【LIFESTYLE】料理家 こてらみやの「ベランダと暮らす」⑨
桜の花が満開で、春も本番!
ベランダの植物たちもぐんぐんと枝葉を伸ばして、その成長ぶりには目を見張るものがあります。
さてさて、今日は、花より団子な「ベラ天」のお話です。
ベラ天とは、ベランダで揚げて食べる天ぷらのこと。
天ぷらは、お台所が汚れるので、ベランダでするのが我が家流なのです。
火元は風の影響を受けないように、小型のIH調理器を使います。
朝のベランダパトロールで、ぽこぽこ開きはじめた新芽やお花を見ていたら、いてもたってもいられなくなって…、それでいそいそと天ぷらの準備をはじめたというわけです(笑)
本日の素材は右下から時計回りに、ぶどうの新芽とつぼみ、芽キャベツの菜花、あけびの花、九条ネギのネギ坊主です。
まずはガーデンテーブルに揚げたてがサーブできるようにセッティング。
ちょっと見た目はなんですが、大人の天ぷら屋さんごっこです。
まずは、ぶどう(カベルネ・ソーヴィニヨン)の新芽とつぼみから。
ジュワーーーーーー。
光が当たって、揚げている姿も綺麗です。
ベランダだと、油の匂いに酔うことがないから調理も楽しい!
ぶどうの新芽とつぼみ。
まずはお塩でいただきます。
さくっと噛むとフワーッとぶどうの香りが口いっぱいに広がります。
ほんのり酸味もあってビックリするほど美味しいんです。
このぶどうの新芽の天ぷら、いまでは我が家の春のお楽しみ、なのです。
小さな芽キャベツも串に刺して揚げました。
キャベツの青臭さと甘みがぎゅーっと濃縮された感じです。
これがあけびの花です。
大きなカップ状の花びらが雌花で、小さなつぶつぶの花が雄花。
あけびの花をいただくのは、人生初!
こんな小さなお花ですが、カラメルのような風味を感じました。おいしい!
きっと花の蜜が熱せられてそういう味になるんでしょうね。
そして大好物の葱坊主。
かなり巨大化していたものは、半割りにして揚げました。
長ねぎのかき揚げを食べているような甘みと旨み。
これが食べたいがために、ネギを栽培していると言っても過言ではありません。
高級天ぷら店では山菜の天ぷらはあっても、このラインナップは出てきませんもの。
我が家自慢のベラ天でした。
そうそう、食べ終わってウッドデッキを見たら…、
油の飛散具合いがよくわかりますね。
芽キャベツの菜花が跳ねまくったのです。
これを見ると、やっぱり天ぷらはベランダに限る! と思うのでした。
【PROFILE】
こてらみや
料理家。毎日食べたくなるような、