「うつっぽい」と思った時に多い理由5つ【大人世代】

ウイルス感染の不安、対面のコミュニケーションの激減、不慣れなリモートワーク…。思いもよらないことだらけの今年、「うつっぽさ」を感じている人が増えています。誰にでも起こりうる「うつっぽさ」の原因と対策をまとめてみました。

「うつっぽく」なる理由はいろいろあります

うつっぽくなってしまうのはどうして?変化のめまぐるしい今の時代、どんな要素がうつにつながりやすいのか知っておきましょう。

    理由1.人間関係によるストレス

    理由1.人間関係によるストレス
    うつの原因の中でも一番多いのが人間関係のストレス。職場の上司、同僚との関係、恋愛や夫婦関係などによるストレスがうつのきっかけとなる場合が非常に多いです。結局、人間が一番ストレスを感じるのは人間なのですが、それは生きている限り避けられないこと。自分の心の持ちようや、人とのコミュニケーションの取り方を見直して、工夫していくことが大切です。(森下先生・以下同)

    理由2.体の不調によるストレス

    理由2.体の不調によるストレス
    体の不調とメンタルは強く結びついていることを知っておきましょう。特に胃腸の調子と睡眠は重要。下痢が続くと気力、体力、意欲といった活力が低下します。睡眠不足だと過敏性が増したり、感情的になって冷静に物を考えにくくなる傾向が。また低血圧の人は疲れやすく、気力や、やる気が出ない原因となります。また女性は生理に伴う身体変化にも注意。大きなきっかけがなくても体の不調からうつっぽくなってしまうこともあるので、まずは体調の改善を。

    理由3.真面目、完璧主義など性格によるもの

    理由3.真面目、完璧主義など性格によるもの
    真面目な性格や完璧主義な性格の人は自分の体や心の状態へのケアが後回しになり、心身の不調を軽視してしまう傾向があります。たとえば、働きすぎて体が疲れて参っているのに気づかない。気持ちが落ち込んでいるのに、頑張らなくてはと無理をしてしまうなど。自分の心と体に無頓着なことがうつの原因になりうるので、ふだんから自分の心身の状態を把握することを心がけて。

    理由4.今年になって急増した「在宅うつ」

    理由4.今年になって急増した「在宅うつ」
    テレワークが浸透し、外出が極端に減ったことで登場した“在宅うつ”は、社交性と自立性の観点で説明ができます。もっとも在宅うつになりやすいのは社交性が高く自立性の低い人。今までは悩みを誰かに相談して解決できていたのに、人に会えないことでネガティブ思考から抜けられなくなることが原因です。一方、社交性が低く自立性が高い人は自分の世界で満足できるオタク的な側面と、人に依存せず自分は自分という性格なので今の状況に強いと言えます。

    理由5.「新型うつ」とよばれるもの

    理由5.「新型うつ」とよばれるもの
    若い人に多い“新型うつ”。これは“非定型うつ”の一種で、従来型のうつとは症状が異なります。好きなことや興味があることをしている時は元気ですが、仕事など興味がないことをしているとうつっぽくなってしまうというもの。プライドが高かったり、些細なことで傷ついてしまうタイプの人に多いとされています。心当たりのある人は一度クリニックに相談してみるといいでしょう。

監修/森下克也 イラスト/木下晋也 取材/加藤みれい