マスク肝斑急増中! 今こそ知りたい【肝斑】の教科書|シミとの違い、薄くする方法も

30代以降の多くの女性を悩ませている肝斑。モヤッとした広がりは一度できてしまうとなかなか消えず居座るので、途中で治療を諦めてしまう人も多いそう。間違ったケアで肝斑が悪化している可能性もあるので、正しい〝治し方〟を知りましょう。

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30代以降の多くの女性を悩ませている肝斑。モヤッとした広がりは一度できてしまうとなかなか消えず居座るので、途中で治療を諦めてしまう人も多いそう。間違ったケアで肝斑が悪化している可能性もあるので、正しい〝治し方〟を知りましょう。

美ST御用達ドクターとして長年活躍。深い知識と温かい人柄で患者から絶大な支持を得ている。世田谷区玉川2-27-8玉川髙島屋S・Cケヤキコート3F ☎03-5797-5866

教えてくれたのは……安田昇平先生 二子玉川ヤスダクリニック院長

目次・①シミと肝斑の違いは?
・②肝斑のできる場所は両頰だけじゃなく肌に刺激があるところ
・③肌が弱い人、皮膚が薄い人は肝斑ができやすい
・④クリニックで治療するならM22とマッサージピール
・⑤一番の治療法は触らないこと
・⑥光治療?内服薬?肝斑に悩む読者をズバリ診断!
・⑦体験談:私たち、これで肝斑を克服しました

 

①シミと肝斑の違いは?

日焼けをすると紫外線が肌の基底層にあるメラノサイトを刺激し、メラニン色素が増えシミとなります。肝斑は慢性的にメラノサイトが活性化している状態なので、常にメラニン色素が出続け、少しの刺激で表面に現れてきます。

【シミ(老人性色素斑)】

メラノサイトから排出されたメラニン色素が肌内部の基底膜付近に溜まっている状態がシミ。レーザーなどの施術でメラニン色素の塊を除去することができます。

【肝斑】

皮膚の中でメラニン色素が常に出続けている状態で、上から見るとシミのようですが輪郭がぼやけます。一時的に除去しても、メラニン色素は排出され続けるので治療が難しい。

▶︎▶︎原因は女性ホルモンの減少による肌のゆらぎ

妊娠、出産、加齢などで女性ホルモンの分泌が低下すると、肌のバランスが崩れます。それによりメラノサイトが活性化、少しの刺激でもメラニン色素が排出されやすい状態になってしまいます。

②肝斑のできる場所は両頰だけじゃなく肌に刺激があるところ

こする、触るなどの少しの刺激でも肝斑に。よく「両頰に左右対称にできやすい」と言われるのは、頰骨と皮膚の間が狭く両手による摩擦を均等に受けやすい場所だから。刺激の原因は摩擦の他に紫外線や花粉なども。最近では、マスクによる摩擦なども肝斑の原因に。

メガネやサングラスをかけている人は鼻パッドがあたる鼻の両側がこすれ、まるでスタンプを押したようにそのままの形で出現。

メガネ肝斑

マスクをつけている時間が長くなるほど、その摩擦が肝斑の引き金に。頰はもちろん、顎や鼻にもできることがあります。

マスク肝斑

【要注意】肝斑ができるのは30代後半〜60代前半

従来は閉経した後、50代後半には消えるものと言われてきましたが、最近では閉経の遅い人も多く、60代前半でも肝斑ができている人もいます。

③若い頃の日焼けとは無関係

刺激が一番の原因ですから繊細な肌は肝斑ができやすいと言えます。また、赤い色は紫外線の影響を受けやすく、毛細血管が透けて見える人は要注意。シミとは違い若い頃の日焼けなどが肝斑の原因となることはありません。

肌に赤みがあるなら毛細血管治療を先に!

頰や鼻の横に赤みと肝斑が重なっています。毛細血管の拡張を改善する光治療をすると、結果的に肌への刺激が弱まり肝斑も改善。M22での治療が有効です。

④クリニックで治療するならM22とマッサージピール

シミのようにレーザーで除去するのは逆効果。肌への刺激が少なく、メラニン色素の排出を抑える施術を組み合わせて、肝斑ができにくい状態に肌を導く治療が正解です。

最新の光治療機で肌全体をトーニングするのも効果的。赤みをはじめとした色ムラを解消し、肝斑ができにくい肌に。同時に透明感とハリのある美肌になれるのも魅力。

M22

ピーリングと言っても皮膚を剥離しないので低刺激。肌の奥までTCAとコウジ酸を届け、メラニン色素の生成を抑えます。回を重ねるごとに効果を発揮します。

マッサージピール

トラネキサム酸(トランサミン)は 約7割の人に効果あり!

