【大阪・関西万博】ランチどうする問題も解決!“通”が教える『攻略法』3選!
“ライフスタイルプロデューサー”として活躍する杉山絵美さん。国内外を飛び回り、その行先は王道のラグジュアリーから想定外な穴場まで…枠にとらわらず好奇心旺盛に動くアクティブ派。プライベートでは、夫婦で東京以外にも拠点を持ちカントリーライフも時々楽しんでいます。そんな杉山さんが目をつけた旅情報を紹介する【NEW SPOT NEW LUXURY】の新連載がスタート。第三回目は今、一番の注目スポット「大阪・関西万博」をご紹介します!
世界に誇る日本を体験!
行きたい国へトリップもしてみるのも◎


日本が主催する万博としては愛・地球博以来20年ぶりとなる大阪・関西万博。開幕を待っていた方も多いのでは?開幕から約2カ月、すでに複数回訪問している料理家の杉山絵美さんが「日本人ならぜひ行って欲しい」とおすすめするジャパンパビリオンから、3つのパビリオンをピックアップしてご紹介します。さらに混雑する会場でのランチタイムの過ごし方など、絵美さん的、万博攻略法も伝授しちゃいます!
Spot 1
河瀬直美さんの「Dialogue Theaterいのちのあかし」
ポイント①
万博初となる建物の移築が話題になっている「Dialogue Theaterいのちのあかし」。取り壊される予定だった奈良県の中学校や京都の小学校を移築し「エントランス棟」や「対話シアター棟」、「森の集会所」として活用されています。建物自体の方角や、校舎の周りに植えられていたイチョウの木も当時と同じように配置するなど、思い出を丸ごと移築。古くなった校舎の教室の黒板には、落書きがあったり、当時書かれたメッセージがそのままあったり…。たくさんの人が通った学校は、単なる構造物ではなく、多くの皆さんの記憶や思い出を承継するメッセージ性を持っていて、思わず“ジーン”と胸が熱くなるような、そんな体験ができる場所です。
ポイント②
「私の中のあなた、あなたの中の私」をテーマに、毎回異なる二人の対話を展開する対話シアター。一人はスクリーンに映し出され、もう一人は観客席から登壇します。その対話をライブで見ることで、自分自身との対話につながり、自分を見つめ直す時間を得られます。日々の忙しさや、常に手放せなくなっているスマホを一旦手放して、このシアターで自分自身と向き合ってみるのも、とってもいい時間です。
※ショートムービーは予約なしで見ることができるので、椅子に座って休憩を兼ねて観てもいいと思います。上記でご紹介した対話シアターは予約制です。




Spot 2
小山薫堂さんが手がける食のパビリオン「EARTH MART」
私は今、食にまつわる仕事をしていますが、“人は、食事をしないと生きていけない”という当たり前なことに、改めて気づかされる時間となりました。「食べ物」をいただくということは、「命をいただく」ということ。食物に対して感謝をする心がこれまで以上に芽生えます。例えば、人が1年で消費する食料について学んだり、他の国の食文化がどういったものなのか?知っているようで知らなかったことにも触れることができます。多くの学びがあるのでお子様と一緒に体験するのにもぴったりなパビリオンです。
また、今私がお仕事をご一緒させていただいているソニーの最新のテクノロジーを使った、未来の食を変える『録食』という世界初の調理のデータ化サービスが「EARTH MART」に展示されています。
これは食の調理工程を細かく完全に記録して、再現できるクッキングナビゲーションシステムです。この『録食』があれば、世界中の美味しいグルメがいつでもどこでもいただけるという、夢のような調理器具です。ぜひ、こちらも見てくださいね。




Spot 3
360度鏡の世界!
落合陽一さん“命を磨く”をテーマにしたデジタルアートパビリオン「null²(ヌルヌル)」
“命を磨く”をテーマにした「null²」。null(ヌル)とは、「何もない・何も示さない・無の状態」を意味するネット用語だそう。「null²」というパビリオン名のインパクトと同じく、外観は一際目を引く揺らぐような美しいデザインのミラーボックス。中は、床も壁も360度鏡になっていてるミラールームです。このパビリオンの中ではアプリを使って、身体をデジタル化し、生身の体とデジタルの体の「合わせ鏡」を表現するという、どこか異次元の空間にトリップしたような感覚を味わえるパビリオンです。言葉でお伝えするよりも体感してもらうのが一番なパビリオンですので、ぜひ、実際に足を運んでみてくださいね。


絵美さん的万博攻略法
万博に行くことは決まったけれど、パビリオンの予約はどうするの?ランチは?など不安な部分を払拭。絵美さん流の攻略法を伝授します!
〈予約について〉
・2ヶ月前、7日前、3日前の空き枠予約で事前にパビリオンが予約可能。
・当日入場後、10分経過するともう1つのパビリオンの予約が取れるので、すぐに予約を入れる。
・会場に入ったらすぐ、予約なしで見れる「フランス館」などに行くのもおすすめ!
・複数人で行く場合には、チケット管理者を決めてその方が一括して管理するのがおすすめ!入場時に必要なQRコードは各自スクショを持っておくこと。
〈ランチ難民回避〉
・ランチタイムはどこも激混みで予約も取れないので、14時や15時などランチタイムを外して遅めの予約をしておくのがおすすめ!
・あえて予約を取らなくてもOK!当日直接予約を受け付けているレストランもあります。また、キッチンカーなども沢山出ているので、大屋根リングの下のベンチで座って食べるのもおすすめ。普段食べられない中東系のお料理などは、意外と穴場だったりするのでパビリオン内のレストランもチェックして。
〈服装や持ち物〉
・足元は必ずスニーカーで。東門から西門まで歩くと約20分かかり会場内では歩き回ること間違いなしなので、歩き慣れた靴を履くのがベストです。私は初日に2万2千歩あるきました。
・歩き回るので荷物はコンパクトに、身軽な服装で。
・写真や動画もたくさん撮影するし、全てがデジタルチケットになるのでモバイルバッテリーはマスト!
・天候が不安な場合には、折り畳み傘、パッカブルのレインコートを持参して。
・次に行く場所への所要時間をGoogle mapを使って目星をつけてから行動。
Profile

杉山絵美さん
DIORの広報として活躍し独立。名だたるラグジュアリーブランドのPRを手がけた後、料理好きがこうじて世界中を食べ歩いて研究したレシピをもとに料理教室を開催。2020年には株式会社「FOOD LOSS BANK」を友人と共同設立し、食品ロスの問題にも取り組むように。現在ではレストランプロデュースや、「オイシックス」のミールキットの開発など、食や料理にまつわる活動を中心に活躍中。2024年、人気YouTuberのヘラヘラ三銃士のありしゃんとクッキーブランド「AMILY」立ち上げ、ラッパーのZeebraと料理動画をGOOD FOOD SUNDAY の配信をスタート。著書に『おうちで作るセレブご飯』(中央公論新社)。2025年4月23日に2冊目の料理本「杉山絵美の30分で完成!毎日のごちそう」を宝島社より出版する。『VERYNaVY』でのエグゼクティブ目線で選ぶレストラン紹介の連載も好評。
監修/杉山絵美 取材・文/菊池美裕紀