【京大卒 宝槻流スゴイ知育連載vol.4】知育のプロが選ぶ、想像力を刺激するゲーム5選

   

こんにちは。探求学舎の宝槻泰伸です。

第3回の連載ではで子どもの“自発型夢中”を応援してくださいというお話をしました。

だいたい親御さんから聞かれることは、
「先生、ゲームはダメな夢中ですよね?」

いえいえ、ゲームの中でも夢中になっていいもの、あるんですよー!

えええー?という声が聞こえてきそうです。

というわけで今回は創造力を刺激するゲームのお話です。
手放しにゲームばかりというわけにもいきませんが、ゲームが悪いものばかりではない、中にはいいものもあります。

さて例を挙げていきますね。

「マインクラフト」

Minecraft © 2022 Mojang AB. All Rights Reserved. Minecraft, the Minecraft logo and the Mojang Studios logo are trademarks of the Microsoft group of companies.

マインクラフトはブロックを配置して遊ぶデジタルゲーム。自由度が高く、答えのないゲームなので子どもの探究心を伸ばします。生物・歴史・建築などの教育要素が高いところもポイントですね!

「信長の野望」

信長の野望・大志 with パワーアップキット ©コーエーテクモゲームス all rights reserved.

戦国時代を舞台にしたシミュレーションゲーム。織田信長など、全国の勢力の中から一つ選んで天下統一を目指すゲームです。歴史・経済・戦略・人事まで学べちゃう。こちらもプレイ側の自由度が高いものですね。

「ゼルダの伝説 ブレス オブ ザ ワイルド」

ゼルダの伝説 ブレス オブ ザ ワイルド ©2017 Nintendo

こちらもプレイヤーの自由度が高いゲーム。自分だけのルートで物語を進められるんですね。自然の摂理、魔物との戦いの戦略などにも物理演算(古典力学をゲームに活用)が駆使されているのも学びに繋がります

「フォートナイト」「あつまれ どうぶつの森」あたりも複数人で協力したり、一緒にプレイすることでコミュニケーション能力が上がりますよね。またプレイヤーによる自由度があるのも共通しているところです。

あつまれ どうぶつの森 (c)2020 Nintendo

これらは一例ですが、お気づきになりましたか?

想像力を刺激し、自発的夢中につながるゲームは、概して“プレイヤー側の自由度が高くクリエイティブなゲーム”ということがキーポイントになります。

どんな遊びでもそうですが、ガチガチなルールの中で、決められたことしかできない場合、そこから生まれるものはその枠の中だけで終結してしまいますよね。ゲームも同じです。そこには巧妙に利益が絡み、課金して装備を揃えないとクリアできないものなど、製作者側の都合を押し付けられているものも少なくありません。

その結果、同じ夢中でも中毒性の高い“依存型の夢中”に誘い込まれてしまう。

この沼からは救ってあげないといけないゲームは、取り上げるべきです。

 

怖いところもあるゲームですが、一概にダメ! とならず、

親御さんたちは、お子さんがどんなゲームをやっていて、それがお子さんの思考を広げるものか? もしくは試行錯誤することなく依存させ中毒にさせてしまっているものなのか? 知ることが必要です。ときには子どもが夢中になっているゲームを一緒にやってみましょう。ゲームに対してのルール決めも、当事者になったらまた見方が変わるかもしれませんしね。いざとなったら取り上げる! のはそのあとでもいいかもしれません。

 

さて……どんな夢中を見守るべきか?

今回はゲームを一例にあげましたが、子どもの自発的夢中に関しては、親御さんの見極めも必要です。お子さんの思考を広げるものか?クリエイティブなのか?ご自身も考えてみてください。もしかしたらお子さんと一緒にご自身の創造力も高まるかもしれませんよ!

そして次回は、何に対しても夢中にならないお子さんに対してどうする? のお話をしたいと思います。

〈次回へつづく〉

宝槻先生教えて! コーナー

Q.息子はマイクラにハマりすぎて寝食を忘れるほど。素晴らしい世界を創造しているし応援したい気持ちはありますが……止めなくていいもの?

A.あくまで私のスタンスを述べますね。私は止めません、いいものはいい! 親がいいもの作っているなと思えるならとことん放任!沼にハマったら自分で気づきなさいってことです。転ばぬ先の杖は親心ではなく、自らの不安払拭のエゴと思ってください。

Q.フォートナイトのボイスチャットでお友達と頻繁に話せるのはいいですが、言葉遣いが気になります。こういう場合は取り上げた方がいい?

A.こちらも同じくですね。本人たち同士で解決する力をつけてほしい。何か困ったことがあったら相談してね、くらいは言ってもいいかもしれませんが。問題解決能力を身につける勉強と捉えてもいいかもしれませんね。

宝槻泰伸(ほうつき・やすのぶ)

1981年東京都生まれ。京都大学経済学部卒業。探究学舎代表。幼少期から「探究心に火がつけば子どもは自ら学び始める」がモットーの型破りな父親の教育を受け、高校を中退し京大に進学。代表を務める探究学舎は子どもたちの“驚き”と“感動”の詰まった授業として、三鷹市を拠点とした教室のほか、オンラインでも世界的な人気を集める。’19年「情熱大陸」に出演、’21年「TEDX」に登壇。5児の父。

取材/竹永久美子

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