食卓が一気に華やぐ“脱黒赤な漆器”おすすめ6選
漆器といえば黒や朱のイメージが強いですが、最近は脱定番が続々登場して人気です。漆を知り尽くした老舗漆器店や作家さんだからこその新しい試みにも注目!日常になじむ木目の温もりが嬉しい天然色や、ポップで今どき感もある色漆のおすすめをピックアップしました。
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■天然色
木目を大切にした木地そのままのような質感が素敵な新発想の器。ウレタン塗装で取り扱いもしやすく、日常使いの食器として安心して使えるのもうれしい!
子どもが日々使う食器としてもぴったり
贈り物にも喜ばれそう!
◉我戸幹男商店
「木地の山中」と呼ばれる山中温泉で、山中漆器の高い技術と高い芸術性を追求し、長く愛される漆器を作り出す老舗。KOTONは「どこに置いても、その空間になじむような美しい木の入れ物を作りたい」そんな思いから誕生。椀、鉢、皿の3点セット。重ねて小物入れとして、木の魅力を楽しみながら自由に使えます。KOTON〈V型〉(φ16×H10.5㎝)Plain各¥15,000(ともに我戸幹男商店)
フォルムと素材感を目と掌で楽しめる
「見る美、用いる美」の器
◉喜八工房
山中漆器の中でいちばんの老舗。山中が誇る木地挽きろくろの技術で薄く挽きあげた凛とした佇まいの器には定評が。禅宗の修行僧が使う器がモチーフの多様に使える椀と小鉢の3つ組器。入れ子になるため、収納しやすいのも魅力。栓 三つ組の器〈小〉(φ10×H4.2㎝)〈中〉(φ11×H5.6㎝)〈大〉(φ12×H7㎝)ナチュラル¥9,000※セット価格(すべて喜八工房)
■色漆
漆は樹液なので原液は透き通った茶色。そこに色粉を練り合わせることでさまざまな色が生まれます。職人さん独自の配合で全く違うカラーを生み出す、漆独特のなんとも言えない風情ある色合いに心奪われるはず。
食洗機も使える強度!
日常使いに最適なポップで可愛い色皿
◉RIN&CO.
日本最古の漆器の産地、越前の老舗「漆琳堂」が展開する、北陸のものづくりの知恵を生かした器や生活雑貨のブランド。手塗りによる刷毛目を活かす「刷毛目技法」は 塗り直しができない卓越した技術の賜物。また「越前硬漆」は、産学官の連携によって硬い塗膜を実現し食洗機もOK。漆器とは思えない発色の美しさ、グラデーションで揃えられるほどの展開色の多さも嬉しい。越前硬漆 刷毛目/平S(φ12.3×H2㎝)全9色展開各¥3,500(すべて漆琳堂)
モダンでありながらアンティークのような
存在感を放つ絶妙カラー
◉富井貴志
使い込んだ時により良くなるものづくりを志しているという富井さん。定番ともいうべき独特なマチエール(素材や材質による絵肌)の漆のリム皿は、ひとつひとつ異なる表面に浮かぶ刷毛の表情、顔料の配合と塗り方でその都度微妙に変わる繊細な色味も魅力。強度も高く、金属のカトラリーでも安心して使用可能。その傷跡をも経年変化として楽しめます。色漆リム皿(φ24×H2㎝)上から黄・白・青各¥13,000(すべてyaichi)
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■これらの美しい漆器が揃うお店
【我戸幹男商店】石川県加賀市山中温泉上原町ヨ58-1 ☎0761-78-4421 www.gatomikio.jp
【喜八工房】石川県加賀市山中温泉塚谷町イ323 ☎0761-78-0048 www.kihachi-web.com/
【yaichi(富井さん)】埼玉県北本市中央2-64 ☎048-593-8188 www.yabedesign.com
【漆琳堂】福井県鯖江市西袋町701 ☎0778-65-0630 rinandco.com
撮影/山田英博 スタイリング/岩﨑牧子 取材・文/沼田珠実 編集/永吉徳子
*VERY2020年10月号「そろそろ、きちんと漆器デビュー」より。
*掲載中の情報は誌面掲載時のものです。商品は販売終了している場合があります。