打倒!長期留学の気持ちの浮き沈み【Ritaの大人留学⑯】
こんにちは、Ritaと申します。留学を決意しスペインへ来てから一年が過ぎました。ネットで見るような、”青空の下で大勢の仲間と過ごす留学生活”を想像していましたが、実際は大きく違い、待っていたのは自分との戦いの日々でした。まだまだ海外生活の駆け出しで試行錯誤中ですが、今回は私なりのモチベーションの保ち方をお伝えさせていただきます。
私の人生、今までもそうであったように「行けばなんとかなる」と思い込んでいました。もちろん生き延びることはできますが、通じる言葉が無い、知り合いが一人もいない、食べ慣れていたものが無い、「無い」だらけの生活は想像以上に息苦しいもの。「だったら早く話せるようにならなくちゃ」と思っても、そう簡単に話せるようにはならず、まずは自分の中の当たり前を崩すことから始めなければなりませんでした。翻訳アプリに頼る!早く友達を作ろうと焦らない!日本で好きだった食べ物は忘れる!比較の対象を作らず、”今ここで生まれたばかり”と思い込むことからスタートです。
何でも打ち明けられる相手を作る!
留学先では、悩みを打ち明けたり相談事ができる相手は、なかなか作れません。クラスで話せる仲間ができても、「暑いね!」「良く眠れた?」「旅行どこへいくの?」といったテキスト用語が基本。また私が躊躇してしまったのは、日本にいる友達を頼ること。「気楽な悩みよね」「こっちはもっと大変なんだから」「自分で決めて行ったんでしょ」……。憶測ではありますが、そんな感情を持たれる気がして控えてしまいました。唯一弱音を吐けたのは、既に社会人の子供達。私の短所も熟知し、弱音も吸い込んでくれ、最後は背中を押してくれる……彼らにはとても救われています。私にとっての子供達のように、留学中の悩みを何でも打ち明けられる相手が一人でもいると心がとても軽くなると思います。
Twitterが大きなモチベーションに!
今までSNSとは疎遠だった人生。留学を決めた時に、「同じ環境の人と繋がれるかもしれない!自分の記録にもなるし、絶対やった方がいい!」と娘に強く勧められて、Twitterを開設しました。当初は使い方もよく分からず恐る恐るのスタートでしたが、まさかTwitterがこんなにも多くの出会いを作ってくれるとは思ってもいませんでした。同じく留学中の方、留学希望の方、海外在住の経験がある方、新しいことにチャレンジをしたいと思っている方など……。気持ちが沈んでいる時でも、日々皆さんから頂くコメントに何度励まされたか分かりません。きっとTwitterを始めていなかったら、今頃孤独さに負けていたでしょう。応援・共感して下さる方がいるかと思うと「1人ではないんだ」という気持ちになれ、それが私を大きく突き動かしてくれています。
自分なりの快適空間を見つける!
たとえ大好きな国、かつ憧れていた留学だとしても、長くモチベーションを保つことは難しいことです。一年経って思うことは、無理の無い自分なりの居心地の良さを見つけること。私の場合、“快適なカフェでパソコンを叩くこと“、これが一番のモチベーションアップ。もちろん、新たな発見をしたり、友達と共にすることも楽しいですが、カフェの一人時間はグッと気持ちが上がります。好きなことは人により大きく違い、相手に合わせて無理すると疲れるだけ。どんなことでも「明日一日、時間があったら何をする?」と聞かれた時に、迷わず回答できるような趣味が作れたら、安定した気持ちが保てると思います。
どんなに整った国でも、母国の住みやすさとは違います。環境を受け止め、今だからできることに焦点を合わせる事が、気持ちを沈めない要素だと思います。何をやっても進むどころか戻ったり、一筋縄に行かないのが海外生活のお決まり。私も日々「ここまで出来ればまずは良し!」と言い聞かせながらの生活です。そしてモチベーションが下がった時は、留学を決めた時・日本を出発した時・将来の自分、この三点セットをカフェで思い描き、元気を取り戻して帰宅しています。
この記事では月2回の連載を通して、楽しい50代を過ごす為の挑戦を、読者の皆様と共有していきたいと思っております。無鉄砲な新たな人生を、一緒に楽しんでいただけたら嬉しいです!
撮影・文/Rita
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結婚、出産、離婚、子育てを経て、あとは終活を……と考えていたとき、娘さんの「人生もうやることないって言っているけれど、まだなんだってできるでしょ。留学でもしてみたら?」のひと言に突き動かされ、スペイン留学を決意。お金、コネ、語学力がなくても、情熱ひとつで日々をまい進する「Rita流留学ルポ」をSTORYwebで更新中。