3代続く料理研究家一家の堀江家は、現在5歳から106歳までの9人4世代で、夕食をともにしています。堀江ひろ子先生のお父様「ひいじい」は、106歳にしてとってもお元気! 長生きの秘訣ともいえる食のコツをさっそく教えていただきました。
ボケ防止!DHAやEPAは魚料理で積極的にとりたい「魚の角煮(当座煮)」
魚の角煮(当座煮)
しっとりさせたいのでサバを使う
つくりやすい分量
- サバ(イワシ、アジなどでも可)……正味250g
- しょうゆ、酒……各大さじ2
- しょうが……1片
- 水……1/2カップ
- 砂糖、みりん……各大さじ1
つくり方
- 三枚におろしたサバは腹骨を取って、真ん中の小骨に沿って縦に切り込みを入れて中央の小骨を切り取り、1㎝くらいの角切りにする。
- 鍋に調味料と水、しょうがの千切りを入れて煮立て、サバを入れてさっと混ぜ、弱火で汁気がなくなるまで落とし蓋をして煮、煮汁を煮からめる。
ほりえさわこさん「初代の泰子も、亡くなる92歳まで元気で病気知らずでした。ちなみに私も疲れ知らず。みんな、とにかくポジティブ。美味しいものを、楽しくしっかり食べるのが、元気でいられる秘訣かな」
堀江ひろ子さん「確かに、家族みんなが元気よね。私も、髪の毛は染めていないし、肌つやにも自信があるわ! 気を付けているのは炭水化物、タンパク質、野菜と乳製品のバランスね。タンパク質は肉に偏りがちだから、魚は積極的にとるようにしたほうがいいですよ。例えば、『シシャモの南蛮漬け』も我が家の定番。DHAやEPAもとれるし、骨ごと食べられるからカルシウムの強化にも。この『魚の角煮』は一般的なマグロやカツオではなく、しっとりさせたいのでサバを使っています。毎日の食卓にちょっと足すのでもいいし、お弁当にもおすすめです。
箸休めに最高!野菜の常備菜といえばこれ「野菜の甘酢漬け」
野菜の甘酢漬け
好きな野菜を1種類だけでつくってもいいし、余っている野菜を入れても
つくりやすい分量
- ごぼう、れんこん、大根、 カリフラワー、パプリカなど……合計400g
- しょうが……1片
- 酢、砂糖、水……各3/4カップ
- 塩……小さじ2
つくり方
- ごぼうは斜め切り、れんこん、大根、パプリカは食べやすく切る。カリフラワーは小房に分ける。
- 鍋に甘酢(酢、砂糖、水、塩)としょうがの薄切りを入れ、ごぼうなど硬い野菜を入れて強火にかけ、煮立ちはじめたられんこん、大根、カリフラワーも加えて好みの硬さにゆで、パプリカを加えて火を止め、落としラップをし、そのまま冷ます。
ほりえさわこさん「我が家のメニューはとにかく野菜たっぷりだね。肉や魚がメインのメニューも、添えたり敷いたりして、どのお皿にも必ず入れるようにしてるから。しかも夕飯は9人で食べるから、一度に使う野菜の量が半端ない!」
堀江ひろ子さん「何にでも野菜は使っているわね。買って来たら、ちょっと面倒でも先に下ごしらえをするのがおすすめ。ブロッコリーやほうれん草はゆでる、カボチャは種を取ってレンジで加熱する、などをしておけば、もちろんいろいろな料理をつくることもできるし、忘れることも減るからロスもない。そんななかで、よくつくっているのが『野菜の甘酢漬け』。好きな野菜を1種類だけでつくってもいいし、余っている野菜を入れれば冷蔵庫整理に便利。ちなみに、ブロッコリーは色が悪くなってしまうので避けてください」
ひいじいの106歳お誕生日会にて、ご家族20人が大集合! こちらでも野菜たっぷりメニュー。
長生きの秘訣を教えてくれたのは
(右)ほりえさわこさん (左)堀江ひろ子さん
初代の泰子先生から、2代目ひろ子先生、3代目さわこ先生と続く料理家一家。お二人とも『きょうの料理』『キユーピー3分クッキング』などで活躍し、著書も多数。
撮影/北川鉄雄、ほりえさわこさん(個人写真) 取材・文・スタイリング/澁谷真里 編集/菊池由希子 構成/長南真理恵
Mart2021年12月号
長生き家系の秘密は?堀江さんちの「ちょい足し常備菜」 より