【菅田将暉&小松菜奈】映画『糸』に学ぶ「忘れられない女性」になる4つの方法【映画ソムリエ東の「大人女子のための映画塾」】

恋愛において古今東西言い尽くされてきた表現ですが、男性は「名前をつけて保存」女性は「上書き保存」。男性は、女性を失ってみてはじめて後悔したり、未練を切り捨てられずに過去を引きずってしまう方が多いそう。今の彼女がベストだとしても、過去に忘れられない女性がいる男性は意外にも多いようです。
今回は、いよいよ8月21日公開になる映画『糸』に学ぶ、「男性の記憶から嫌でも消せない女になる4つのヒント」についてご紹介します。

菅田将暉さん、小松菜奈さんがW主演。中島みゆきさんの名曲を映画化!
©2020映画『糸』製作委員会

令和をむかえた現在観るからこそ、ちょっぴり懐かしく新鮮でもある壮大なラブストーリー。すれ違う男女の18年を、リーマンショックや震災といった平成史も存分に織り込みながら物語は展開していきます。ちなみに菅田将暉さん演じる蓮と、小松菜奈さん演じる葵は、平成で最も多くつけられた赤ちゃんの名前だそう。※この記事では、劇中の名前で書かせていただきます。

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💡10秒でわかる 映画『糸』の簡単なあらすじ

●糸を人に見立てて、男女を歌った中島みゆきさんの名曲「糸」が原作
●平成に生まれた男女二人「蓮」と「葵」の出会いや絆の深さが描かれる
●菅田将暉&小松菜奈のW主演ほか、豪華キャストが登場
●令和までの出会い、別れ、再会が描かれる壮大なラブストーリー

では、「糸」に学ぶ「忘れられない女性」になるための4つのヒントを紹介していきます。

1.ミステリアス女子を振る舞う。陽気な女になりすぎない

©2020映画『糸』製作委員会

明るくてポジティブでコミュ力高めな女性は、誰からも愛されます。しかし、おしゃべり好きであるがゆえ「なんでもかんでも聞いて欲しい病」を持病にしている女性や、無理に人から好かれようとしてしまう女性が意外にも多いのです。気に入られることに重きをおいているためか、すべてをさらけ出しがちなので、ミステリアスからは程遠い到達点に立っていることもあるのです。
両親に大事にされなかったという辛い過去を持つ葵は、常にどこか切なげで寂しげです。人を信用するまでに時間を要するため、未知の領域がある女性。だからこそ、男性の「もし、俺と付き合っていたら」「あの時こうしていれば…」と言った「たらればの妄想」をかき立てることができるのです。

2.お金に固執した女じゃない

©2020映画『糸』製作委員会

女性というのは年齢を重ねるごとにお金がかかっていく生き物です。美味しいものの味だって覚えるし、おしゃれな場所も知るため欲深くなっていく傾向が強い。だからこそ、男性の懐事情はどうしても気になるもの。その気持ちも十分にわかりますが、お金に関する印象って案外消し去ることができません。これは男女問わず言えることですが女性サイドからすると「割り勘を求めるケチな男」だったり、男性サイドからすると「財布を出さない女だった」や「ブランドものをねだる女だった」など。お金周りの話って、鍋についたコゲみたいに薄黒く取れにくいんですよね。
葵は、劇中お金に関するピンチに何度か遭遇しますがその時の堂々たる態度とやら。女子でも惚れそうな決断力。是非このあたりは注目を。

3.別れてから連絡を取らない

©2020映画『糸』製作委員会

SNS全盛期において難しい決断ですが、劇中の設定となる蓮と葵の生きた18年にもSNSはありました。が、2人は使用していません。たとえ円満別れであったとしても相手がどうしているか、想像の幅を持たせることが恋愛には大事です。繋がっているのが当たり前ではなく、人間関係には適度な距離を持つことも大事です。
ニューシネマパラダイスという、映画好きのオールタイム・ベストにも選出されることも多い作品にも恋の名言ではないですがこんなセリフがあります。「(はなれてからも)お前の噂話を聞きたい」これは自分の知らないところで活躍している様子や元気にしている様子を知りたいという意味です。
曖昧な理由や遠距離の恋愛になってしまったなど、お互いが嫌いになって別れた恋愛でなければ、連絡はできるだけ取らないことで興味を引き続けることができるでしょう。SNS時代では難しいかもしれませんが、別れても気になる彼には見られる投稿を制限したり、フォローを外してしまうことも、気になる女でいるためには効果てきめんですよ。

4.1人でも生きていけるような生命力を兼ね添えている

©2020映画『糸』製作委員会

令和を迎え、時代は厳しさを増している印象です。何があるかわからないこの時代にお嫁さんにしたい系女子は正直なところ、時代遅れなんですよね。結果的に専業主婦の道を選択することには何も問題はありませんが、最初からそれを求めるような女性は普通の男性には少々荷が重いのではないでしょうか。
ここで、コピーライター眞木準さんが世に出した、ティファニーの広告名作キャッチコピーを紹介しておきます。
「ひとりで生きていけるふたりが、それでも一緒にいるのが夫婦だと思う」
自立しているふたりだからこそ、思いやりあえるのですよね。葵は自分の好きなものをみつけて、傷つきながらも人生と真正面から向き合っていきます。たとえその姿自体が彼をアピールすることができなくても、いつか再会したときに溢れ出る自信とオーラが違うもの。男性がいなければ生きられない、「か弱く、愛らしい」女性が記憶に残っていたのはひと昔前の話です。結婚とは違う船に乗り同じ場所を目指すことだと聴いたことがあります。たくましく生きる女こそ現代の“パートナー”として選ばれるのです。

「糸」の見所を、映画ソムリエのライターがさらに熱く解説!

©2020映画『糸』製作委員会

ポイントは、再会した相手に「現在の自分をみせすぎないこと」「根っこの部分は変わっていないのに人間として成長していること」を出すべきだと思います。人間は暇だとろくなことを考えない生き物ですし、彼の有無に関わらず自分を磨き続けましょう!映画を見れば、小松菜奈さん演じる葵の凛とした佇まいや、少し寂しそうにも見える儚げな雰囲気など、ビジュアル的にも参考になる部分が見つけらるはず。これまで120組以上のアーティストにカバーされてきた名曲、こころに染みゆく情緒ある時間を過ごせます。

【詳細】

映画『糸』
公開時期:2020年 8月 21日(金) 全国東宝系ロードショー
監督:瀬々敬久
脚本:林民夫
原案・企画プロデュース:平野隆
音楽:亀田誠治
出演:菅⽥将暉、⼩松菜奈、山本美月、高杉真宙、馬場ふみか、倍賞美津子、片寄涼太、永島敏行、竹原ピストル、二階堂ふみ、松重豊、田中美佐子、山口紗弥加、成田凌、斎藤工、榮倉奈々
©2020 映画『糸』製作委員会

この記事を執筆したのは
東 紗友美(ひがし さゆみ)
’86年、東京都生まれ。映画ソムリエ。元広告代理店勤務。日経新聞電子版他連載多数。映画コラムの執筆他、テレビやラジオに出演。また不定期でTSUTAYAのコーナー展開。映画関連イベントにゲスト登壇するなど多岐に活躍。
http://higashisayumi.net/
Instagram:@higashisayumi