元AKB48・高橋みなみが考える夢の叶え方

元AKB48の高橋みなみさんが、読者の悩みに答えるこの企画。グループ卒業から約半年後にスタートした連載で、同性代でもある読者の悩みに答えてくださったたかみなさん。毎回お話を聞くたびに、本当に26歳? と疑いたくなる答えにうなりっぱなしでしたが、1年を振り返っていただくと、そこにはまさに大人の女性へと向かう、読者の皆さんと変わらない素顔が見られました。

※この記事はJJ2017年12月号を再掲載したものです。年齢などはすべて当時のものとなります。

社会人としてまだまだ経験が必要。努力することを怠らず、魅力的な女性を目指したい

1年間を通して感じたこと……、それは私を含めてどんな環境にいても人間関係の悩みは尽きないということが一番です。だからといって一人で生きていけるわけではないので、常に向き合っていかなくてはならない問題なんだと感じています。

個人的な話になりますが、AKB48という大きなグループを卒業して、連絡の頻度が減った人もいれば、変わらず連絡を取り続けている人もいる。自分がどの環境にいても、変わらないでいてくれる存在はこれからも大事にしていこうと改めて思いました。対人関係に悩むことはあっても、その分助けられることもまた多いんです。

連載で読者の皆さんの悩みを聞くことで、私自身いろいろ整理できた1年であったことを感じました。26歳になって、ようやく「歌手」という自分の夢に正面から向き合えるようになりました。年齢的には遅いのかもしれない、と思う半面、それを嘆いていてはもったいないから、(グループ時代に気づかず)こぼしていた経験を拾い直したいと思っています。

それまでは「(AKB48グループの)総監督」として、メンバーやスタッフさんなど周りの声を大切にしていたのですが、ソロになったことで自分の声に耳を傾けることの大切さを改めて感じました。自分の好きなことだけするのって難しいですよね。夢を叶えるためにやるべきことは山ほどあります。やりたいことをするためには、環境のせいにしないこと。そして、向き合い方もその都度変わるものだと思うんです。

連載のなかでよく話していたことのひとつに「自分を冷静に見つめる」ことが挙げられます。グループを離れて、今までメンバーと分かち合っていた緊張やプレッシャーも一人で負わなければいけない、という新たな責任感とやりがいを感じることも増えました。うまくいけばプラスの効果をもたらしてくれるけれど、何か悪いことがあったらそれはそれで自分に返ってくる。毎回ドキドキなんです。ときにものすごいプレッシャーを感じます。そんなとき客観的な自分、冷静に判断できる自分が必要となってくるのです。たとえその仕事が自分の夢と直接かかわることでなかったとしても、やりたことを叶えるためにどう向き合うべきか、一歩引いた目で見つめ直して取り組んでいます。

私自身のプライベートでは、ストイックになりすぎず、お休みを楽しむようになりました。グループ時代は、オフの日は体力の回復を第一に考えていましたが、今は心のリラックスを意識するようになりました。おいしいごはんを楽しんだり、友達に連絡してみたり。大人になるにつれ、時間の過ごし方も変わるものなのだと思います(笑)。

先日、念願だった初めての単独ライブ15公演を終えて、今年はもうやり切った!と思っています(笑)。私も皆さんと同じJJ世代。卒業して約1年半、一人の社会人として経験すべきことはまだまだたくさん!これからも夢に向かって、試行錯誤しながら、私らしく挑戦を続けていきたいと思っています!

撮影/玉井俊行 ヘア・メーク/川嵜 瞳〈PEACE MONKEY〉 スタイリスト/黒田菜菜子 取材/角田枝里香