【先輩花嫁に聞く結婚式アイデア集】「最初はやるかどうか迷っていたけど…」真夏の結婚式@「パレスホテル東京」
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結婚式は、一生に一度の大切な節目。今回は、CLASSY.カップルズの植田舞さんにインタビュー。憧れの「パレスホテル東京」で叶えた結婚式の舞台裏を伺いました。“感謝”をテーマに、家族や友人との距離を近く保つアットホームな雰囲気を大切にした式当日は、選び抜かれた会場やドレス、こだわりの装飾や演出など、随所にセンスと想いが光っていました。

◾️Profile
植田 舞さん/悠太郎さん(29歳・商社/30歳・IT関連)
東京都在住。2023年9月、熱海旅行中に夫である悠太郎さんからのサプライズでプロポーズを受け、婚約。2024年3月9日に入籍。入籍日は、「サンキューの日」と覚えやすい日を選んだそう。
舞台は憧れの「パレスホテル東京」。テーマはゲストへの“感謝”
@パレスホテル東京
2024年8月、植田さん夫妻が選んだ結婚式の舞台は、東京・丸の内にある「パレスホテル東京」。
都心にありながら、豊かな自然と静けさに包まれたこの場所は、舞さんがずっと憧れていた会場でした。
「見学に行った際、大きな窓からたっぷり光が差し込むチャペルと、皇居を望む景色に一目惚れしました。その洗練された美しい空間に魅力を感じ、ここなら参列者にも必ず満足してもらえると確信できたんです」(舞さん)

ふたりが結婚式のテーマに掲げたのは、“感謝”。
これまで支えてくれた家族や友人、関わってきてくれたすべての人に、感謝の気持ちを丁寧に届けたい——そんな想いが出発点でした。
「普段なかなか面と向かって伝える機会がなかったからこそ、私たちの晴れ舞台でしっかり想いを伝えたいと思ったんです。今日を迎えられたのは、間違いなく周りの人たちのおかげだから」(舞さん)
その想いをかたちにするためにふたりが選んだのは、スタイリッシュで都会的な空間づくり。
煌びやかすぎず、モダンで洗練された雰囲気を大切にしたのは、自分たちのライフスタイルや価値観ともリンクしていたから。
「格式ある会場にふさわしい上質さを意識しつつも、堅苦しくなりすぎないように。私たちらしい空気感の中で、“ありがとう”の気持ちが自然と伝わるような、そんな一日にしたかったんです」(舞さん)

数ある披露宴会場の中からふたりが選んだのは、木目調で落ち着きのある風合いが魅力の「山吹東」。
ホテルの持つ格式はそのままに、落ち着きと温もりのある雰囲気に惹かれ、この会場に決めたといいます。
「84名のゲストだったので、広すぎる会場だと距離が生まれてしまうと感じて。『山吹東』はアットホームに過ごせるサイズ感がちょうどよく、ゲストとの距離が近く感じられたのが魅力でした」(舞さん)
また、挙式会場から披露宴会場までの導線のスムーズさも決め手のひとつ。
「会場間の移動がわかりやすく、ゲストが迷わず過ごせるところも決め手のひとつでした」(舞さん)
グリーンで統一した、モダンで抜け感のある装飾
装飾のテーマカラーに選んだのは、落ち着きのあるグリーン。
「ゴージャスすぎる空間ではなく、どこか抜け感のある、ナチュラルでモダンな雰囲気を目指しました」と語る舞さん。
テーブル装花にはグリーンを基調にホワイトを織り交ぜ、空間全体を洗練された優しいトーンで統一。植物の自然な風合いが心地よく、スタイリッシュでありながらもリラックス感のある会場を演出しました。
中でも特に印象的だったのが、ウェルカムスペースに飾った自作のタペストリー。
「というツールを使って最初からデザインしました。ゲストの皆さんが写真をたくさん撮ってくれたのが嬉しかったですね」(舞さん)
準備の過程では、空間の世界観をブレずに保つことがいちばん大変だったといいます。
「いろんな方の結婚式を見ていると、どれも素敵に見えて、迷いがどんどん増えていって…(笑)。でも夫婦で何度も話し合い、最終的に立ち返ったのは『ゲストに楽しんでほしい』という気持ちでした。この想いが原動力となり、準備期間も楽しく乗り越えることができました」(舞さん)
ドレスとの一体感を意識した、ウェディングブーケ
フローリストは、洗練された世界観が魅力のフラワーアーティストに依頼。
特にこだわったのが、ウェディングブーケでした。
「スレンダーラインのドレスだったので、ボリュームを出しすぎず、ナチュラルでありながらも動きのあるデザインにしたかったんです。ドレスのシルエットを邪魔せず、引き立てるようなバランスにこだわりました」(舞さん)

