【Amazon Prime Video無料作品】正月くらい現実を忘れたい人に…「現実逃避できる!ブッ飛び浮世離れ映画」おすすめ3選
正月休み、お出かけの予定がなくて暇を持て余している方はいませんか?今回は「もうすぐ始まる仕事から現実逃避したい人におすすめしたい名作映画」を紹介します。Amazon Prime Video無料対象作品で、どれもこの時期に、ぴったりなのでお出かけに困ったら、ぜひこの映画で素敵な時間を過ごしてください。
1. 『エクストリーム・ジョブ』
韓国で動員1,600万人!韓国ではあの「パラサイト」よりもヒットしていたという「エクストリーム・ジョブ」は、麻薬捜査官たちがチキン店で奮闘するコメディ映画です。捜査員たちは麻薬組織の立ち入るビルの向かいに位置するフライドチキン店を買い取って、店員たちになりきって実際に営業しながら組織を監視することになるのですが、フライドチキンがおいしいと評判になってまさかの大繁盛!息つく間もなくチキンを揚げる忙しい日々を送ることになってしまい、捜査する時間がなくなってしまいます。前代未聞のこの捜査、果たして成功するのでしょうか。
この「そんな馬鹿な?」という見たこともない展開は映画ならでは現実逃避に最適です!映画のキャッチコピーは「犯人を挙げるか、チキンを揚げるか。」なのですが、シリアスな印象の強い韓国映画ですがこれは序盤からラストシーンまでずっと笑いっぱなしとなることでしょう。ちなみに、私はお腹を抱えて笑っていました。麻薬捜査班の5人のキャラが濃くて、捜査パートもチキン店パートの話もどちらも面白く、恋愛要素まで盛り込まれているんです。そして戦闘シーンはどこか戦隊モノのような分割した画面の使い方や爽快な音楽やキャラクターを活かしたアクションなど刑事たちの活躍にはワクワクしてしまいます。どこを見て良いのか迷ってしまうくらい豪快でよくできたアクションはスカッとしますよ。
ラーメン屋さんの数と同じくらいチキン屋さんがあるといわれる韓国の国民食でもあるフライドチキン、シズル感満載で間違いなく食べたくなりますし、年末年始のホームパーティのシチュエーションに見る映画のチョイスとしてもチキン片手にみるのが最高の映画でしょう。
2.『マッキー』
これぞ究極の現実離れ。突然ですが、ハエの気分を味わったことはありますか?「マッキー」とは、もともとヒンディー語で「ハエ」という意味なんですね。ヒンドゥーでは「人は死後、何らかの生類に転生する」という輪廻転生が信じられていますが、この物語は恋敵によって殺害されてしまった青年が、ハエに転生して愛する人を守るため戦う「ハエVS人間」を描いた奇想天外なアクション映画です。
小さな体を最大限に活かしてのアクションや、ハエならではの綿棒らしきアイテムでの筋トレの様子など、インドのピクサーとも呼ばれるマクタスタジオが全編2200カットを超えるCGで、世界初となる戦うハエを作り上げた斬新映画。虫ならではの複眼の見え方の描写や、羽の羽ばたきなどどこまでもよくできています。「さ、さすがにハエは戦えないだろ?」と思っていたけど、すばやさと小ささを武器にして驚きの攻撃を仕掛けてきて、意外な強さに驚き、ブッ飛んだ世界観にきっと現実逃避できるはず!監督はのちにオスカー候補監督となる「RRR」を手掛けたS・S・ラージャマウリ。天才の片鱗光るこの頃の活躍もぜひみてほしい。ダンスあり、アクションあり、笑いあり、ラブロマンスありのてんこもり超娯楽インド映画にきっと満足できるはず!しばらくハエは潰せなくなりそうではありますが…。
3.『レッド・スパロー』
33年間のCIA勤務を経て引退した元CIAエージェントの作家、ジェイソン・マシューズの小説が原作の、美貌の女スパイが登場するスパイアクションです。
派手なスパイ映画ではなく、心理戦や駆け引きを中心にエロティックなシーンもある、緊迫感溢れるサスペンスになっている、二転三転する展開が好きな人におすすめな大人向けのスパイ映画です。バレリーナの道を断たれた女性ドミニカは“スパロー”と呼ばれるロシアの諜報員として諜報機関にに身を投じていきます。セクシーな美貌と心理操作を駆使し、ロシア機密を探るCIA捜査官に接近していく…というお話です。
ハニー・トラップ、時々聞くフレーズですがこんなに真っ正面からハニトラを考えた時間は初でした。相手の懐に入って必要な情報をひきぬくための技術、好かれるための心理テクニックなどをスパイ養成所で学んでいき、実践していくのですが、女性性や性的な技術を駆使して、人間の本能を刺激しながら相手の心を掴み利用して目的を達成するのも、女スパイのひとつの仕事ですよね。現代の倫理観とは真逆のまさしく裏稼業ぶり炸裂で、そのテクニックと色気に完全に唸りました。ハニトラ恐るべしです。スパイになるための訓練シーンや拷問水もすごくリアリティがあるため、完全に現実逃避ができますよ!
いかがでしたか?「浮世離れしたくなる年末年始にみてほしい、現実逃避できる映画たち」を映画ソムリエ・東紗友美がお届けしました。
映画との出会いは一期一会。タイミングを意識した映画選びを。素敵な年末を過ごせますように。
今回の記事「大人女子のための映画塾」を執筆したのは…
東 紗友美(ひがし さゆみ)
’86年、東京都生まれ。映画ソムリエ。元広告代理店勤務。日経新聞電子版他連載多数。映画コラムの執筆他、テレビやラジオに出演。また不定期でTSUTAYAのコーナー展開。映画関連イベントにゲスト登壇するなど多岐に活躍。