登山初心者にも!山を存分に楽しめる「山小屋泊登山」【Mart WEEKENDER Nana】|Mart
さてこのブログをはじめて早1年。登山の魅力をいろんな切り口でお伝えしてきましたが、今回は「山小屋泊」についてです!
山小屋泊なんて聞くと、未知の世界でハードル高そうですよね。でも大丈夫!双子の娘たち、ふたごんは、4歳のときに山小屋デビューしました。山小屋泊をすれば日帰り以上に山を楽しむことができるのです。山小屋泊の魅力と、知っておきたい知識、デビューにおすすめの山小屋を紹介したいと思います。
「山小屋泊の魅力」とは
朝も夜も! 山の時間を楽しめる
日帰り登山だと夕方までに下山しますが、山小屋泊なら夕方・夜、そして日の出~朝の時間までたっぷり山の中で過ごせます。
現在放送中の山Pこと山下智久さん主演ドラマ「ブルーモーメント」。
日没後や日の出前に濃い青い光に包まれる現象を言いますが、そんな景色も山小屋泊でなら見られるかもしれません。
夜になれば、満点の星空。空気が澄んでいるので、都会では見えない星も見ることができます。朝は「モルゲンロート」という、日の出で山々が赤く染まる現象が楽しみです。
ノスタルジックな雰囲気も魅力
また昭和レトロがブームになっていますが、古くからある山小屋はノスタルジックで非デジタルな心地よさが感じられます。古い木々の香りやちょっときしむ床、梯子で登る小屋裏などなど……。下界にはない「非日常感」も魅力ですね。
私は建築士という仕事柄、今にも倒れそうなボロボロの小屋がとても楽しい。また、誰からも電話がかかってこない状況はデトックスになります。
山小屋泊 気を付けることと選び方
さて、山小屋では普通のホテル違っていることがあります。
山小屋泊で気を付けなくてはいけないことをいくつかお伝えしますね。
その1 事前予約が必要
コロナ前は予約無しで泊まれるところが多かったのですが、今ではほとんどの山小屋が予約制となっています。山小屋をWEBサイトで検索し、電話かWEBフォームから予約します。体調不良や天候不良で行けないときは、早めにキャンセルの連絡をしましょう。私は電波状況や食事、キャンセル規定など、予約の際に電話で聞くようにしています。
その2 15時到着・21時就寝
夕方以降の行動は危険なため、山小屋には15時までには到着するのが登山のルールです。そして、山小屋の夕食は下界より早めです。また21時就寝の山小屋が多いです。夜は騒がず、翌日のために早めに休みましょう。
その3 荷物とバックパック
バックパックは、山小屋泊のときは荷物が少し増えるので、日帰りより少し大きめの30L前後のものが便利です。基本的に装備は日帰り登山の道具に加えて手ぬぐいやハブラシなどの洗面道具類など、宿泊の際に使う道具を持って行きます。
夏でも高山では冷えますので、ダウンジャケットやフリースなどの防寒着を忘れず持っていきましょう。食事は朝、昼、晩と山小屋で食べるようにすると荷物を減らせますよ。
その4 山小屋デビューの際の山小屋を探すこつ
・登山口から近い。
万が一忘れ物をしても安心ですし、日帰りより少し重たい荷物でも、登山口から近い山小屋なら安心です。
・個室がある
山小屋は他の登山者と大部屋で寝ることが多いですが、小屋によっては個室の用意があります。特に子連れだと寝相などが心配なので、子どもと行くときは個室泊にしています。
・お風呂がある
山小屋のイメージ「お風呂に入れない」を払拭!ちゃんとお風呂がある山小屋もあるんですよ。中には露天風呂を売りにしている小屋もあります。
おすすめの山小屋
おすすめの山小屋を2つ紹介します。どちらも登山口から近く、個室有りの山小屋です!
北八ヶ岳・白駒池の「白駒荘」と「青苔荘」
どちらも登山口の麦草峠から徒歩15分! ちょっと忘れ物をしても取りに戻れる距離です。
写真がないのですが「白駒荘」の新館は新しくて、ホテルのような居心地のよさ。夕食にはすき焼きが食べられます。
「青苔荘」は昨年GWに宿泊しました。キャンプ場もあって、テント泊デビューにもおすすめですよ。夕食はこたつに入りながら、のんびりいただくことができます。また苔の観察会などのイベントを定期的に行っています。
観光客でいっぱいになる前の早朝に、のんびりと湖畔を散策できる幸せ。静けさと朝の冷たい空気がとても気持ちよいです。
北八ヶ岳 「縞枯山荘」
2つ目も八ヶ岳なのですが、昨年のMart「夏号」で紹介した「北横岳」近くの山小屋です。スキー場「ピラタス蓼科スノーリゾート」の「北八ヶ岳ロープウェイ」に乗車。山頂駅を下車して徒歩15分のところに山小屋があります。
泊まったのはおととしの8月。お風呂がないのでロープウェイに乗車する前に近くの温泉に入り、15時ごろ小屋に到着しました。
山にどっぷり浸れる山小屋泊
「ホテル立山」や木曽駒ケ岳の「ホテル千畳敷」、「美ヶ原高原ホテル」など、登山口にあるようなホテルもおすすめなのですが、今回はあえて「古きよき山小屋」を選んでみました。
ふたごんは最初の山小屋泊で「テレビがない~」って言っていましたね。ちょっと不便な体験ができてちょうどいいんじゃないかなと思っています。今後「いつもと違うちょっと不便な状況」になったときに、山小屋泊の経験が生きてくるはずです! 親子でトランプしたり、まったり過ごしたり、山小屋での時間を満喫しました。
みなさんも、山小屋デビューをされて、ますます山の魅力を感じてくださいね!