大学はリモート授業なのに、学費はしっかりかかっているし、必要な出費だってある…！ それなのに新型コロナの影響で、アルバイトは思うようにできない。今、学生が稼ぐ方法って？

時代の変化に影響されず “稼ぐ力”を身につけるには コツがあります。

今回の新型コロナでの経済の変化は、みなさんが社会人になった時にも起こりうる可能性のある問題です。さまざまな変化があったとしても、柔軟にお金を得られる方法を感じ取れる力を、今のうちから身につけましょう。

教えてくれたのはこの人！

荻原充彦さん

板前からシステムエンジニア、シンクタンク勤務というキャリアを持ち、現在では無料送金アプリ「pring」代表取締役を務める。「自分のキャリアイメージを具体的に持つためにも、アルバイトでの経験はとても大切ですよ。」

 

Q. コロナの影響でバイト激減…。 お金を稼ぐのが難しくなっています。

山田佳穂さん　S女子大学4年

出かけられないとは言え、携帯代など必要な出費もあるので、アルバイトができないというのはキツいんです。とはいえリモートで稼げる影響力もスキルもないし…。この状況でも、大学生が収入を得られる方法が知りたい！

コロナの影響で大学生のお財布事情にも変化が！

labo

接客業のバイトをしていたのですが、今はシフトが大幅に減り、ほとんど働くことができない状況です。

荻原先生

大学生も大変ですよね。今世の中はリモートワークへのシフトが推奨されていて、私たち社会人も試行錯誤しながら働いています。そんな中、大学生が新しい仕事のかたちのイメージを持てないのはしょうがないことだと思います。

labo

社会がどのように仕事をしているかによって、私たちの状況も変わってきますもんね。

荻原先生

そうですね。なので、まずはオンラインやリモートでどのような仕事やサービスがあるのかを知ることも大切です。最近ではエンタメ業界でも、オンラインを積極的に活用していますよね。音楽ライブの配信は一般的になってきましたし、スポーツでもJリーグでは無観客試合を行っていますが、チケットが売れないので収入が得られないんです。そこでpring社では、川崎フロンターレの試合でリモート観戦をしているサポーターが、チームへ1円から送金できるシステムを導入しました。状況がガラリと変わってきている今、こういったシステムにチャレンジできる柔軟な発想というのは大切ですよね。

labo

私もオンラインライブは観たことがあります！

荻原先生

一般的にオンラインサービスの利用が、普及してきていますから、自分の生活から新しい稼ぎ方を考えることもできると思いますよ。一般企業もリモートワークでさまざまなことが変わってきています。とくに評価の基準がより成果に寄るようになりましたよね。今までは出社と退社にタイムカードを押すことで仕事をしていると判断されていましたが、リモートに切り替わったことで、1日の業務内容がハッキリしごまかしが利かなくなったと思います。

labo

大学生のアルバイトも同じです！ 時給で報酬が決められていますもんね。これからはどのような人材が求められますか？

荻原先生

アイデアを持って自ら動ける人が一番強いと思いますよ。例を挙げるなら、YouTuber。彼らは企画から制作、発信まで自分たちで行い成果を出しますから。YouTuberほどすべてをこなさなくても、ウェブデザインの仕事も、求められたページに対してのデザインをアップするということが成果になりますからね。リモートで十分です。

labo

やっぱりすぐに稼ぐにはスキルが必要ですよね…。自分にはなかなか難しそうと感じてしまい、ハードルが高いです。

荻原先生

それも発想次第なのですが、スキルがなければ、自分がなにを売れるのか考えてみるのもいいと思います。技術がなければメルカリで不要なものを売ってみるのもいいと思いますし、SNSのフォロワーを1、000〜10、000人に増やして、マイクロインフルエンサーとなり仕事を受注するなどもできますよね。ネット検索をすれば、ちょっとした記事の執筆の募集もありますから。今まではひとつのアルバイトで収入を得ていた人も、オンラインの仕事をまずは掛け持ちで始めてみてください。

損しないための３STEP

STEP１ 世間の動きを捉えよう

新型コロナでは、外出の自粛がひとつのキーワードでしたよね。家にこもっていなければならないなかで、人々が求めるサービスにはどのようなものがあったのか、もう一度思い出してみてください。その気づきが仕事につながるはずです。普段から興味を持っておきましょう。

事例１　バーチャル化の進行

リモート業務によりバーチャルオフィスを構える企業も増加。音声チャットツール「Discord」は、仮想オフィスを作って勤務状況を確認したり、同僚に気軽に話しかけたりできて、出社している時のようなコミュニケーションが取りやすいと人気です。

事例２　エンタメ業界の新マネタイズ方法

Ｊリーグではチケット収益の補填として、公式戦に合わせてライブ配信し、サポーターは送金アプリpringを使ってチームへ１円から送金で応援ができます。リアルタイムで観戦をしながら、少額でも応援の気持ちを送れるこのサービスは、新しい応援の形となっています。

STEP２ 場所や時間にかかわらず稼げる方法を知ろう

アルバイトができないことは不安です。でも考え方を変えてみて。今までは決まった時間、特定の場所に拘束されなければならない仕事ばかりでした。今できる仕事は、場所も時間も自分次第。スキマ時間を調整しながら働けますよ。

お小遣いアプリ

12歳以上が登録可能の、クイズやゲームで遊ぶことでポイントを現金交換できるサービス！ また、ポイントは提携しているショップでオンラインショッピングもできたりと、さまざまな使い方ができるのも楽しい。

アンケートモニター

簡単な登録（無料）を行えば、すぐに参加OK！ アンケートが届き、回答をすれば報酬が得られます。マクロミルはポイント制。１ポイント１円相当として銀行振込みや電子ギフト券、Ｔポイントなどに交換ができるんです。

スペースを貸す

家の使っていないスペースをお金に変えられるサービスがあります。どのくらいの広さでどんな状態なのかなどを登録。サイトでの貸し出し料金は一畳￥5,000程度が相場。料金は自分で設定でき、利用料の70％が売り上げに。

STEP３ “ダイレクト課金”の仕事を探そう

必要なスキルを、必要な人に直接渡せるダイレクト課金系の仕事。しっかりと成果をだせば、リピーターをつくることもできるので、やりがいも感じられるはず。回数を重ねることで、実績が生まれて信頼にもつながります。

身のまわりのコト・モノをお金に

家の不用品を出品できるフリマアプリは手軽に始めやすくおすすめ。知識や経験を売り買いできるスキルマーケットにはお悩み相談のような気軽な内容も。意外なスキルがお金になることもあるので、チェックしてみて。

企業からの直接発注を見つける

企業から直接発注の仕事が集まるサイト。希望報酬を設定でき、比較的高額な金額を得られる。ただ、その分責任ある仕事なので、成果はしっかり求められます。ライターやデザイナーなどクリエイティブな仕事が多数。

取材／川端宏実　JJgirl・laboプロデュース／仁科ゆり、平林保奈美〈cosaji〉　イラスト／小迎裕美子　編集／宮島彰子

※この記事はJJ10月号を再構成したものです。