【ソン・ジュンギさん】夢を叶えるために努力した青春時代、そして行き着いた“幸せ”
スタイリッシュで知的、でも華やかなオーラを纏い、最近は滲み出る大人の色気も加わった韓国を代表する俳優ソン・ジュンギさん。ドラマ「ヴィンチェンツォ」や「財閥家の末息子 Reborn Rich」など多くのヒット作に主演し、韓流好きなら心を鷲づかみにされた人も多いのでは? この度、新作ドラマ「マイ・ユース」のPRで来日し、目の前に現れた彼は一瞬にして周囲を魅了するオーラだけでなく、優しさがあふれる方でした。日本語での挨拶と丁寧なお辞儀。そして限られた短時間でのインタビューでは「僕が早く答えた方が、みなさんの質問に多く答えられますね」と、話すスピードも上げてくださって大感激。そんな気遣いも素晴らしい彼を作り上げた過去、そして今の考え方の物差しについて聞いてみました。
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PROFILE
大韓民国 大田広域市出身。成均館大学在学中に学業と並行して演技を学び始め、2008年映画『霜花店 運命、その愛』で映画デビュー。’10年ドラマ「トキメキ☆成均館スキャンダル」でブレイクし、ドラマ「優しい男」映画『私のオオカミ少年』に立て続けに出演し、人気を確固たるものにするが、’13年兵役に就き’15年除隊。復帰作となるドラマ「太陽の末裔 Love Under The Sun」で国内外で人気を博す。その後ドラマ「アスダル年代記」「ヴィンチェンツォ」「財閥家の末息子 Reborn Rich」などヒット作に多数出演。
過去に戻りたいと思うことはない。今が一番幸せで、いいときです。

久しぶりの日本、とても楽しみにしておりました。日本のみなさんお元気でしたか?
最近の僕は、ドラマ「マイ・ユース」の撮影が終わってから、韓国とイタリアを行き来していましたが、それ以外、韓国にいるときは平凡な日常を過ごしています。英語やイタリア語など、語学の勉強をしていることが多いです。ほかには今まで読みたかったけれど時間がなくて読めてなかった本を読んだり、同じく映画やドラマも観ています。最近観始めたドラマが日本作品の「グランメゾン東京」。とても面白いですね。
2016年のドラマ「太陽の末裔 Love Under The Sun」以降今年まで、毎年映画かドラマ作品に入り、軍人、弁護士…と多彩な役を演じてきました。中でも思い出深いのは、’10年のドラマ「トキメキ☆成均館スキャンダル」の大商人の息子、ク・ヨンハというキャラクター。みなさん、覚えてくれているかな? 彼は、悪戯心があってとても明るい人ですが、内面は真面目。直感と観察眼も鋭いんです。最近思うのですが、彼と僕自身がとても似ているなと感じています。とはいえ、年齢を経ると、また感じ方は変わって来るとは思いますが。
僕は大学2年生の頃に俳優になろうと決意して、オーディションを受け始めました。’06年~’07年あたりですね。この頃はアルバイトでエキストラをしたり、事務所探しをしたりも。今思うと夢を叶えるために一生懸命に努力していた青春時代で、ワクワクした気持ちと不安な気持ちが両方入り交じったあの頃の気持ちを時々思い出します。とても心が動いた時期でした。そして、’08年に映画『霜花店 運命、その愛』で映画デビューしました。とはいえ、あの頃に戻りたい、などと思うことはないですね。今が一番幸せで、いいときです。というのも、主人公ユン・ヒョヌを演じた「財閥家の末息子」では、前世に戻って2度目の人生を歩むのですが、過去に戻ることは苦しみもあるんだということをこの役を通して感じたからです。だから過去には戻りたくないです。長年いろいろな役を通して、たくさん学んできた反面、俳優として悩むこともありました。他人と自分を比較して、ほかの方が素晴らしい能力を持たれていると、それが自分にないとすごく羨ましく思えて、苦しい時期もありました。でも、ほかの方が持っているものを自分が持っていないからといって、比較するのではなく、自分らしく生きなさい、ということを若い頃の自分には伝えたいです。
たまには自分を振り返るような平穏な時間を持てる作品も人生には必要

そんな僕もデビューして17年、まもなく17本目のドラマ「マイ・ユース」が放送されます。初めてこの台本を読んだときの感想をお伝えしたいと思います。俳優ではありますが、面白い作品を探している1人の視聴者の立場に立つと、最近刺激的な作品が多いような気がします。それはそれでもちろん魅力があるのですが、たまには自分を振り返るような平穏な時間を持てる作品も人生には必要なんじゃないかなと思うんです。そんな情緒を持っているのが「マイ・ユース」です。心を落ち着けたい、休めたいという方にはこのドラマが癒しになってくれるんじゃないかなと思っています。恋愛要素もあるので、ジャンルをロマンティックコメディと捉える方も多いと思うのですが、僕はヒューマニズムだと捉えています。演じるソン・ウへは心の中に子供の頃の大きな傷を抱えていて、そんな内面を共感しながら演じています。同じく傷を持つチョン·ウヒさん演じるソン·ジェヨンと、お互いの傷を癒しに導いて行くような心が温まるドラマになっていると思います。僕はこのドラマにとても自信を持っています。みなさんも愛してくださいね。
「マイ・ユース」
ソンさん演じるソン・ウヘは人生の喧騒からようやく抜け出した小説家でありフローリスト。 ソン・ウヘは時代の寵児とも呼ばれた子役だったが、大人たちの欲でその光を失って人々に忘れられてしまっていた。 俳優ではない別の姿で第二の人生を平穏に生きている頃、自分の過去を大切にしたソン·ジェヨン(チョン・ウヒ)との出会いで、忘れていた人生の理由を思い出す。長い歳月を経て再び向き合うことになった二人の初恋を、繊細で温かなタッチで描くロマンス作品。
日本配信は2025年9月5日(金)からFODにて国内独占で日韓同日配信。
撮影/田中駿伍(MAETTICO) 取材/安田真里 編集/岩崎利架
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