全部開けた状態から始めても楽しい。ペアを見つけたら紙コップで隠していく。

 

今回は家の中にあるものでやったけど、紙コップの中に隠すものはオリジナルで作るとより一層遊びは充実する。例えば、全部魚で揃えてみたり、形も同じで色だけが異なる花でやったりすると、ゲームの難しさもコントロールできるから、幅広い年齢の子どもたちが遊べます。

 

 

娘と父のゲームの行方はというと、娘の勝ち。娘の一言でルールがどんどん変わるもので…。

 

 

 

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\教えてくれたのは/

◉井出武尊さん Takeru IDE
2004年東京藝術大学先端芸術表現科卒業。子どもと遊びの企業にて多数のプロジェクトに携わり、15年以上にわたって子どもの遊具や遊び場のデザインを手がける。幼少期における表現活動の重要性を感じており、学校教育以外の選択肢を構築するべく広く活動中。2020年4月現在、4歳3ヶ月の“姫”と毎日遊ぶ様子がSNSを通じてママたちの関心を集めている。Instagram:@takeru_ide

写真・文/井出武尊