月面重力体験も!親子で月の生活体験ができる「NEO 月でくらす展」に行ってきました
日本科学未来館で開催中の「NEO 月でくらす展」。2040年の月面基地での生活を想定し、大学教授監修のもと細部までこだわってつくられた本格的な月の世界は、大人でもワクワクしてしまいます。月面での重力が体験できたり、隕石回収ゲームができたりと、身体を使って学びながら遊べるイベントに、さっそく行ってきました!
入口を入ると月旅行をメージした搭乗口が
イメージは2040年、月にある程度の人口がいて、定期的に人類が旅行に行けるという世界。出発日は2040年7月5日、行先はNEO 国際月面基地という、地球から月までの4日間の旅のための搭乗口となっています。
「機内持ち込み禁止物」としてサンドイッチや納豆が入っていたり、「飛行中の注意とお願い」としてお風呂がないことやトイレの方法、宇宙酔いについてのインフォメーションがあったりと、細かい部分まで抜かりないつくりに。さらに空港のようなアナウンスが流れ、旅行気分が高まります。
月面生活をイメージできる、さまざまな体験ができます
「隕石回収ミッション」で、歴史の謎を解く手がかりとなる貴重な隕石を回収!
隕石は地球や宇宙の歴史の謎を解明するためにとても貴重。管制室のメンバーになりきって月面ローバーを遠隔操作し、月面の隕石を回収するゲーム「隕石回収ミッション」を体験できます。探し当てた隕石の種類により希少性が異なり、制限時間内にどんな種類の隕石を何個集めたかでミッションランクが決まる仕組み。
宇宙服風の衣装に着替えて「月面重力体験ミッション」を!
月面重力体験には、まず宇宙服風の衣装に着替えてハーネスを装着。衣装はサイズが各種揃っていて服の上から着るのですが、スカートを履いている人にはハーフパンツの貸出しもあるそう。この時点でかなり宇宙気分が高まり、ドキドキします!
ふわりと浮く月の重力を体感!
月面の重力は地球の1/6なので、月では地球みたいにすんなりと歩くことができません。ここではそんな月面の重力を体験。軽くジャンプするだけで、ふわふわっと浮くような感覚が味わえます。小学生以上から体験することが可能なので、これは親子で楽しんで欲しい!
年齢制限:小学生以上、65歳未満
身長制限:120cm以上
体重制限:22kg以上、60kg未満
料金は別料金(¥500)となります
「月面探査機撮影ミッション」では、スマホで「SORA-Q」を動かして撮影できる!
月着陸実証機SLIMに乗って、実際に月へ行く予定の変形型月面ロボット「SORA-Q」。タカラトミーが開発した「SORA-Q Flagship Model」をスマホに連動させて操縦し、月面探査機を撮影しにいくというミッションです。月面で実際に行われているミッションに近い体験ができるのも嬉しいですね。
「水資源探査ミッション」で、月の砂レゴリスから水を回収
月での暮らしでとても貴重な水。飲み水のほか、呼吸に必要な酸素やロケットの燃料をつくるためにも水の確保は最重要課題とのこと。そこで水を含んでいるレゴリスから水を集めるために、レゴリスの位置をレーダーで調べ、スコップで掘るという体験ができます。水を確保するためにどんなに大変な苦労があるのかがよく分かりました。
体験以外にも、月での生活がイメージできる展示がたくさん!
月産食材をつかったメニューが並ぶ「月面食堂」
2040年代の、4~10名のグループが滞在する月面基地内の食堂をイメージ。中には「月産じゃがいも入りキーマカレー」や「鶏の炊き込みご飯 月産チキン味噌煮」など、月で栽培される予定の食材を使ったメニューが並び、まるで本物の食堂のようなリアルな空間が楽しめます。
2040年の月には「月面コンビニ」まで出現!?
月でくらすために必要な歯磨きグッズや化粧品、衣料品や宇宙食などが並ぶコンビニもありました。すでに企業で開発され、ISS国際宇宙ステーションで搭載されている「宇宙靴下」などのグッズなども展示されていて見ごたえがあります。
月にまつわる疑問や情報は「月面ラボ」で収集!
「月面ラボ」では、月でくらすためのエネルギー開発や水資源、地質、岩石鉱物などさまざまな情報がとても分かりやすくまとめられていています。大人の私でも知らないことだらけでとても勉強になりました! 9月末まで開催しているので、子どもの夏休みの自由研究などにも最適です。
民間月面探査プログラム「HAKUTO-R」の実寸大模型は必見!
民間会社「ispace」が行っている月探査ミッションを統括する話題のプログラム「HAKUTO-R」のランダーとローバーの実寸大模型を展示。実際の大きさで見ることが出来るためイメージしやすく、ランダーやローバーについての知識も分かりやすく学ぶことができます。
精巧につくられた宇宙服や月から見た美しい地球も!
細部までこだわってつくられた宇宙服のレプリカが展示され、中から顔をだして写真撮影も可能。「こんなに重たそうな服を着ているんだな」と、宇宙で過ごす大変さが分かる気がしました。また月から見た地球の映像も浮かび、その神秘的な美しさは思わず見入ってしまうほど!
ギフトショップでは月にまつわるグッズがたくさん!
展示を出たあとは、さまざまなグッズが並ぶギフトショップへ。オフィシャルグッズのほか、JAXAの商品や宇宙食、月をイメージした商品が揃います。宇宙好きな子どもはもちろん、パパやママも思わず手に取ってしまうようなアイテムばかりなので、ゆっくりチェックしてみてください。
親子でハマるガチャガチャも!
ファンならずともつい欲しくなる、宇宙グッズのレアなガチャガチャ。惑星ものからはやぶさなどJAXAにちなんだミニチュアがゲットできるとあって、何度もトライしたくなります。混雑時にはひとり3回までだそうなので、空いている時を狙ってチャレンジしてみてくださいね。
今回体験してみて、まずは展示や体験のクオリティの高さに驚きました。子どもだけではく、大人もしっかりと楽しめる内容になっていて、見ごたえがあります。
漫画や映画の世界ではなく、現実に2040年にはこうなっているという期待が湧き上がる一方、「え、あと17年で?」と信じられない思いですが、世界では今も着々と月の探査や開発が進んでいます。今回の展示が現実のものとなる日が待ち遠しいですね。
特別展「NEO 月でくらす展 〜宇宙開発は、月面移住の新時代へ!〜」
会期 :2023年4月28日(金)〜9月3日(日)
休館日 :火曜日(ただし、5/2、7/25〜8/29の火曜日は開館)
時間 :平日10:00〜15:00 (ただし, 4/28〜5/2, 7/19〜9/1は17:00まで)
土日祝 10:00〜17:00 (入場は閉場時間の30分前まで)
会場 :日本科学未来館(東京都江東区青海2-3-6) 1階 企画展示ゾーン
公式HP :https://tsukidekurasu.com/
公式SNS:【Twitter】https://twitter.com/tsukide_kurasu
【Instagram】https://www.instagram.com/tsukide_kurasu/
取材・文/森本奈穂子