事前に使いたい花の希望を伝え、仕上がったのは、モダンでほんの少し個性を効かせたブーケ。
中でも印象的だったのは、深みのある赤紫色の小花。White & Green だけでは表現できない奥行きと、大人っぽさをプラスするアクセントとして取り入れたのだそう。
「この色味を入れたことで、ブーケ全体がきゅっと引き締まって見えて、自分らしいスタイルに仕上がったと思います」(舞さん)
使用した花材は、カラー(White)、胡蝶蘭、アマランサスなど。
「すべてが絶妙なバランスで調和した、まさに自分らしさが表現された一束になりました」(舞さん)
お色直しのカラードレスに合わせたブーケは、特に悩んだという舞さん。
「ドレスはボリュームのあるチュール素材だったので、ブーケは花の輪郭がはっきりしたものにして、ふんわり感を引き締めてくれるようなスタイリッシュな雰囲気にしたかったんです」(舞さん)
そこで選んだのは、個性の光るシンビジウムを2本だけ持つという、あえてミニマルで大胆なスタイル。
「シンプルだけど印象に残る、そんなブーケに仕上がったと思います」(舞さん)
手作りのペーパーアイテムに込めた感謝と絆
ふたりの世界観を丁寧に形にするために、ペーパーアイテムもすべて自作したそう。
タペストリーだけでなく、招待状やメニュー表、席札に至るまで、すべてCanvaでデザインし、グリーンをキーカラーに統一。シンプルかつ洗練された仕上がりで、会場全体のトーンとも美しく調和しました。

なかでも舞さんが特にこだわったのが、ゲスト一人ひとりの前に置かれる席札。
「紙をニュアンスカットして、穴を開けてリボンを通して…実はこれが一番時間かかったかもしれません(笑)」(舞さん)

それでもこのリボンには、どうしても伝えたい想いがあったと語ります。
「リボンに込めたのは、“絆”や“約束”という意味です。大切な友人や家族、そしてこの日に集まってくださった方々とのつながりが、これからもずっと続いていきますように、という気持ちを込めました」(舞さん)
季節とゲストの心地よさを考え抜いた、オリジナルのコース料理
結婚式の満足度を左右する大きなポイントのひとつが「料理」。
ゲストにとっての楽しみのひとつでもあるからこそ、舞さんたちは“美味しさ”と“心遣い”の両面から、しっかりと準備を重ねたそうです。

式を挙げたのは、夏の盛り。パレスホテル東京が用意する季節のコースをベースに、細かなアレンジを加え、オリジナルのフルコースに仕立てたそう。
「当日は暑かったので、スープは冷製にしてもらいました。あとはホテルのミルクパンがとても美味しくて!事前にゲストの皆にも『絶対食べてね!』って伝えたくらいです(笑)」(舞さん)
さらに、ドリンクのプランにもこだわりが。
「夫から『全ドリンクを自由に選べるプランにしたい』という希望があって、女性ゲストにも楽しんでもらえるようにカクテルなども豊富に用意しました」(舞さん)
写真映えと空間の調和を意識した、シンプルで美しいケーキ
「正直、ウエディングケーキに特別なこだわりがあったわけではないんです」と話す舞さん。だからこそ意識したのは、写真にきれいに残すこと。
「ケーキカットやファーストバイトのシーンが映えるように、シンプルで洗練されたデザインを選びました。主張しすぎず、でも写真に残ったときに美しく見えるものを意識しました」(舞さん)
また、披露宴会場の雰囲気や装花とのバランスも重視。
「全体の空間に自然に溶け込むようなデザインかどうか、事前にフローリストさんと相談しながら確認しました。トータルコーディネートに違和感がないように、細部まで調和させることを意識しましたね」(舞さん)
ふたつのドレスで表現した“私らしさ”
ドレス選びは、東京・広尾にあるレンタルドレスショップにて。ファッションへのこだわりが強い舞さんにとって、理想的なセレクトと出会える場所だったといいます。
「自分好みのドレスがたくさん揃っていたのはもちろんですが、何より感動したのはスタイリストさんのセンス!私の雰囲気や好みをすぐに汲み取って、まさに『こういうのが着たかった』というドレスを提案してくれたんです。もう、神としか言いようがなくて(笑)、この方からドレスをお借りしたいと思ったのが、決め手になりました」(舞さん)
1着目は、ミニマルで洗練された「NEWHITE」のドレス
最初のドレスに選んだのは、のF.B.DRESS。
パレスホテル東京といえば、華やかでボリューム感のあるAラインドレスを思い浮かべる人も多いですが、舞さんが選んだのはあえて真逆の、シンプルでストレートなシルエット。
「自分らしくありたいという想いが強くて、前から『シンプルなドレスが着たい!』と決めていました。ミニマルだけど洗練されていて、ファッションとしても素敵。試着したときのフィット感と、クレープ素材の美しさに惹かれて、このドレスに即決しました」(舞さん)
スレンダーといっても、シルエットやディテールはさまざま。その中から、自分らしさが感じられる一着に出会えたことが、何よりの喜びだったそうです。
カラードレスは一変、大胆に印象を変える1着を
お色直しで選んだ2着目は、のLuna。
カラードレスでは、1着目と真逆のボリューミーなシルエットで、華やかさを取り入れたそう。

