【川口春奈さん】映画『身代わり忠臣蔵』で久々の時代劇出演が話題!【スペシャルインタビュー】
映画やドラマで大活躍し、CLASSY.1月号でのカバーやファッションページも大好評だった川口春奈さん。いま最も輝いている俳優の一人である川口さんが久しぶりの時代劇作品『身代わり忠臣蔵』に出演。ムロツヨシさんが主演で2役を務めることも話題の今作公開を前に、川口さんのスペシャルインタビューを2回に渡りお送りします!
――過去に何度も映像化されている忠臣蔵の物語ですが、「忠臣蔵」にはどんなイメージを持たれていましたか? 今回の『身代わり忠臣蔵』は大胆にアレンジされていますが、川口さんが感じる今作の面白さや魅力を教えてください。
今までの「忠臣蔵」は男性どうしの固い絆を描いた、男性社会のお話という印象が強かったです。今回はそこに女性も加わって話が展開していくのがとても面白いと思いました。女性の気持ちや恋愛感情が表現されることで、作品の深みが増している気がするんです。また、ムロツヨシさん主演なことでもわかるように、コメディ要素がたっぷりと入っています!ですので、時代劇はちょっと苦手という方でも楽しめる痛快なストーリーに仕上がっているのが魅力だと思います。
――川口さん演じる「桔梗」の役どころと、どのように役を膨らませたか教えてください。
桔梗は吉良上野介に仕える女中で、上野介の身代わりとなった弟の吉良孝証(たかあき)にも仕えます。孝証からは好意を寄せられるので、凛とした強さの中に可憐さもある女性をイメージしました。孝証と桔梗のやりとりがこの作品らしい恋愛感情を表現しているので、ほっこりするなとか可愛いなと思ってもらえると嬉しいです。それに加え、この時代の女性にはたくましさもあると思っています。今作の中では戦いに行く孝証を自分の気持ちを押し殺して見守るのですが、そんな桔梗の強さも感じていただきたいです。
――久々の時代劇はいかがでしたか?
久しぶりだったので最初はとても不安でした。今作は京都の太秦で撮影したのですが、10年くらい前にお仕事をさせていただいたスタッフの方達が「おかえり!」と温かく迎えてくださったのでアットホームななかでお仕事ができました。また、言葉使いや所作にあまり制限がなかったので、気負うことなく演じられたのもよかったです。所作などが難しかったとしても違う時代を演じることにやりがいを感じますので、時代劇のお話をいただきましたらまた挑戦したいと思っています。
――ムロさんとの撮影で印象に残っていることを教えてください。
10年振りくらいの共演でたくさんお話ししたかったのですが、あっと言う間に撮影が終了してしまったのでとても残念です。プライベートなお話はありまできませんでしたけど、ムロさん演じる孝証という役柄もムロさんご本人も優しくて穏やかでいらっしゃるので、自然体で演じることができたのが何よりも嬉しかったです。
――ムロさんのアドリブがすごかったとお聞きしましたが、どう対応されたのですか?
ボケとツッコミといったニュアンスのシーンはカットがすぐにかからないのですが、ムロさんが自由に演じられているのを私はただただ見守るということが多かったです(笑)。それがお互いのキャラクターに合っていたようですね。
――川口さんご自身はコメディは得意ですか?
一番難しいと思います! 狙っても上手くいかないですし、間合いや偶然が重なって生まれるものだと思うので。観るのは大好きですが、笑わせるのは…苦手です。
――もしも自分の「身代わり」がいたとしたら、何をやってもらいたいですか?
家の雑務をお願いしたいです。苦手というわけではないのですが、好きではないので。家のことを完璧にやってもらえたら、そのぶん仕事に集中したいと思います!
――では、身代わりをやってみたいと思う人はいますか?
いないです、やりたくないです!
――ムロさんなどはいかがでしょう?
できません(笑)! ムロさんはとても気を遣われる方で、心身ともに疲れてしまうのでは?と心配しているくらいなんです。ムロさんは劇中の孝証ように誰かの身代わりになれるかもしれませんが、ムロさんの身代わりができる人はいないと思います!
――最後に、映画を楽しみにされている皆さまへメッセージをお願いします。
あまり時代劇の経験がなかったのですが、コメディということで等身大の自分で挑みました。忠臣蔵の大筋のストーリーは変わらないですが、そのなかで少しでも華やかで可愛らしい存在になれるように演じています。主演のムロさんとのゆるくてほっこりするシーンがたくさんありますので、楽しみに観にいらしてください。
『身代わり忠臣蔵』
命を懸けた〝三文〟芝居-バレたら打ち首、良くて切腹! 崖っぷち坊主が挑む〝世紀の身代わりミッション〟! 監督/河合勇人 原作・脚本/土橋章宏 テーマ曲/東京スカパラダイス・オーケストラ 出演/ムロツヨシ 永山瑛太 川口春奈 林 遣都 北村一輝 柄本 明ほか 2月9日(金)公開
川口春奈
‘95年2月10日生まれ。長崎県出身。雑誌のモデルを経て俳優デビュー。‘12年に映画『桜蘭高校ホスト部』で映画初主演を果たす。’22年にはエランドール賞新人賞を受賞。以降、ドラマや映画などで多数の作品に出演するほか、YouTubeなど活躍の場は多岐にわたる。近年の主な出演作品は映画『聖地X』『極主夫道ザ・シネマ』『マイ・エレメント』(声の出演)、NHK大河ドラマ『麒麟がくる』、ドラマ『着飾る恋には理由があって』『silent』『ハヤブサ消防団』など。
撮影/木村 敦(Ajoite) ヘアメーク/岡野瑞恵 スタイリング/壽村太一 取材/よしだなお 構成/中畑有理(CLASSY.編集室)