肝斑の改善薬として認められて いる最も有名な内服薬。メラニ ン色素を生成する細胞メラノサ イトの活性化を抑制するととも に、色素沈着抑制効果も発揮。 2カ月服用したら1カ月休んで。2ヶ月使って変化がなければ別の治療に。

⑤一番の治療法は触らないこと

現実的ではないですが、もし一切の刺激を排除できるなら、今ある肝斑は消えるし新しくできることもありません。まずは顔を触る習慣を見直すことから始めてみて。普段のスキンケアが肌の負担になっていることも多いんです。

1:【触らない美白】高濃度ビタミンC点滴

直接高濃度のビタミンCを点滴することで、経口摂取より格段に体内に吸収されやすくなり、美白、美肌、アンチエイジング効果を発揮します。1時間かけてゆっくり投与。

2:【触らない保湿】ワンプッシュコスメ

左:マイナスイオンを利用したミストが肌の奥まで潤いを与えます。ザ・ミスト 100ml ¥11,000(ドゥ・ラ・メール)、右:柚子のすっきりした香りの微細ミストで簡単保湿。ゆずフェイスミスト 120ml ¥4, 620(SHIRO)

3:【触らないUVケア】スプレー日焼け止め

左:洗顔後にひと吹き。サボリーノ おはようサンカット UVスプレー SPF50+・PA++++ 100g ¥1,100(BCL)、右:メークの上から直接スプレー。アンテリオス UVプロテクションミスト SPF50・PA++++ 50g ¥2,750(ラ ロッシュ ポゼ)

⑥光治療?内服薬?肝斑に悩む読者をズバリ診断!

1:スキンケア不足による肝斑&くすみをまとめてトーンアップ

メークしたまま寝ること週5回。日焼け止めもほとんど塗らない生活を続けた結果、出産時にできた両頰の肝斑は大きく育ち、顔はどんより浅黒くなってしまいました。

河上万由美さん(50歳)キャリアコンサルタント

【処方箋】

□マッサージピール……2〜4週間に1回×6

□ M22……2〜4週間に1回×6

□トランサミン(服用)……8週間

普段のお手入れが不足している河上さんは、肝斑だけでなく肌全体がくすんでいます。肝斑の治療と同時に肌全体がトーンアップする光治療とピーリングを組み合わせて、全体の印象を明るくする治療がおすすめ。

\他に処方されたのは?/

マッサージピールのホームケアにWiQoの美容液とクリーム。他にも、メラニン色素を薄くするハイドロキノンやビタミンCの錠剤・シナール、トラネキサム酸配合のナビジョン DRの日焼け止めを処方されました。

2:こすりすぎ肝斑は内服薬で肌を落ち着かせて!

4年前から肝斑ができ、皮膚科に通いましたがよくならず。現在も他院でレーザー治療中ですが改善の気配なし。毎日せっせとマッサージしているのがNGと知り唖然としています。

岡本まりさん(50歳)会社員

【処方箋】

□ビタミンB6&B2(服用)……8週間

□タチオン……8週間

□トランサミン(服用)……8週間

刺激の強いスキンケアや肝斑治療により肌が不安定な状態。バリア機能を高めるビタミンB6やB2の内服薬に加え、抗酸化作用のあるタチオンで肌の安定を取り戻すのが先決。トランサミンの結果を見て次の施術に。

\他に処方されたのは?/

メラニン色素の生成を抑えるビタミンC錠剤・シナールに加えて、ナビジョン DRの日焼け止めを。守りのケアを徹底して。

⑦【体験談】私たち、これで肝斑を克服しました!

❶シスペラ:人気すぎる話題の美白クリームが肝斑にも効いた!

10年前から気になっていた両頰の肝斑が、話題の美白コスメ・シスペラを使ったら1カ月で気にならないほどに。顔全体がトーンアップして素肌も綺麗になりました!

小川裕子さん(47歳)オイルソムリエ

❷トランサミン:信じて2カ月続けたら肝斑がほぼ見えなくなった

数カ月前に肝斑ができ、皮膚科でいただいたトランサミンを服用。2カ月真面目に飲み続けていたら現在はほぼ見えなくなりました。トランサミンの効果を実感しています。

坂本えみさん(39歳)ヨガインストラクター

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