「正直、最初は『自分っぽくないかも…』と思っていたんです。でも、一緒に試着に来てくれた母と妹が目を輝かせて『舞!これだよ!』って激推しされて。笑 それで着てみたら、『あれ?意外と華奢に見える…!』って、印象が変わったんです」(舞さん)
色味はココアブラウン。甘すぎず大人っぽさもあり、かわいさと上品さを両立した絶妙なカラー。
普段はあまり選ばない色味やデザインだったそう。でも、家族の気持ちを受け取り、その想いを大切にして選んだ一着。舞さんのこだわりと家族の気持ちが重なった、特別なドレスになりました。
「着たいと思っていたドレスが似合わなかったり、意外なデザインがハマったり…ドレス選びは新しい発見の連続でした。たとえば、普段から好きなベージュ系や首が詰まったデザインが自分には合わなかったり、意外とボリュームドレスが着こなせると知ったり。試着してみて初めて気づけることが本当に多かったです」(舞さん)
アクセサリーは「A.B.ELLIE」で、スタイルごとにチェンジ
ドレスだけでなく、小物選びにも舞さんならではのこだわりが。
挙式・披露宴・お色直しでそれぞれ雰囲気を変えるため、アクセサリーはNY発のブランドで統一しながら、ドレスごとにセレクトを変えたといいます。
「挙式では、天然のパールを使ったミニマルでモダンなピアスを。顔まわりでゆらゆら揺れるパールが上品で、控えめながらもしっかりと存在感がありました。カラードレスには、フラワーモチーフの大ぶりのゴールドピアスを合わせて、挙式からの雰囲気をガラッと変えました」(舞さん)
また、ベールは「NUMBER5」で購入した、シンプルな2.5m丈のロングベールを選び、洗練されたスタイリングをさらに引き立てました。
ヘアチェンジでも「その瞬間だけの私」を表現
衣装と同じくらい大切にしたのが、ヘアスタイル。
「衣装だけでなく、ヘアスタイルにもその時だけの私を込めたい」という想いから、挙式、披露宴、お色直しと、それぞれのシーンに合わせて大胆にヘアチェンジを行いました。
「ヘアスタイルを変えることで、同じ人でも全然違う雰囲気を楽しめるのが面白いなって。自分らしくありながら、来てくれたゲストにも楽しんでもらえるように意識しました」(舞さん)
ゲストとの距離感を大切にした、心に残るサプライズ演出
結婚式において最も大切にしたのは、ゲストとの距離感だと語る植田さん夫妻。
ふたりが選んだのは、演出の派手さよりも、ゲスト一人ひとりとのつながりを感じられるアットホームな時間の共有でした。

披露宴では、余興として「カラードレス当てクイズ」を実施。お色直し後の再入場では、会場が大いに盛り上がり、ゲストたちの笑顔と歓声が何よりの祝福となったそう。
「皆さんが思いきり反応してくださって、本当にうれしかったです。クイズをきっかけに一体感も生まれて、温かい時間になりました」(舞さん)
さらに、ひとテーブルずつ丁寧に回って直接言葉を交わす時間を大切にしたというふたり。
「『ちゃんと話せてうれしかった』という言葉をたくさんいただけて、私たちにとってもかけがえのない時間になりました」(舞さん)
心を動かしたふたつのシーン
数々の演出があった中でも、特に心に残っているのはふたつの瞬間だと語ってくれました。
ひとつ目は、お色直しでの退場シーン。エスコート役に選んだのは、妹さんと弟さんでした。
「晴れ姿を見て涙ぐんでくれたふたりの姿を見たときは、胸がいっぱいになりました。大人になってから、ふたりが涙を流すところを見ることなんてなかったので…『自慢の姉です』と伝えてもらえて、私も思わず泣いてしまいました」(舞さん)
3人で涙をこらえながら退場したその光景は、今でも鮮明に記憶に刻まれているそう。

