【熱中症予防】こうも暑くて大丈夫?夏になる前に備えておきたい3つのこと

2023年5月から9月の熱中症により救急搬送された人の累計は全国で 9万人だったそう。(総務省「令和5年(5月から9月)の熱中症による救急搬送状況」より。) 気象庁によると今年の夏も暑いそうですが、暑さ対策は暑くなってからではなく、実はその前からしっかりと準備をしておくことが大切! 暑くなる前に熱中症についての知識を身につけましょう。

目次

  • 「熱中症」とは?体内に熱がたまり体温が上昇すると危険!
  • 【1】「暑熱順化」で暑さに慣れておこう!
  • 【2】塩分や水分補給できるアイテムで準備
  • 【3】外出先でのクールダウン対策

「熱中症」とは?体内に熱がたまり体温が上昇すると危険!


人間は体を動かすことで、体内に熱がつくられます。通常は、汗の蒸発による気化熱や、皮膚から逃がすことで、体温が上がらないように調節されるのです。しかし気温や湿度が高い中で体を動かすと、熱をうまく逃がすことができない場合があります。そのような状態のまま熱が体内にたまり体温が上昇し続けると、熱中症が引き起こされるのです。


熱中症は屋外でなりやすいイメージですが、実は昨年に搬送された人の40%以上は、住居で熱中症にかかりました。たとえ屋内であっても、気温や湿度が高い、日差しが強い、エアコンがない、閉め切った環境などの場合は注意が必要。また同じ環境下でも高齢者や乳幼児は、より熱中症になりやすいです。


熱中症になると、下記のような症状がでやすいと言われています。

  • めまいや顔のほてり

  • 筋肉痛や筋肉のけいれん

  • 体のだるさや吐き気

  • 汗のかきかたがおかしい

  • 体温が高い、皮膚の異常

  • 呼びかけに反応しない、まっすぐ歩けない

  • 水分補給ができない

このようなサインが見られたら、熱中症である可能性が高いです。そのときは涼しい場所に移動する、衣服を脱がし体を冷やして体温を下げる、塩分や水分を補給するなどの応急処置をとり、症状が改善しなければ、すぐに医療機関で診てもらうことが必要です。

熱中症の症状については、日本気象協会推進「熱中症ゼロへ」プロジェクト公式サイトでも詳しく知ることができます。(熱中症の症状: https://www.netsuzero.jp/learning/le01


 

【1】「暑熱順化」で暑さに慣れておこう!

熱中症を予防するため、暑くなる前からできる準備のひとつが「暑熱順化」です。暑熱順化とは体を暑さに慣れさせることです。これがきちんとできていると、体内に熱がたまったときに、汗の蒸発による気化熱などで体の表面から熱を逃がすことができるようになります。気温が上がる前に無理のない範囲で、汗をかく習慣を身につけるとよいでしょう。

「暑熱順化」に有効な対策は下記になります。

  • 1回30分のウォーキング、または1回15分のジョギング×週5回

  • 1回30分のサイクリング×週3回

  • 1回30分の筋トレ、ストレッチ×週5回

  • 入浴

暑熱順化は個人差もありますが数日から2週間ほどかかります。梅雨の晴れ間に気温の上がる日もあるので、暑くなる前から余裕をもって暑熱順化のための運動や入浴を始め、暑さに備えましょう。


 

【2】塩分や水分補給できるアイテムで準備

熱中症を予防するため、水分や塩分の補給ができるアイテムを備えておくことも大切です。

朝食やおやつで塩分補給をしたいならこちら!

おにぎり、炒め物、和え物などにかけられるので、日常の食事で塩分をチャージ。くらこん塩こんぶ (くらこん)

外出先で手軽に水分や塩分補給!

水分とミネラルを同時に補給! すっきりした甘さで飲みやすいです。(左から)アクエリアス、アクエリアス ゼロ(日本コカ・コーラ)1粒で素早く塩分補給が可能。タブレットのため持ち歩きやすいです。(左から)塩分チャージタブレッツ、塩分チャージタブレッツ 塩レモン(カバヤ食品)

【3】外出先でのクールダウン対策


外出先で暑いと感じたら、肌温度を下げることも予防には大切! 水場が近くにあるとは限らないので、体を冷やせるものを持っていると安心です。


(左)1枚で全身拭くことができて、肌温度がマイナス3度下げることができます。ビオレ 冷シート・オープン価格、(真ん中)首にかけてクールダウンできます。個包装で持ち運びしたすい! ビオレ 冷タオル・オープン価格、(右)頭や首など巻きたい部分にピンポイントに使える♡ ビオレ 冷バンド・オープン価格(花王)

ただどんなに準備をしっかりとしても、具合が悪くなることもあります。「夏に体調が悪くなったときは、熱中症かもと疑うことが大切です。意識がはっきりしていない、処置をしても症状が改善しない場合は、すぐに救急車を呼んでください」(日本気象協会推進「熱中症ゼロへ」プロジェクト)。

■「熱中症ゼロへ」プロジェクト公式サイト:https://www.netsuzero.jp/

※この記事は2021年6月に公開した記事を再構成したものです。

取材・文/酒井明子