【親子でできる自由研究】自然の甘味をいかした「塩こうじスイーツ」

夏休みに親子でつくりたい、塩こうじを使ったスイーツ。こうじ菌のはたらきから美味しいスイーツのつくり方まで、発酵食品のプロに学びます。

教えてくれたのは…

小倉ヒラク先生
見えない発酵菌のはたらきを、デザインを通して見えるようにする「発酵デザイナー」。4月にオープンした発酵食品専門店『発酵デパートメント』(東京・下北沢)も注目です。https://hakko-department.com/

こうじ菌のはたらきを学ぼう

【発酵って何?】

人間の役に立つ菌=発酵菌
人間に害を与える菌=ばい菌

菌が料理をすることを発酵と言います。菌が食べ物を美味しくしたり、栄養を高めたり、保存がきくようにしたりと、人の役に立ってくれるんです。

●味噌やしょうゆはこうじ菌の力でできた食べ物
こうじ菌は日本に昔からある人間に役立つ発酵菌で、味噌やしょうゆはこうじ菌が大豆をじっくり発酵させてつくられたものなんです。

●こうじ菌は食べ物を美味しく分解してくれる!
こうじ菌が持つ「酵素」は食べ物をチョキチョキ分解するはさみのようなもので、食べ物が「酵素」で細かくなるほど、うま味や栄養が増します。

塩こうじを観察するとどうなる?

2週間たって塩こうじが完成!味はどう変わったかな?

米こうじ(200g)、塩(50g)、水(200ml)を混ぜてつくった手づくり塩こうじ。仕込んだときはお米もまだ硬く、味も塩からかったけど、2週間たったら軟らかくなり、少し優しい塩味に変わります。

菌の力で美味しいスイーツをつくろう!

【1】漬け込んで豆腐が変化「塩こうじ豆腐」

【材料】(2人分)
● 絹ごし豆腐1丁(380g)
● 塩こうじ 大さじ2
● きなこ、黒蜜 各適量
【つくり方】
❶豆腐に塩こうじを塗り、キッチンペーパーに包んで冷蔵庫で1時間ほど置く。
❷①を食べやすい大きさに切り、きなこと黒蜜をかける。

【2】塩昆布代わりに〝こうじ〞をプラス「塩こうじあんみつ」

【材料】(2人分)
● 寒天 200g
● 塩こうじ 小さじ2
● 茹で小豆 100g
● 黒蜜 適量
【つくり方】
❶器に寒天と小豆を入れ、塩こうじを添える。
❷①に黒蜜をかける。

【3】キャラメルの甘さを〝こうじ〞で引き出す

【材料】(2人分)
● バニラアイスクリーム 2~4スクープ
● 塩こうじキャラメルソース
グラニュー糖 50g
無塩バター 15g
生クリーム 90㎖
コンデンスミルク 35㎖
塩こうじ 大さじ1
● クッキー、ミント 各適量
【つくり方】
❶キャラメルソースをつくる。グラニュー糖を鍋に入れて弱火にかけ、カラメル色になるまで色づいたら火を止める。
❷①にバターと生クリーム、コンデンスミルクを順に加えて混ぜ、再び弱火で火にかけ全体が滑らかになったら塩こうじを加えて火を止める。
❸器に盛ったバニラアイスに②をかけ、クッキーとミントを添える。

 

Mart2020年9月号
この夏“共育パパ&ママ”になろう!子どもと一緒に「ゆる自由研究」講座 より

撮影/楠聖子、北川鉄雄 フードコーディネート/鮓本美保子 取材・文/加藤文惠 構成/富田夏子