笹崎里菜さんの見つめる今、そして未来「30代を迎えて仕事もプライベートもラクになった」[後編]
昨年いっぱいで日本テレビを退社した笹崎里菜さんは、CLASSY.世代の一人。“女子アナ”という鎧を脱ぎ、会社員を辞めるという決断をした彼女が、今考えていることとは? そこに至るまでの経緯から、現在の率直な心境までを語ってもらいました。常に自分が納得できる答えを探し続け、人生を切り開いていく。そんな笹崎さんが見据える、未来の自分。後編。
◆インタビュー前編はこちらから
笹崎里菜さん
1992年4月16日生まれ(31歳)、神奈川県出身。2015年日本テレビにアナウンサーとして入社。「バゲット」「Going! Sports&News」といった人気番組、スポーツ中継などを担当。2017年よりラグビー班に所属し、2019年/2023年ラグビーワールドカップに携わる。昨年末に同局を退社し、公私ともに新たな一歩を踏み出す。
仕事100%だった20代を経て…今のワークライフバランスは?
Q.仕事とプライベートのバランスは?
「年々比重が変わってきましたね。20代の入社4〜5年目までは仕事100、プライベート0みたいな感じで(笑)。そこから少しずつ仕事の取り組み方も分かって、気持ち的な余裕も生まれて、プライベートに時間を回せるようになりました。プライベートが充実した上での仕事だなと考えられるようになったのも、30代になってからです」
Q.休日はどんなことを?
「究極のめんどくさがり屋なので、基本家にいます。朝起きて、ごはんを作って食べて、その日によってアニメを観たり、Netflixでドラマを観たり。以前はテレビしか観ていなくて、何もすることがなくても、何かしながらでも、常にテレビを観ていて、情報を入れていたんですけど…気づいたら最近はテレビをつけなくなりましたね(笑)。お休みが2日間あったら、1日は外に出る予定を入れます。甥っ子姪っ子に会いに行ったり、友達とランチに行ったり、美容でネイルやまつ毛サロンに行ったり。とはいえ友達は狭く、深くタイプで、3人しかいません(笑)」
心を落ち着かせるのに欠かせないのは…料理の時間
Q.自炊はする? 得意料理は?
「料理は気分転換になるので好きです。落ち込むことや嫌なことがあっても、料理をすると無心になれるので、心を落ち着かせる時間になっています。得意料理…難しい! 自分で作って好きなのは、コロッケです。“大変な揚げ物を作っている自分、偉い!”と思えるので(笑)。“時短で美味しい料理が作れた、やったぜ”という日もあれば、“時間をかけて美味しいものを作れた、やったぜ”という日も。片付けも同時進行しながら、ちょっとしたゲーム感覚でやるのが楽しいです」
30代を迎えてラクになった…新しい道を選ぶと決めた理由
Q.30代になって感じていることは?
「私は30代になってから、気持ちがラクになったことがたくさんありました。“キャリアをどうしよう”といった不要な焦りがなくなって、悟りに入ったといいますか(笑)。もちろんいろいろ焦った時期もありましたが、仕事面で心に余裕ができて、自分の人生を考える時間ができたという意味で、焦りがなくなりました。周りが何をしても、後輩がどんなに活躍しても、自分とは切り離して考えるようになったんです。キャリアとプライベートの両方をじっくり考える余裕できたことで、会社員とは別の道を選ぼうと決断できたと思います」
Q.笹崎さんのライフプランは?
「家族の仲がよくて、子どもも大好きなので、将来的に子どもはほしいなと思っています。そのためにはきちんと身体の検査に行くことは、大事だなと思っていて。アナウンサー時代は特に不規則な生活だったので、30歳を超えてからは定期的に検査に行くようにしています。自分を知ることはすごく大切なことだし、いざ何かがあったときに、何も知らないよりは知っていた方が選択肢を選べると思うので」
悩みに直面したら…自分なりに納得できる答えを見つけることが大事
Q.悩みやモヤモヤがあるときは?
「悩みやモヤモヤについてとことん考えて、向き合うタイプです。そこからその悩みをどう対処するか、自分なりの答えを出します。たまに悩んで悩んで、“やっぱり自分ではどうしようもできないから仕方ない”で終わることも全然あるんです。ただストレスは外に発散するより、内側で消化していきたい。自分なりに納得できる答えを見つけることが大事だと思っています。
たとえば日本テレビのアナウンス部には毎年新人が入るので、約60人が在籍しています。人数は増えるけど、番組の枠は決まっているので仕事が全員に回らないこともある。若い頃は、まだキャリアや実力がなくてもチャンスは巡ってくる環境です。ただ年齢を重ねると、実力とは関係ないところで壁にぶつかったり、友人から産休・育休の悩みも聞いたりします。運とタイミングと縁…努力が必ずしも報われるというわけではない。でもそれを会社のせいにするつもりもないし、誰のせいでもない、そういうものなんだと消化することで、また新しい景色が見えたんですよね」
2月から笹崎さんの連載がSTART!
インタビューを通して「アナウンサーではない“新しい自分”を見つけていきたい!」と強く語ってくれた笹崎さん。今までとは違う自分を探す、笹崎さんの連載企画が2月からスタートします。
1回目のテーマは“ファッション”。これまでは、女子アナウンサーとして周囲から「求められる」ファッションで人前に出ることが多かったという笹崎さん。「本当は、結構カジュアルなものが好き! 自分らしさとオシャレさを両立できる着こなしを探りたいです」という笹崎さんの願いを、CLASSY.スタイリストがアシスト。ぜひお楽しみに!
【衣装詳細】
シャツ¥45,100〈フランク&アイリーン〉デニムパンツ※日本別注¥42,900〈マザー〉(ともにサザビーリーグ tel.03-5412-1937)タンクトップ¥14,300(ダブルスタンダードクロージング/フィルム tel.03-5413-4141)ローファー¥127,600(トッズ/トッズ・ジャパン tel.0120-102-578)ピアス¥214,500(マリハ tel.03-6459-2572)ネックレス¥13,200リング¥14,300(ともにイン ムード/フォーティーン ショールーム tel.03-5772-1304)手首に巻いたスカーフ¥10,450(モンキジ/ロンハーマン tel.0120-008-752)
【STAFF】
撮影/峠 雄三 ヘアメーク/KIKKU(Chrysanthemum) スタイリング/平沼洋美 取材・文/広田香奈 構成/宮島彰子(CLASSY.ONLINE編集室)