滝沢眞規子さんが着る最新フェンディ「自粛生活中に見えた家庭のやさしい光景を服に」

カール・ラガーフェルド亡き後、ブランドを率いてきた創業家のシルヴィア・フェンディが紡いだのは、ロックダウン中に自宅の窓際や庭で目に映るさまざまな家庭の光景。刺繍入りの寝具や食器、窓から差し込むハチミツ色の夕陽など、普遍的で親しみのあるものにインスパイアされた、優しさ溢れるコレクションをクローズアップします。

 

▶︎こちらの記事も読まれています

【人気スタイリスト長澤実香さんに聞く】 DIORの「黒」と「白シャツ」

 

いまこそ、固定観念にとらわれない、
偏りのないフェミニンさを
  スタイリスト 長澤実香さん

今季のフェンディは、ときにはフェミニンで、ときにはセクシー、そんな多様なアティチュードを楽しめるところがいいなと思いました。今回フェンディが表現したフェミニンの解釈もそうなのですが、ファッションでも考え方でも、偏らないことってとても大事だと思うんです。そういう意味で、フェンディのフェミニンさも幅の広さを感じる内容のコレクションでした。隙のない女性より、どこかやわらかさのある女性。人との距離をとる時代においても、相手を突き放さない優しさがあって、でも背筋はちゃんとピンと伸びている。今季のフェンディはそんなコレクションだと思います。

 

生活も一変して、「私はこうだから」「こう生きてきたから」といった経験や価値観が一度ゼロになったいま、これからは固定観念にとらわれずに「こんな服を着たい」という感情にもっと素直になっていい。服というツールで自分の気持ちを表す、そんな楽しみ方がいまの時代らしいファッションとの関わり方だと思います。

 

リネンの心地よさと
メゾンブランドならではの
エレガンスを共存させて

ジャンプスーツ ¥429,000〈予定価格、ベルト付き、3月下旬発売予定〉シューズ ¥126,500(すべてフェンディ/フェンディ ジャパン)
着心地も肌触りも最高なリネンのジャンプスーツ。ただゆるいだけで終わらないのは、リッチで精密なディテールなど、ブランドの技量があってこそ。軽やかさと上質さが渾然一体となった大人のリラックスウェアです。

スーツの着こなしも
ニット素材でやわらかさが
新しいキーワードに

全身真っ白なスーツの着こなしも、ニット素材ならここまでやわらかい印象に。袖を通したときの心地よさが、思わず表情もほころばせて。
ニットジャケット ¥247,500 ニット ¥116,600 ニットパンツ ¥148,500 シューズ ¥126,500(すべてフェンディ/フェンディ ジャパン)

繊細なディテールが
表現するのは優しくて
甘いノスタルジー

ベルスリーブドレス ¥366,300 バッグ ¥525,800〈予定価格、3月下旬発売予定〉(ともにフェンディ/フェンディ ジャパン)
繊細な細工や刺繍も、オーガニックなカラーリングと素材で親しみのあるムードに。イタリアで古くから愛されてきたリネン素材をドレスへと昇華させて。

重なり合う直線の刺繍が
クラシックなドレスで
意志のある後ろ姿に

肌が下から上品にのぞくジュールデシェル(はしご刺繍)の直線的な装飾がデザインの軸になったドレス。刺繍がリンクされたバッグを合わせて、洗練のトータルコーディネートを楽しんで。
ドレス ¥585,200 バッグ ¥382,800〈どちらも予定価格、3月下旬発売予定〉シューズ ¥126,500(すべてフェンディ/フェンディ ジャパン)

ブランドの姿勢や丁寧なモノづくりは商品の品質の良さに繋がっている。そして、よいものは買ったその時から物語をつくり始め、次世代に受け継いでいきたくなるようなものになっていく―そんなモードの始まりの在り方を、人気スタイリスト長澤実香さんと考えていきます。

▶︎あわせて読みたい

長澤実香さんに聞く、グッチ「自分だけのヴィンテージに出合う」

今欲しいブランドカーディガン!ずっと大切に着たい10選

 

photographs TAKAHIRO IGARASHI(SIGNO) styling MIKA NAGASAWA
hair KOICHI NISHIMURA(VOW-VOW) make-up AIKO ONO
model MAKIKO TAKIZAWA direction MIKU NISHIZAWA(LVTN)
composition NORIKO NAGAYOSHI

 

VERY NAVY 4月号『BRAND NEW STYLE styling by MIKA NAGASAWA Vol.7』から
詳しくは2021年3/5発売VERY NAVY 4月号に掲載しています。
*掲載中の情報は誌面掲載時のものです。