申真衣さんが聞く「今、ママが見直したい栄養の基本って?」

多くのママたちがステイホーム期間に直面した、朝昼晩の毎食子どもにご飯を食べさせるという大きなミッション。大事な成長期、栄養がきちんと摂れるバランスのいい献立が理想だけどそもそも何が足りないか、どう改善したらいいのかよくわからない…。ママたちのストレスを少しでも軽減するために、まずは子どもの「栄養」から考えてみました。

 

>>見直したい!3歳~5歳向け「食事栄養バランス表」保存版

 

 

子どもの栄養、まず気になるのは
カルシウム不足

 

申さん(以下、敬称略) 自粛中は、子どもを見ながらの在宅ワークもハードでしたが、何より毎日ちゃんと栄養を気にして3食作ることの大変さを痛感しました。
渥美先生(以下敬称略) そうですよね、普段保育園に通わせているママからすると、毎日3食を作って食べさせるのはなかなかストレスだったと思います。
 大人ならサラダで済ませちゃおうっていうのもアリですが、子どもはそうはいかないしバランスも気になります。
渥美 3食家で食べると子どもの食生活に影響も。これまで給食がない=牛乳を飲む機会が減ることによるカルシウム不足が「夏休み問題」といわれていましたが、今回も保育園や幼稚園を含めて子どものカルシウム不足が気になります。骨量は20歳までに増えていくので幼児期からの積み重ねが大事。牛乳はもちろんチーズなど乳製品を意識してあげましょう。
 うちの娘は牛乳大好き! いくらでも飲みたがります(笑)。
渥美 素晴らしい! ただ、なんでも適量を超えるとバランスが崩れます。お腹をきちんと空かせて3食を適量、バランスよく食べられる工夫を心がけて。牛乳は1日に2杯ぐらいまでがベターです。

 

子どもの好き嫌いは
焦らず長い目で見て

 

 嫌いなものは無理に食べさせなくてもいいですか? ピーマンを必死に食べさせる絵本がきっかけで、緑の野菜を嫌いになってしまって。わからないように細かくするのも面倒だし、持久戦で食べさせることに労力を使いたくなくて…。
渥美 嫌いな食材は、無理に食べさせなくても大丈夫。類似の野菜を食べていたら栄養は補えます。苦くて食べたくないのか、食感がいやなのか、嫌いな理由は一つではないかもしれません。
 安心しました! うちは子どもと大人のご飯を分けて出さないので、娘が食べなくてもピーマンやキャベツが食卓に並んでいます。一応「この野菜にはこういう栄養があってね」みたいなことも説明してみたりもしています。
渥美 それが実はとっても大事! 嫌いで食べなくても、その食材を食卓から消さないこと。それも立派な食育なんです。
 それと、おいしくないけど体にいいからって理由で食べさせるのも抵抗があります。実は私の母が栄養士の資格を持っていて、ごはんは毎食「体にいいから胚芽米」で。その反動もあってか私は〝その時食べたいものをおいしく食べる!〞が信条に。白米大好きですし、「キウイは皮ごと食べた方が栄養が摂れて体にいい」と言われても食べません(笑)。

 

対ひじきで圧勝!
切り干し大根の栄養がすごい

 

 その一方で、これとこれだけ食べていたらOK! みたいなものがあれば知りたいです…。
渥美 それ1つですべて補える、万能な食材は残念ながらありません(笑)。炭水化物、タンパク質と野菜・果物の3つを摂ること。この3つが揃って初めてきちんと代謝ができます。あと、野菜は基本的に濃い色のものは栄養価が高くてビタミン類が補いやすい! 積極的に食卓に取り入れましょう。今は冷凍野菜も万能の時代! 栄養も簡単に摂れて調理もラクなのでオススメです。
 ちなみに、手軽に摂りづらい「ミネラル」って忘れてもいいですか…?(笑)
渥美 忘れないでー!(笑)野菜や果物のほかにきのこと海藻などでミネラルは摂取できます。大人も不足しがちな「鉄分」も意識してほしい!
 鉄分といえば、ひじきを食べれば大丈夫ですよね?
渥美 ひじきは、食物繊維は摂れますが実は鉄分がそこまで豊富でないことが最近の研究で分かりました。ちなみに鉄分などミネラルが多いのが切り干し大根。お味噌汁に入れると旨味も増して食べやすいのでオススメです。1日単位で完璧を目指さず、栄養は2〜3日でバランスが取れれば大丈夫! ママが柔軟に考えて、食事を楽しむことが何より大切です。最後に、私がいちばん心配なのが、実はママの栄養。子どもには朝ごはんをしっかりあげているのに自分は炭水化物を抜いたりすることが40代以降の健康に影響を与えることもあるんですよ。
 ドキッ。今度はぜひママの栄養について教えてください!

 

シンマイさん家の献立は…

〝子ども用〟は特になし
大人と同じ献立を一緒に食べます

「朝は簡単に、お昼は麺類、夜はその時食べたいものを食べることが多いです。「一汁三菜」は特に意識してないですが夜は野菜が多め、汁物もここで。家族でおいしさを分かち合いたいから大人も子どもと同じものを。鮪のお刺身は娘の好物!」

 

朝ごはん
昼ごはん
夕飯

渥美先生’s コメント
「彩り豊かな献立=栄養バランス豊かということ。赤のトマト、緑のスナップエンドウなど栄養価の高い濃い色の野菜をきちんと摂れていて、3 食通してバランスの取れた献立です。朝ごはんに卵や果物を添えるとさらに◎!」

 

3食おうちで食べる場合、注意すべきポイントは?

 

1.  食塩の摂りすぎ注意
2. カルシウムは幼児期に大切
3. 炭水化物や鉄分はしっかり

 

血管疾患が懸念される「塩分の摂りすぎ」は親子で取り組むべき課題。濃い味付けに注意を。鉄分は大人も不足しがち。そして太るからご飯を減らすのは危険!炭水化物も代謝に欠かせない栄養素です。

教えてくれたのは……

渥美まゆ美さん
管理栄養士、フードコーディネーター、料理家。保育園勤務時に離乳食、乳幼児食、アレルギー食に携わる。子どもの食育にも豊富な知識を持ち、幅広い分野で食と健康に関わる活動を積極的に行っている。

撮影/須藤敬一 ヘア・メーク/KIKKU モデル/申 真衣 取材・文/北山えいみ 編集/羽城麻子 
*VERY2020年8月号「“3食ストレス”どう乗り切る? 保存版・幼児向け食事栄養バランス表付き 子どもの栄養、これで足りてる?令和のおうち栄養学」より。
*掲載中の情報は誌面掲載時のものです。
*申さんの服はすべて私物です。お問合わせはご遠慮ください。