韓国土産に欠かせないシートマスク。私たちは週に何回かのスペシャルケアとしてマスクパックを使いますが、韓国ではもっと気軽に、さまざまな種類を使い分けています。最近はシートだけでなくチューブやジャータイプも増えていて、毎日の肌状態に合わせて【１日、１パック】。種類が多く人気があるからこそ、ブランドもこぞって使いやすく効果のある製品を次々と作り出します。

１：肌の奥から潤う 水分パック

〈こんな時は水分パックが必要！〉

□肌内部の乾燥が酷い時 □角質が浮き上がる時 □肌のきめが粗い時 □パック一つで基礎ケアを終えたい時 □乾燥肌が悩みだが、オイリーなクリームを使うのは負担になる時

健康な肌は水分量が10～20％を維持しているが、乾燥した肌は10％未満の場合がほとんど。肌内部の水分が不足すると乾燥はもちろん、小ジワ、角質、くすみが生じ、さらには肌トラブル、かゆみ、乾性湿疹までつながり、老化を早めることになる。普段から肌が乾燥して洗顔後つっぱりがひどい場合は、乾燥によって厚くなった肌の角質を週1～2回スクラブした後、セラミド、コラーゲン、エラスチン、ヒアルロン酸などの成分が含まれたパックを選ぼう。

A：【ハクスリー】コンディショニングマスク ワン モーメント

サボテンシードオイルから作られたセラミド成分が、乾燥し、荒れた肌に水分と栄養を満たして肌コンディションを素早くアップさせる。100％植物性セルロースのヴィーガンシートで顔に隙間なく密着。25㎖×5枚 2万5千ウォン。

B：【ソルファス（雪花秀）】ヨユン（麗輪）パック

肌バリアを強化するナツメと抗酸化効果に優れたザクロエキスを配合し、夜間の水分蒸散を防いだうえ、水分と栄養を供給する韓方スリーピングマスク。2015年～ 2018年4年連続韓国パック売り上げ1位を記録し、2020年にリニューアル。120㎖ 5万8千ウォン。

C：【ドクタージャルト】バイタル ハイドラ ソリューション バイオーム ナイト テラピーマスク

水分バイオーム™成分が71万ppm含まれ、寝る前に顔に塗ると翌朝、滑らかでしっとりとした肌を作るノーウォッシュタイプ。プロバイオティクス、ヒアルロン酸も配合。肌の中が空っぽのような乾燥肌に。80㎖ 3万ウォン。

２：明るく透明感ある肌のための ブライトニングパック

〈こんな時はブライトニングパックが必要！〉

□黒ずんだ色素沈着が悩みである時 □肌のトーンが整っていない時 □肌がくすんでいる時 □肌に艶がなくカサつく時 □肌トーンを明るくしたい時 □シミ、そばかすなどの集中ケアが必要な時 □シミ、美白ケアをマスクで簡単に済ませたい時

ホワイトニングケアで最も重要なのは、肌の中のビタミンC成分の吸収率を高めることと、ホワイトニングした後にサンカット剤を使用すること。28日周期で古い角質が剥がれず、厚く重なっていくと肌はだんだんくすみ、トーンが暗くなり荒れて見える。美白成分の機能性製品を使う前に肌タイプに合った角質ケアで肌が呼吸できるようにした後、ビタミンCをたっぷりと塗り、最大限吸収させることが重要だ。パックでは基本的な角質ケアから美白までを簡単にケアできる。

D：【ヨンジャク】ブライトニング マスク

天然クレイの有機物質が毛穴の中の老廃物を除去し、栄養をたっぷり満たす。週1、2回使うと透明感のある明るい肌に変える。配合されているササンジャはセリ科の植物で韓国では薬草として有名。100㎖ 7万5千ウォン。

３：いつも傍に置きたい 鎮静パック

〈こんな時は沈静パックが必要！〉

□トラブルが起こった時 □マスク着用で肌がヒリヒリする時 □まだらな赤み肌が悪化した時 □気候、外部刺激で、急に敏感になった時 □赤みを抑えたい時 □肌コンディションが下がり、集中鎮静が必要な時

ずっと続くマスク着用と急激な温度変化、そして日常の刺激とストレスなどにより、いつにも増して鎮静ケアが必要な時代に私たちは生きている。洗顔後何も塗りたくない時や、さまざまなトラブルが起きた時にすぐ使えるよう、敏感肌の鎮静に効果的なツボクサ（CICA＝シカ成分）、アロエベラ、カモミール、ティーツリーなど自然由来成分で荒れた肌を癒すパックを常備しておこう。

E：【ドクタージャルト】ダーマスク ウォータージェット スージング ハイドラ ソリューション

「アクアキシル」が、水分不足の敏感肌をしっとりと落ち着かせるのに効果的。植物由来セルロースシートは肌が透き通るように薄く柔らかく密着力に優れ、ずり落ちない。25g 2万ウォン。

F：【タンバリンズ】85マスクパック セット

肌の鎮静に効果的なツボクサエキス成分が85％配合され、乾燥により敏感になった肌を素早く落ち着かせ、肌表面の角質環境まで改善する。5枚入り 2万5千ウォン。

G：【ドクタージャルト】シカペア スリーペア アンプル イン マスク

吸収力が早いジェルがすぐに薄い肌の保護膜を作る。マスク着用のストレス、睡眠不足などにより敏感になった肌をシカ成分により鎮静し回復させる。110㎖ 3万9千ウォン。

