子どもがカメラを持ったなら ~親子でフォト散歩のすすめ~【Mart WEEKENDER SOLA】
こんにちは!
MartWEEKENDER、フォトグラファーのSOLAです。
新緑や花々、春の陽気にお出かけしたくなる季節ですね。GWの計画にわくわくしているファミリーも多いことと思います。
お出かけすると、パパやママがカメラマンとなって、家族や子どもの写真を撮ると思いますが、お子さんがカメラを持つことって、ありますか? もし、「そういえばないな」と思った方は、ぜひ一度、お子さんにカメラを渡してみませんか?
「この子の目は、心は、何をどのように捉えているの?」
そんな子どもの視点を垣間見られるだけでなく、「写真を撮る目」になることで、子どもの育ちにとってもいろんなプラス面があると言われています。
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目次
- 子どもがカメラを持つと、こんないいことが
- 子どものマイカメラ、どう選ぶ?
- まとめ
子どもがカメラを持つと、こんないいことが
①「撮る意識」が育む、あんな力、こんな力
カメラを持つことで、気になる被写体を探したり、どう撮影するのかを自分で考えるようになります。
道端で出会う1匹のネコも、ただすれ違うのと、それを一枚の写真にしようと自らの手足頭を動かすのとでは、世の中の解像度が違ってきます。丁寧に「見る」ことを通じて、好奇心はより育ち、観察力・集中力も高まるはず。
「次は何が起こるだろう?」と洞察したり、相手の視点や複数のアングルから見る力は、きっと将来、どんな仕事にも通ずる武器となるでしょう。
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②見ているものを、共有できる
同じ場所で、同じものを前にしても、子どもと大人はもちろん、誰もが一人一人、見方も撮り方も違ってきます。それが、写真の世界観にそのまま現れるのが面白いところ。
見ているものが画像となることで、他者の視点をうかがい知ることができるだけでなく、自分の中身を再発見することも。
自分が見つけた「いいもの」を、人にも見せたい・伝えたいという気持ちは、小さい頃からありますよね。
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③親子のコミュニケーション、成長の記録
撮影した写真を一緒に見ながら、「これはなぜ撮ったの?」「どう思った?」など、対話してみるとさら深まります。
上手とかキレイとかの評価はせずに、子どもの口から飛び出す思いもよらないキャプションに耳を傾けて。
まだ言葉を話せない小さな子でも、撮った写真を一緒に見てもらうことは嬉しいようです。
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子どものマイカメラ、どう選ぶ?
かつて、筆者の子ども時代(昭和)は、フィルム一枚一枚にコストがかかり、子どもが遊びでやたらめったら撮ることなど、なかなか許されませんでした。カメラ自体も高級品=壊したら大変だから、おいそれと触らせてもらえない。
その後、デジタル化で現像代はかからなくなりましたが、それでもカメラは、一般的な子どものプレゼント価格帯のものだとやはりオモチャ画質で、ある程度きちんと写るカメラは数万円〜しました。
それがいよいよ近年、主要メーカーでなくとも必要十分な性能のコンパクトカメラが、1万円以内でもたくさん発売され、おもちゃ以上、本格カメラ未満のレンジが一気に充実してきました。
カメラを選ぶ際には、ネットのレビューも見つつ、例えばわが家ではこんな観点で見ています。
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まだマイカメラを持っていないころ。パパのスマホ、ママの仕事カメラ(ヒヤヒヤ)を借りて遊んでました。
【チェックしたい機能・ポイント】
まずは、撮る・見る(再生)の切り替え操作がシンプルで、子どもが直感的にできるもの。多機能すぎるカメラだと子どもが自分でスムーズに操作できず、ストレスを感じるのは避けたいところです。また、ゲーム機能などはついてない方が写真に集中できると思います。
子どものカメラ = キッズカメラ と考える必要はなく、じゃあ高性能なものほどいいかというと、そうでもない。なによりも、その子の成長段階に合ったカメラを持たせることが大事だなと思い、カメラも何度か「衣替え」してきました。
幼児〜低学年のうちは、軽くて持ちやすい、いわゆるキッズカメラを。この頃は、ただ見たものをパシャパシャと捕まえるのが楽しく、お遊び機能も楽しんでいましたが、後に、やはり画質(表現性)が物足りなくなって卒業しました。
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小学校中学年になると、理解力も増し、撮り方・表現を自分なりに工夫することが楽しくなってくるので、ある程度、自分の意図を忠実に表現できるカメラが良いようです。
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【あると楽しい機能】
■手ブレ補正、オートフォーカス、顔追尾
ブレ、ボケ写真も味があるけど、やっぱり見たかったものがキッチリ表現できると満足感があります。
■防水
アクティブな子どもが持つカメラは、タフさも重要。
池ポチャや雨濡れリスクに備える、なんなら海でも楽しめる防水性能はお守り。
■マクロ撮影(接写機能)
子どもって、寄るのが大好き。虫、草、猫。
虫メガネみたいに、「もっとよく見たい」という気持ちを満たすマクロ撮影機能。
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今まで我が子に渡してきたどのカメラも、飽きて、放置される時期もありました。
それでも、季節が変わり、自分も変わると、また手に取りたくなる魔法がカメラにはあるようで、それが他のおもちゃと違うところかもしれません。
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まとめ
好奇心を宿した目とカメラさえあれば、フォトウォークをするのに遠出したり、映えスポットに行く必要はありません。
「目新しいもの、映えるものを撮らなきゃ」なんて頭で考えるのは大人だけで、子どもの目は、「当たり前」のフィルターを通さない発見を、日常の中から拾い上げています。
そんなものの見方に、ハッとさせられる時間を楽しみましょう。
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子どもは、大人が思う以上に、柔らかくみずみずしい感性の持ち主。
子どもの不思議な感性の中を垣間見ることができる「写真」というツール。ぜひ活用して、親子のコミュニケーション深まる春をお過ごしください。
写真・文/SOLA