木村多江さん・53歳「20代は自分のすべてが許せなかった」過去を変えた【ある考え方】

私を幸せにできるのは私、美容のモチベーションも自分のため。誰かのためでなく、“自分のために綺麗でいること”が心地よく幸せに生きる基準になり、周りをもハッピーにできる。そんな私らしい美しさを更新し続ける女性にフォーカスする連載です。

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お話を伺ったのは…女優・木村多江さん

《Profile》
1971年生まれ。映画、ドラマ、舞台、ナレーション、数々の作品に出演する演技派。NHK特集ドラマ「昔はおれと同い年だった田中さんとの友情」が8月に放送を予定しており、赤堀雅秋最新作であるBunkamura Production 2024 『台風23号』東京・THEATER MILANO-Zaにて、2024年10月5日(土)~10月27日(日)まで出演する。

私が考える自愛の軸は「自分をゆるすこと」。もともと真面目で自分に厳しい分、人にも求めていたところがありました。20代は、とくに自分のすべてが許せなくて、親に当たってしまったり、些細なことで傷ついたりと、自分の感情をムダに揺さぶられがちでした。「どうしてそんなことをするの?」「なぜ私はそうしてしまったんだろう?」と昼間の出来事が堂々巡りになって眠れなかった夜も多々ありました。

でも、21歳で当時49歳だった父や30代で友人を亡くした経験もあって、「いつ自分の人生が終わるか分からないのに、イヤなことばかりにとらわれているなんて時間がもったいない」「生きられなかった人の分まで自分の人生を思いっきり楽しんだほうがいい」と考えるように。

攻撃的な気持ちは成長を止め、自分を傷つけることにもなります。怒りはよくないシワを作り、歪んだ体や心を作ることにもつながるかもしれない――。そう気づいた時に、考えても仕方ないことは分析しないこと、その日感じたネガティブな気持ちはその日のうちに捨ててしまうことを決めました。

それ以来、「反省はしても後悔はしない」をモットーにし、ネガティブな感情は他者にも向かないよう心がけています。また、よくないシワを刻みたくないので(笑)、“心のお掃除”を毎日欠かさず行っています。「誰かのせいで苦しい」という気持ちは育てないようにして、感謝とともにすべてを慈しむ心を育むことで、なりたい自分に近づけるはず。

本当の意味で、まず自分を幸せにしてくれるのは自分ですから、もっと自分を労り、慈しみたい。美ST世代の方も、みなさん毎日すごく頑張っていらっしゃると思うので、自分自身にたくさん優しくしてあげてほしいです!

《衣装クレジット》
ブラウス¥33,000ワンショルダートップス¥9,900(すべてLE PHIL/LE PHIL NEWoMan 新宿店)イヤリング¥3,300(ミミサンジュウサン/サンポークリエイト)

2024年『美ST』7月号掲載
撮影/嶌原佑矢(UM) ヘア・メーク/林 由香里 スタイリスト/大塩リエ 取材/柏崎恵理 再構成/Bravoworks,Inc.

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美ST