４：昨日より今日はもっと若く見える アンチエイジングパック

〈こんな時はアンチエイジングパックが必要！〉

□素早い肌コンディションの回復が必要な時 □メークが浮く時 □肌の弾力、リフティングケアが必要な時 □増えるシワが悩みな時 □肌の栄養剤が必要だと感じる時 □シワ改善ケアが必要だと感じる時

齢を取ると肌の真皮層のコラーゲン、ヒアルロン酸などが破壊され、肌は弾力を失いシワができる。ここへ紫外線や外部有害環境による刺激で有害酸素が発生し、シワの発生速度を加速化させる。この時使うのは、シワと弾力ケアに特化したペプチドとアミノ酸の成分が配合されたアンチエイジングパック。 深くなるシワを予防し、肌バリアの力を高めて、内側から弾力のあるしっかりとした肌を作ることができる。

H：【ファーマシー】ハニー ポーション

アミノ酸を豊富に含んだ蜂蜜、プロポリス、ローヤルゼリー成分配合。傷ついた肌をしっかりと引き上げる。自然な温熱効果で毛穴を開き、水分と栄養を供給、まるでマッサージを受けたような効果をもたらすパック。117g 6万8千ウォン。

I：【ヨンジャク】ジャモクスク ファーミング ＆ ナリシング マスク

弾力低下とシワが悩みの肌へ。豊富なビタミンとミネラル成分を持つアルファルファと芍薬が主成分で、ジェルからオイルに変化するフォーミュラが肌にしっとり感と艶を与える。軽い温熱感がマッサージ効果を倍増させ、すぐにピンと張ってボリュームアップ。100㎖ 8万5千ウォン。

「家にマスクパックが1つもない韓国女性はいません」（ソウル在住の化粧品ブランドマネージャーのキム・ミスさん）

断言しますが、韓国女性なら家にマスクパックが1つもない人はいません。【1日、1パック】という流行語ができ、1週間にパックをどれだけ頻繁に使うのか、どんなパックを使うのか、お互い情報交換しながら定着しました。さかのぼって考えてみると、何段階もあるスキンケアに疲労感を感じ、これ以上複雑になるよりパック1つで簡単に肌へ集中ケアができることに魅力を感じるようになったのです。

流行から必須になったパックは着実に進化し、最も一般的なシートマスクから、塗ったまま寝て角質ケアとターンオーバーを促進させるスリーピングパック、 高価ですが肌の奥まで浸透し、効能効果が倍増するLEDマスク、 面倒ではあるもののエステや皮膚科のケアをそのまま家に移して使えるモデリングパック（粉を練って自分で作るマスク）などさまざまに活用されています。

今や習慣的ということ以上に、肌コンディションに応じたパックの活用法について考えてみる時です。水分と栄養供給はアンチエイジングの基本であり、これを最大限効果的にするためには、肌のターンオーバーによる角質と外部環境による老廃物を取り除かなければいけないので、パックでマンスリールーティンを作ることをお勧めします。

例えば私は1週間に1～2回、パックで水分と栄養ケアをして、10日から2週間の間にピーリングパックを使い、古くなった角質を落として肌のきめを整えます。
最近はマスク着用の日常で、鼻の下、口の周りが赤くなり敏感になるため、アロエパックのような肌に優しく頻繁に使っても肌に負担がかからない鎮静パックも。スリーピングパックもシートマスク同様、簡単でお勧めです。寝る前に顔全体に塗って、睡眠中に出てきた老廃物と角質を洗い流せば、明るく滑らかな肌を作れます。

齢を取るほどデイリースキンケアでは十分ではない部分を、多様なパックで満たしてみてください。

《ここで買えます！》

《ハクスリー》「Huxley SIGNATURESHOWROOM」ソウル特別市江南区カロスキル 49-1 2F。地下鉄3号線・新沙駅8番出口から徒歩13分。

《ドクタージャルト》「Dr.Jart＋ Filter Space in Seoul」（ソウル特別市江南区島山大路11キル46。地下鉄3号線・新沙駅8番出口から徒歩約8分）

《ソルファス（雪花秀）》「新世界百貨店本店」（ソウル特別市中区退渓路77。地下鉄4号線・会賢駅7番出口から直結）

《ヨンジャク》「新世界百貨店本店」（ソウル特別市中区退渓路77。地下鉄4号線・会賢駅7番出口から直結）

《タンバリンズ》「TAMBURINS フラッグシップストア」ソウル特別市江南区狎鴎亭路44。地下鉄3号線・新沙駅8番出口から徒歩10分。

《ファーマシー》オンラインショップ販売のみ。http://farmacy.co.kr/

32年の歴史を持つ韓国の女性月刊誌。20～50代の幅広い読者層を持ち、韓国のヘアサロン、エステサロン、病院のどこの待合室に必ずあると言われる存在。〈エディター：ソン・ジョンウン　写真：イ·ジュニョン　アドバイス_チョ・エギョン（WEクリニック院長）〉 ©WOMAN SENSE, ALL RIGHTS RESERVED. 翻訳／ETSUKO UEHARA　韓国取材／東山サリー　編集／石原晶子　 ※美ST2021年8月号掲載記事に加筆。