レシピも公開!人気料理研究家コウケンテツさん×高垣麗ちゃん「40代からの最幸な家庭料理」
自粛期間中は、ほぼ # STAY KITCHEN。
3食ご飯作りでへとへとだった…なんてママたちも多いのでは?
とはいえ、「家族みんなで美味しいものを食べる」というシンプルな幸せに改めて気づかされたというお声も。
14年前のコウさんの初料理本『人が幸せになるにはごはんを作ればいいと僕は思う。』をずっと大事に持っている、という高垣麗ちゃん。
家族のために作る〝最幸おうちご飯〟について考えました。
★〔レシピ1〕牛プルコギの葉っぱ巻
★〔レシピ2〕フィッシュカレー
★〔レシピ3〕かぼちゃのニョッキベーコンクリームソース
★〔レシピ4〕鶏団子と青菜のスープ
★〔レシピ5〕アジアンさっぱり混ぜ麺
★〔レシピ6〕夏バテ知らずのがっつりレシピ
★〔レシピ7〕ポルトガルのカタプラーナ鍋
★ 高垣麗ちゃん×コウケンテツさん「40代からの最幸な家庭料理」対談
「料理するのに、いい腕や知識。高価なキッチン、調理器具、高級な冷蔵庫、そんなものはそろえなくてもいい。相手を思いやる、ちょっとした心配りがあれば。僕はそう思います」
(『人が幸せになるにはごはんを作ればいいと僕は思う。』より)
「親がいかに料理を楽しんでいるか。それが一番の食育だと僕は思う」
コウ 麗ちゃんがインスタグラムの料理本リレーで僕の初めての料理本を挙げてくれているのを見て、めっちゃ感動した!
麗 14年前に買って今も大切にしています。「食」って毎日のことだからきちんと向き合っていきたいし、大好きな人たちと美味しいものを共有する時間が一番の幸せだと思っていて。何よりも本の中にある「料理するのに、いい腕や知識。高価なキッチン、調理器具、高級な冷蔵庫、そんなものはそろえなくてもいい。相手を思いやる、ちょっとした心配りがあれば。」という言葉に心底グッときました。
コウ いや~、ほんま嬉しいわ。インスタ見てると、麗ちゃんの料理、僕の何倍もスゴイですよ。うちは子供が3人もいるから食育をしている時間がなくて、毎日一緒にご飯を作る実習&体験型食育です(笑)。
麗 でもそれが一番大切ですよね!
コウ ママ友にもいるんですが、完璧を求めて料理を負担に感じてしまう人が多い。しんどい時は僕も作りません。お総菜の日ももちろんある。そういう日は、例えば予算¥2,000と決めて、どれだけ効率よく美味しいものが買えるか、子供とゲーム感覚でやっています。買物の仕方も覚えるし、家で一生懸命料理することだけが食育じゃない。広い意味で考えるようにしています。麗ちゃんの娘さんはうちの次女と同じ2歳だよね? 嫌いなものはある?
麗 かぼちゃといんげん。でも食べられたときは大袈裟なくらい褒めます!
コウ それ大事。食卓ではとにかくテンションを上げること。ママが喜んでたり美味しそうにしていたら食べてみようかなっていう気になる。楽しそうに料理や片付けをしていたら自然と参加したがる。
麗 分かります!
コウ 僕自身、子供の頃、朝起きて母の作る朝ご飯を食べるのがすごく楽しみでした。手作りであれ、冷凍であれやっぱり母親が作るご飯はどれも格別。それを大好きな家族と食べる。すごくシンプルだけど幸せなこと。この思いを子供たちにも伝えていきたいなって思う。
麗 当たり前のことだけど、すごくありがたいこと。私が作った料理を娘が美味しそうにモリモリ食べているのを見てるだけで幸せ。やっぱりご飯って相手のことを思いやって作ることが一番大切なのかもしれないですね。
(以上敬称略)
★〔レシピ1〕牛プルコギの葉っぱ巻
【材料・2~3人分】
牛切り落とし肉……200g
玉ねぎ……1/2個
にんじん……1/2本
赤ピーマン……1/2個
万能ねぎ……3~4本
サニーレタス、えごまの葉(お好みで)……各適宜
〈漬けだれ〉
しょうゆ、酒……各大さじ2
白炒りごま、砂糖、ごま油……各大さじ1
にんにく、しょうがすりおろし……各1/2片
【作り方】
① 玉ねぎは縦に薄切りにする。にんじんは皮をむいて斜め薄切りにしてから細切りにする。赤ピーマンは細切りにする。万能ねぎは5㎝幅に切る。
② ボウルに牛肉を入れ、たれの材料を加えもみ込む。玉ねぎ、にんじん、赤ピーマンを加えてさっとからめる。
③ フライパンを中火で熱し、②を加え、ほぐしながら炒める。野菜がしんなりして肉の色が変わったら、仕上げに万能ねぎを加えてさっと混ぜる。お好みで葉野菜を巻いていただく。
★〔レシピ2〕フィッシュカレー
【材料・2~3人分】
好みの魚(切り身でも)……2尾
玉ねぎ(みじん切り)……1/2個
にんにく(みじん切り)……1片
しょうが(千切り)……2片
カレー粉……大さじ2
トマトの水煮缶……1/2缶
ココナツミルク……100g
香菜(刻む)……1株
塩、粗びき黒こしょう、サラダ油……各適宜
ジャスミンライス……茶碗2~3杯分
【作り方】
