【アートで共創教育 連載vol.5】チームラボ・松本明耐さんに聞く 「ミュージアム内で個人的にお勧めの場所はどこですか?」

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行ったことはあるけれど、ただ「きれい!」で終わってませんか? チームラボボーダレス――この新感覚ミュージアムが目指す「共創社会」について、子どもたちと一緒に考えてみます。

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【アートで共創教育 連載vol.4】チームラボ・松本明耐さんに聞く「親子でどんな体験をしてほしいと思っていますか?」

巨大空間「チームラボボーダレス」をもっと楽しめる!  広い会場内で決して見逃したくないエリアへ

大規模ミュージアムの「チームラボボーダレス」。
チームラボの松本さんだからこその見方があるのではないでしょうか。
今回は、松本さん自身が「この場所、好きだな。この風景、いいな」と感じている、とっておきスポットをお聞きしました。

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チームラボ 松本明耐さん

チームラボの教育的プロジェクト、「チームラボ 学ぶ!未来の遊園地」を世界に拡げている。13歳、11歳、5歳の3児の父としての顔も持つ。

砂場遊びみたい! 知らない子同士でも新しいつながりが楽しめる!

Q.このミュージアムの中で、松本さんご自身が個人的に好きな場所、気に入っているモチーフはありますか?

どの作品、というよりも子どもたち同士が「共創の体験」を楽しんでいる姿を見ると、嬉しいですね。「学ぶ!未来の遊園地」エリアのは特に、他者との関わりがわかりやすい作品が多いです。

Q.「小人が住まう奏でる壁」では、自分の隣りにいる鑑賞者が棒を横にしたり縦にしたりすることで、作品の小人たちの動き方が変わります。だから確かに他の人との関わりが必然的に出ますよね。

そうなんです。「小人が住まう奏でる壁」は、他者と直接的に影響しあいます。
小人が歩いているところにキノコや牛小屋、長い氷の棒などいろいろな形のスタンプを壁にくっつけると、小人の動きが変化していきます。
隣りの子が何をやってるのか意識して遊びながら、ひとつの作品をみんなで作っていくことができます。

「小人が住まう奏でる壁」動画はこちら

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Q.私たちが子どもの頃に、砂場で山を作って、トンネルを掘って、水を流して……他のお友達と繋がって遊んでいた感じですよね。

そうです。ひとりで砂場で山を作るだけでなく、友だちと一緒に繋がっていくと、親としても「あ~、今日の公園は良かったな」と感じると思います。
それは、大人は、社会は一人ではなく共同作業で成り立っていると理解していますが、普段の遊びの中で、子どもに遊びながら、共同で創造的な体験の場を提供できることは多くないからだと思うのです。

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勝手にコラボ、自然と誰かの影響を受けている……。まるで人生みたい。

Q.隣の子があんなふうにしていたら、自分も繋げてみようかな、って思いますよね。
また、作品を良く見ると、個性が出ていて楽しいです。こびとが一所懸命登ろうとしているのに、そこに大きな牛が来て、「ど~ん」と跳ね飛ばされちゃったりとか(笑)。積み木の作品も考え方は同じですか?

はい。その「裏返った世界の、巨大!つながるブロックのまち」も他者との関わりを楽しむ作品ですね。
家や駅の形をした巨大なブロックを置いて、車や電車など、いろいろな乗り物を走らせ、輸送を発達させることで、街を発展させていく作品です。
同じ種類のブロックが近くに置かれると、それらは繋がって、乗り物が走り出します。またブロックをうまく繋げていくと、乗り物はどんどん進化していきます。
みんなで積み木を動かして街を作っていきますし、逆に他人の動かした積み木の影響を受けるので思い通りにならないこともあります。

「裏返った世界の、巨大!つながるブロックのまち」動画はこちら

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確かに緑の屋根(駅)同士を近くに置くと線路ができて、電車が走るところはプラレールのようでした。
赤い屋根(家)同士を近づけると道路ができる。川や街が作れるのも面白い発想。
また、母親的には細かいコラボが可愛かったです。これは女子的な楽しみかも知れませんが、豚が電車に乗っていたり、飛行機に牛が乗っていたり。ちなみに私の腕にも牛が……(笑)。手乗り牛のようでなんだか嬉しくなりました。

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あと、裏技もお聞きしました。
会場スタッフの方に「面白いものを見せてください」とお願いしたら、「特殊車両が出現する方法もありますよ!」と。
言われたとおりにトライすると、新幹線みたいな最新デザインの電車が出現!

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次回は、松本さん自身のお子さんたちのエピソードを紹介します。
5歳、11歳、13歳と年齢が変わることで、あるいは性別の違いによって、楽しみ方や発見が違うというお話。
親も子どもたちから発想の違いを学ぶそうです。

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撮影/西 あかり 取材/東 理恵

森ビル デジタルアート ミュージアム : エプソン チームラボボーダレス

森ビル株式会社とアート集団・チームラボが共同で2018年6月から東京・お台場のパレットタウンで展開する「地図のないミュージアム」。10,000平方メートルの中に520台のコンピューターと470台のプロジェクターを駆使して、圧倒的なデジタルアートを繰り広げる。

https://borderless.teamlab.art/jp/

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