ダイエットのNG項目と、まず始めるべき「痩せる体作り」の考え方【基本編】

「最近太ったかも…」。そんなときやりがちなのが、急に走ったり、夕食を抜いたり…といったこと。実はそれより先に見直すべきなのが、入浴、睡眠、お通じの3本柱。これを改善するだけで、ぐっと 痩せやすい体になるんです。ゆっくりできる年末年始に実践したい土台作り、その方法を教えます!

体重がヤバい!そんなときにやりがちなのが…

    過度な食事制限
    糖質制限をしたり、何かひとつのものだけを食べ続けたり…。一時的に体重は落ちるけど、続かないし不健康。

    いきなり運動
    筋トレブームもあいまって、ダイエットのために睡眠時間を削ってでも運動に精を出すCLASSY.読者も。

正しい解決法は?

不規則な生活やストレスで乱れがちな自律神経を整えることが大切です

CLASSY・世代の読者の皆さんがダイエットをするとき、やみくもな運動、無理な食事制限…というようなことをしている姿が見受けられます。確かに適度に運動したり食事内容に気をつけたりすることは理想の体型に近づくのに必要不可欠ですが、まずは日々の生活を整えることが美しくなるための近道です。

そこでまず見直したいのが入浴と睡眠方法、そして腸内環境です。この3つはすべて自律神経に関係しています。不規則な生活やストレスなどで乱れがちな自律神経を整えると、体のコンディションが良くなり、代謝が上がります。そうすると冷えも改善され、痩せやすい体になるというしくみです。 自律神経について詳しく説明すると、自律神経には交感神経と副交感神経の2つがあるのですが、起きている間は交感神経が優位になり、リラックスしているときは副交感神経が優位になります。この交感神経と副交感神経の切り替えが上手にできると体の調子が良くなり、女性ホルモンであるエストロゲンがきちんと分泌され、脂肪も燃えやすくなるんです。ちなみにこのエストロゲンはさまざまな別名を持っていて、脂肪を溜め込まないホルモンとか、美肌ホルモンとか、若返りホルモンなどと呼ばれることも!

このように、きれいになるために欠かせないエストロゲンをきちんと分泌させるためにも、自律神経を整える必要があります。そのためには質の良い睡眠をとること、そしてよく眠るためには全身浴で血流を良くして、体温を上げることです。また、睡眠と入浴法を改善することで、お通じにも良い影響が出てきます。大腸が老廃物を排出するために行う〝ぜん動運動〞はかなりのエネルギーを使うので、大腸の調子が正常であれば、それだけで多くのエネルギーが代謝されます。つまり腸の環境を整える=痩せやすい体質になると言っても過言ではありません。 もっと言うと、腸は幸せホルモンであるセロトニンが作られるところでもあるので、腸内環境を整えることでハッピーオーラもUP! このように入浴や睡眠法、腸内環境を改善すると、ダイエットの効果がより良く出るだけではなく、幸せな雰囲気をまとえるという利点も。体の土台を正常に整えれば、健康になるだけでなく、確実にきれいになれるのです。

教えてくれたのは…美容家 山本未奈子さん

MNC New York代表取締役。NYの美容学校で皮膚理論やメソッドを学び、教鞭もとる。帰国後は美容ブランド「SIMPLIS SE」を発表。自らのボディの悩みと向き合った『なんでやせないんだろう? 35歳からの「もう太らない自分」の作り方』(講談社刊)も話題です。

撮影/河野 望(静物) イラスト/more rock art all 取材/棚田トモコ 再構成/CLASSY.ONLINE編集室
※この記事は、『CLASSY.』2018年2月号を再編集したものです。