コストコの牛タン塊使い切りテク~両端の部位は煮込みで!


コストコならではの塊肉や大容量の魚介パックを美味しく上手に使い切るテクニックをご紹介。人気のイタリアン「パッソ ア パッソ」の有馬邦明シェフが煮込み牛タンを使った絶品レシピを教えてくれました。誌面では掲載できなかった写真を加えて詳しく説明します。

カワムキタンってどんな商品?


USAチルドビーフ カワムキタン バキュームパック 100g ¥595

牛タンが丸ごと1本入った真空パック。表面の皮はすでに処理、硬いタンの先端も取り除かれているので、好きな大きさにカットして焼いたり煮たりと自由に調理できるのが魅力。

両端の部分はとりあえず煮込んでやわらかくする

ミスジのボリートと同様に、牛タンもたっぷりの水に香味野菜、酒、酢を入れ弱火でじっくり煮込みます。もしミスジの筋が余っていたら、一緒に煮てしまっても問題なし。スープも煮込んだ牛タンも冷蔵で1週間、冷凍で1カ月保存できます。

鍋にたっぷりの水、香味野菜、酒、酢を入れる。

牛タンの両端を加えて火にかけ、アクを取り除いたら弱火で煮込む。

じっくり煮込めばこの状態に。

牛タンのシチューのつくり方

煮込んだスープにデミグラスソースを合わせるだけ

弱火でじっくり煮込んだ牛タンは、箸でも切れるほどのやわらかさ。一緒に煮ていた香味野菜はそのまま具にしてもちろんOK。じゃがいもを加えたのはとろみを出すためです。マッシュルームはバターで炒めてから加えるとさらにコクが増して◎

【材料】(4人分)
牛タンスープ…… 350㎖
じゃがいも ……1個
市販のデミグラスソース…… 1缶
牛タン(煮込んだもの)…… 4切れ
マッシュルーム ……4個
塩、こしょう…… 各少々
マスカルポーネチーズ ……適宜

【つくり方】
1. 牛タンスープにひと口大に切ったじゃがいもを入れ、弱火でやわらかくなるまで煮る。
2. 別の鍋にデミグラスソースを入れ、1のスープを加えてのばしていく。多すぎるととろみがなくなるので、量は調整する。
3. 2を火にかけ、牛タン、1のじゃがいも、薄くスライスしたマッシュルームを加えて、温まったら塩、こしょうで味を調える。
4. 器に盛りつけ、あればマスカルポーネチーズを添える。

牛タンのリエットのつくり方

煮込んでほぐして、ペースト状に

パテに似ているリエットは、保存食になるフランスのお惣菜。フードプロセッサーがなければ木べらでつぶしながら混ぜるだけの粗め食感も美味です。意外かもしれませんが、はちみつと好相性。ねっとり感に優しい甘さがマッチして、パンやワインが進みますよ。

【材料】(つくりやすい分量)
牛タン(煮込んだもの)…… 200g
牛タンスープ……100㎖
植物性オイル ……100㎖
味噌 ……大さじ1
おろしにんにく…… 1/2片分
塩、こしょう…… 各少々

【つくり方】
1. 鍋に牛タンとスープを入れ、中火にかける。沸騰したら植物性オイルを入れ、2~3分加熱して水分を飛ばす。
2. 弱火にして味噌を溶かし入れ、木べらなどで肉をくずしながら2~3分煮る。
3. にんにくを加え1分加熱後、火を止めて鍋のオイルを半分取り出す。
4. 粗熱を取った3をフードプロセッサーに入れ、なめらかになるまで攪拌する。水分が足りなかったら3で取っておいたオイルを少しずつ加える。
5. 塩、こしょうで味を調える

①鍋に煮込んだ牛タンとスープを入れ、中火で沸騰させる。

【POINT】②沸騰したら植物性オイルを入れ、水分を飛ばす。油は多めに入れて、あとで量を調整。ピーナッツ油やグレープシード油、太白ごま油などクセのない植物性オイルが◎。

③弱火にして味噌を溶かし入れる。

④木べらで肉をくずしながら2~3分煮る。

⑤おろしにんにくを加えて1分加熱する。

⑥油と牛タンをなじませて水分を飛ばしながら味を含ませたら、半量のオイルを取り出す。

⑦粗熱が取れたらフードプロセッサーに入れ、なめらかになるまで撹拌する。

【POINT】 ⑧水分が足りなかったら、取っておいたオイルを少しずつ加える。

⑨残ったオイルと牛タンを混ぜて、なめらかな舌触りに仕上げる。パサつきがあればオイルを足して。

ここがプロ技!【味の決め手は味噌】

本来のリエットは多めの塩のみでしっかりと味つけしますが、塩加減がとても難しい料理。味噌なら塩味とともにうま味も加わるので、味が決まりやすく失敗しにくいです。

保存は冷蔵庫で2週間が目安

「長期保存の際はラードや牛脂を溶かしたものを上からかけて乾燥や酸化を防ぎます。なければぴっちり落としラップをしてください」

余ったリエットはリゾットに変身!

鍋にリエットとご飯、牛タンスープ(またはコンソメスープ)を入れて、味噌少々で味つけ。仕上げにたっぷりのパルミジャーノチーズをふりかければ即席リゾットに。

教えてくれたのは

東京・門前仲町「パッソ ア パッソ」
有馬邦明シェフ


イタリア各地や国内の店で修業を重ね、2002年に「パッソ ア パッソ」をオープン。全国の猟師から取り寄せるジビエや釣魚など、旬の厳選食材でつくる料理にはファンが多い。

※商品のお問合わせ先はコストコホールセールジャパンです。また、価格は変動する可能性があり、在庫には限りがあります。

撮影/鵜澤昭彦 フードスタイリング/森澄淑子 取材・文/富田夏子 編集/永島 大