① フライパンにサラダ油を熱し、玉ねぎ、にんにくをじっくり炒め、カレー粉、トマト缶を加えて混ぜる。塩(小さじ1/2)、水(1カップ・分量外)を加え、煮立たせる。
② ①に食べやすく切った魚を加え、5分ほど煮る。ココナツミルクを加えさらに5分ほど煮たら、しょうがを加え、塩で味をととのえる。
③ ジャスミンライスとともに器に盛り、香菜、粗びき黒こしょうを散らす。
★〔レシピ3〕かぼちゃのニョッキベーコンクリームソース
【材料・2~3人分】
かぼちゃ……150g
小麦粉……50g
バター……5g
塩……適宜
ベーコン(2㎝幅に切る)……2枚
生クリーム……1カップ
オリーブオイル……大さじ1
【作り方】
① かぼちゃはワタと種を取り、ラップをかけレンジで4分ほど加熱する。皮を取り除いてボウルに入れ、なめらかになるまで潰し、バターを加え溶かし混ぜる。小麦粉、塩少々を加えてなめらかになるまでこねる(水分量は生地の状態を見て調整)。直径2㎝の棒状にのばし、3㎝程の長さに切ってフォークで模様をつける。
② 鍋に塩を加えた熱湯(1ℓに塩小さじ2程度・分量外)を沸かし、①のニョッキを入れる。浮いてきたらさらに2分程茹で、湯をきる。
③ フライパンにオリーブオイルを熱し、ベーコンをこんがり焼く。生クリームを加え軽く煮つめ、とろっとしてきたら塩少々を振り、②を加えさっと混ぜる。
★〔レシピ4〕鶏団子と青菜のスープ
【材料・2~3人分】
小松菜(5㎝幅に切る)……2~3株
だし汁……3カップ
酒……大さじ2
しょうゆ……大さじ1
塩……小さじ1/3
しょうが(すりおろす)……1かけ(お好みで)
〈鶏団子〉
鶏ももひき肉……150g
玉ねぎ(みじん切り)……1/4個
しょうが(すりおろす)……1/2片
酒、しょうゆ……各小さじ2
卵……1/2個
【作り方】
① ボウルに鶏団子の材料を加え、粘りが出るまで練り混ぜる。
② 鍋にだし汁、酒、塩、しょうゆを入れて煮立て、鶏団子を一口大にスプーンなどですくって入れ、灰汁を取りながら4~5分ほど煮る。小松菜を加え、さらに2分ほど煮てお好みでしょうがを入れる。
★〔レシピ5〕アジアンさっぱり混ぜ麺
【材料・2~3人分】
そうめん……3束
豚しゃぶしゃぶ肉……150g
香菜(ざく切り)……1株
きゅうり(縦半分にし、斜め薄切り)……1/2本
〈たれ〉
ナンプラー、しょうゆ……各大さじ1
にんにく(薄切り)……3~4枚
赤唐辛子(小口切り)……1本
砂糖……大さじ1
酢、レモン汁……各大さじ1
【作り方】
① 鍋に湯を沸かし、豚肉をさっと茹でて取り出す。続けてそうめんも茹で、流水で洗って水けを切る。
② 器にそうめんを盛り、きゅうり、豚肉、香菜をのせて合わせたたれをかける。
★〔レシピ6〕夏バテ知らずのがっつりレシピ
【材料・2~3人分】
豚ひき肉……150g
ごま油……大さじ2
にんにく、しょうが(みじん切り)……各1片
にら(小口切り)……3~4本
木綿豆腐……1丁
片栗粉……小さじ1/2~1
水……1カップ
ラー油……適宜
A
みそ、オイスターソース……各小さじ1
砂糖……小さじ1/2
酒、しょうゆ……各大さじ1
【作り方】
① フライパンにごま油を熱し、にんにく、しょうがを炒める。香りが立ったら豚肉を加えて焼き付けるように炒め、混ぜ合わせたAを加えてほぐしながら炒め合わせる。
② ①に水を加えひと煮立ちしたら、ざっくり切った豆腐を加えて煮詰める。にらを加えて同量の水で溶いた水溶き片栗粉でとろみをつける。お好みでラー油を添える。
★〔レシピ7〕ポルトガルのカタプラーナ鍋
【材料・2~3人分】
たらの切り身……2切れ
あさり(砂抜きしたもの)……200g
ムール貝(砂抜きしたもの)……6個
えび……6尾
玉ねぎ(薄切り)……1個
赤・黄パプリカ(薄切り)……各1/2個
にんにく(薄切り)……1片
ホールトマト(潰す)……200g
酒……1カップ
ローリエ……2枚(1枚は仕上げ用)
ローズマリー……4本(2本は仕上げ用)
オリーブオイル……大さじ2
塩、粗びき黒こしょう……各適宜
【作り方】
① たらは塩、こしょうをふる。ムール貝はしっかり洗って足糸を取る。えびは背に切り目を入れて背ワタを取る。
② フライパンにオリーブオイルを熱し、玉ねぎ、パプリカ、にんにくをじっくりと炒める。しんなりしたらローリエ、ローズマリー、酒を加え炒め合わせる。塩(小さじ1/2)、ホールトマトを加え、たらをのせる。えび、ムール貝を並べ、あさりをのせる。
③ ②がぐつぐつとしてきたら蓋をして15分ほど弱めの中火で煮る。
④ 塩、こしょうで味をととのえ、仕上げ用のローリエとローズマリー(煮たものは取り出す)を添え、こしょうをふる。
撮影/三村健二 モデル/高垣麗子 ヘア・メーク/MAKI(LINX)スタイリスト/朝倉 豊 取材/石川 恵 ※情報は2020年9月号掲載時のものです。