そしてもうひとつは、新郎のお父様による感動のスピーチ。
「夫が長男で、家族にとっても初めての結婚式。普段は明るくて冗談を言っているお義父さんが、号泣しながらスピーチしてくれて…本当に心を打たれました」(舞さん)
そのスピーチの締めくくりには、サプライズも。義母が用意してくれていた「大・成・功」と書かれた巻物状のカンペが登場し、会場は驚きと笑いに包まれました。
「そこまで時間をかけて準備してくださったことが、何よりもうれしかったです。改めて、私たちだけの力ではなく、家族や友人たちに支えられて完成した結婚式なんだと実感しました」(舞さん)
自作と外注を使い分けた、3本のムービー演出
〈オープニングムービー〉
結婚式を彩ったのは、手作りと外注を使い分けた3本のムービー。最初のオープニングムービーは、城ヶ島での前撮り映像をもとに制作。悠太郎さんの「ドローンを使って撮影したい」という希望を叶えるため、城ヶ島でドローン撮影を行ったそう。
〈プロフィールムービー〉
そして、プロフィールムービーは、なんと悠太郎さんの自作。

「Netflixのような演出を意識しながら、私たちの思いや感謝を込めた内容に仕上げてくれました。ゲスト全員の写真を入れることにもこだわって、何度も修正を重ねた力作です」(舞さん)
時間がかかった分、ゲストが楽しそうに見てくれていたのがうれしかったと振り返ります。

〈エンドロール〉
エンドロールは、パレスホテル提携の映像制作チーム「DAYS」に依頼。
式当日の温かな空気感をそのまま閉じ込めたような、心に残る映像に仕上がりました。
「DAYSさんとは、事前の打ち合わせでどんなムービーにしたいかをじっくり話し合いました。私たちの想いやイメージを丁寧に汲み取りながら、ストーリー性のある構成に仕上げてくださって。プロならではの視点で、私たちでは思いつかなかった演出の提案もあり、安心してお任せできました」(舞さん)
仕上がった映像は、想像以上に温かく感動的で、当日の空気感やゲストの笑顔、ちょっとした表情のひとつひとつが大切に切り取られていたそう。上映後には「まるで映画みたいだった」「涙が出た」といった声も多く寄せられたそうです。
暑い季節に嬉しい、気遣いのプチギフト
ゲストへの最後のおもてなしとして用意したのは、オリジナルラベルを貼ったLOHACOウォーター。
舞さんが自らデザインしたシールと、テーマカラーのグリーンのリボンで丁寧に仕上げられました。

「暑い季節だったので、帰りに『水があって助かった』という声を多くいただきました。ちょっとしたことですが、ゲストの体調にも配慮できてよかったです」(舞さん)
結婚式を終えて感じた、3つの価値

「結婚式をするかどうか、最初は正直迷っていました。でも、今は心からやってよかったと思っています」(舞さん)
そう語る舞さんが、結婚式を通して感じた3つの価値とは。
「1つ目は、改めて家族や大切な人たちに感謝の気持を伝えられたこと。普段はなかなか言葉にできない想いを、結婚式という特別な場を通してしっかり伝えることができました」(舞さん)

「2つ目は、夫と二人三脚で準備を進め、力を合わせてやり遂げられたこと。お互いの意見をすり合わせながら一つの大きなイベントを作り上げることで、より絆が深まったと感じました。3つ目は、動画やペーパーアイテムなど、自分のやりたいことをすべて形にできたことです。こだわりを詰め込んだことで、心から満足のいく式になりました」(舞さん)
これから式を挙げる人へ——植田さんからのリアルなアドバイス
最後に、これから結婚式を迎える人へのメッセージをいただきました。
◆やってよかったこと
「結婚式の準備や当日を通して、自分の人生に関わってきてくれた人たちのことを、あらためて深く考える機会になりました。ゲストの皆さんなしでは、今の私たちはいないと言っても過言ではないので、⽀えてくださる皆さんをより⼤切にしたいと思えるようになりました。当日はすべてがあっという間に過ぎてしまうので、意識していないと本当に一瞬で終わってしまいます。だからこそ、ひとつひとつの瞬間を大切に感じて、味わって、楽しんでください♡」
◆やっておけばよかったこと
「唯一、少しだけ後悔しているのは、お色直しのドレス姿で母とツーショット写真を撮れなかったこと。当日は想像以上に忙しくて、細かいところに気が回らなかったんです。撮っておきたい写真は、事前にしっかりカメラマンさんに共有しておくのがおすすめです!」
取材・編集/藤井由香里