サピックス広野先生に聞く、合格がとれる併願校の選び方

夏休みが終わったら「いよいよな雰囲気」になる中学受験。親の心配をよそに乱高下する子どもの成績と機嫌にママのメンタルも崩壊気味? 最後まで頑張って無事本番を迎えられるよう、秋から冬までをどう過ごすべきか塾最大手・サピの広野先生に聞きました!

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【対談】2月初旬の第一志望校受験までに 合格が取れる併願校選びを

広野雅明先生

サピックス 教育事業本部 本部長。サピックス創業時から現在まで算数の講師として現場に立つ。算数科強化責任者、教務部長、広報企画部長などを歴任。現在は、教育事業本部長として入試情報などを統括。

読者左から:石井千賀子さん、太田さちかさん、中村加奈さん

太田さん
受験は3人目なのですが、子どもの性格が違うので併願校選びに苦戦します。

広野先生 
いまは試験当日が合格発表の学校が大半ので、2月2日の夜までに必ず合格がもらえるような受け方 を検討しましょう。 発表をみて翌日の受験校を再検討可能です。特に1月に進学してもよいと思う学校を確保していると心理的 に安心です。

石井さん
本命はなんとなく決まりやすいのですが、それ以外の学校に本人が行く気がないので受けるべきかも迷います。

広野先生 
高校受験でも魅力的な学校が多数あります。無理して中学から私立に進学しなくてもよいと思います。 受験に失敗することは親子とも苦い経験になりますが、長い人生において、頑張ったけれどもダメだったことは、子どもにとって良い経験になるからです。

中村さん
受験までに本命の偏差値に届かない場合も受けるべきか迷います。

広野先生
そういう場合でも、第一志望校だけはブレずに受験してください。 中学受験でしか受けられない学校もありますし、そのために頑張ってきたのですから。 第一志望校は変えずに、それ以外の学校で合格できるように学校を選んでください。

石井さん
子どもにもこだわりがありますし、親の想いもあるので学校選びは難しいですね。

広野先生
第一志望校以外の学校の見学は、模試の会場などでさりげなく選んだりすれば、 子どもも下見ができますよ。勉強法でも学校選びにしても、受け身ではなく積極的に塾の講師を活用してく ださい。 うちの子大丈夫ですか? のような抽象的な質問でなく、より具体的に細かく質問をするのがおすすめです。

撮影/BOCO 取材/片山あゆみ、髙橋沙織 ※情報は2025年10月号掲載時のものです。

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