【SixTONES・松村北斗さん】理想のデートのお店や公開中の映画についてetc…インタビュー全文公開
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端整な顔立ち。まっすぐな眼差しを向けられると背筋がすっと伸びる。「ツンなの?デレなの?」の長らく解けない感情のパズルのピースを探す秋。映画・単独初主演でますます注目を集める松村北斗さんの読み応えたっぷりなインタビュー全文公開です!
『秒速5センチメートル』をいい思い出にしてくれたら
6月に誕生日を迎えて、30歳になったものの、「30代だ!」と意気込んだことは正直なくて。でもここ数年は30歳に向かうにつれて「大人ってなんでこうなんだろう?」と思っていたことが理解できるようになってきました。いつかの父親のことが理解できたり。大人だからってなんでもかんでも正解がわかるわけでもないし、万能じゃないなっていうことも。
年齢のことは特別意識していないですけど、30歳になって最初に世に出るこの作品(映画『秒速5センチメートル』)が単独主演だっていうことには何かの縁を感じましたね。“単独主演”をやることが夢だったかっていうとそうではなかったんですけど。でもいざそれを目の前にすると“初”って人生で一回しかないから、何も感じないのはもったいないなって。ちゃんと自分の中の「嬉しい」や「ありがたい」、「運命だな」っていう感情を覚えていようとしています。
もともと目標はガチガチに立てないタイプ。だから仕事を始めた頃とはまったく違う場所にいるというか。まあその頃憧れているものや、好きなもの、夢みたいなものもあったりしたんですけど、それとは違う方向に進んでいて。目標を明確にしすぎると、例えば右にガーッて進むと、あ、右じゃなかったってなったときに結局どこにも進めなかったりするから。まあ、でも日々目まぐるしいから考えている場合じゃないっていうのもありますね。とはいえ、まさに今望んでいることでいうと、この『秒速5センチメートル』という映画を大切な思い出にしてくれる人が生まれたらいいなって。それにはこれからいろいろなところに僕が言葉を残していくのも大切だなと思っています。制作チームだけで作ったものじゃないと思うし、作品の歴史を好きでいてくれる人たちともいろいろなこと、例えば、令和の今これを作った意味などを共有していきたいです。
先輩の前では“わからない”ことに敏感になるように
CLASSY.読者の皆さんの中には転職を考える人も多いと聞きました。それで言うと、映画の中に貴樹が転職するシーンがあって、スパッと決断しているように見えるかもしれませんが、決してそうじゃない。かなり時間をかけてやっと転職をする。彼の場合は上司から歩み寄ってくれたけど、貴樹があと一歩勇気を出していたら、他の救世主が現れていたかもしれない。無責任なことは言えないけれど、本当に辛いときは「大変なんです」と言える勇気も必要なのかなと。とはいえ、僕自身のこの仕事においてのモットーは、“やめないこと”。できないことばっかりだし、自信があるわけではないけど、それでもチャンスは巡ってくる。それはすごく幸せなことなんですけど、どうしても気持ちが負けてしまうことも。
たぶん、僕の考え方ってポケモンみたいなんですよね。ものすごく頑張れば経験値がバーンって貯まるけど、そうでなくてもそこに居続ければ、状況が変わらない時間は長くなっても、経験値はマックスまで貯まるんですよ。そうすると急にレベルが上がって、新しい技ができるようになって…。まあ、その経験値を上げる間がしんどいんですけど(笑)。でも苦しい方が後々の喜びが大きいと思います。
僕の場合は事務所内ではあまり先輩とも後輩とも絡みがないので、関係に悩むこともないんですけど、役者の大先輩の前では格好つけないよう、わからないことに敏感になって質問するようにしています。そういうのって照れ臭かったり、この年齢で初めてってやばいかも?って思うこともあるけど、そこは素直に言うようにしています。
女性は年齢を気にする人も多いみたいですが、僕の周りの素敵な大人は、あまり年齢を気にしていないんですよね。今の自分を素直に見つめて、やりたいことを思いっきり楽しんでいる感じ。そういう人って素敵だなって思うから、そんな年齢の重ね方ができたらいいですね。
Q.主演を務める映画『秒速5センチメートル』には印象的なシーンがたくさんありますが、その中でもとくに感情が揺れたところはどこですか?
A.大人の貴樹と幼少期の貴樹のクロスオーバー
(しばらく沈黙して…)どこだったかなあ…。元々原作が3編に分かれていて、それぞれにストーリーがあるので、一本の映画の中でもドラマが多いんですよね。感情が揺さぶられるところが多い映画なんですけど、最後の方に大人の貴樹の背中と幼少期の背中がクロスオーバーするシーンがあって、そこが僕はかなり来ましたね。そのシーン単体っていうよりは、それまでの彼の人生がそこに繋がるものだったんだなあって。
Q.劇中で中学生の貴樹と明里は再会の約束をしますが、好きだった人との何年も先の約束があったら、松村さんはどうされますか?
A.自分だったらたぶん、行くかもな
あんなふうに遠い未来までに残るような約束っていうのはなかなか経験できないと思いますけど…。でも、もしあったとしたら行くかもな…、自分だったら。行って相手がいなくても誰に恥じることでもないし、いたらいたで、それはとてつもない出来事ですよね。相手がいなかったことへのショックはあるかもしれないけど…。
Q.連載のテーマは1軒目デートです。松村さんがお酒を飲みに行くならどのようなお店が理想ですか?
A.じっくり話したいなら焼き肉屋さんの個室とか
お店の雰囲気にもよりますけど、ちゃんと身が入った話をしたい場合、他の人の会話が入ってくると、思いのほかそっちに興味持っちゃったりするから個室の方が良かったりも。身が入った話をしないなら「ね、あそこの会話面白くない?」という会話もありなんで、こだわりはないですね。でも最初はお好み焼きほどでなくていいんですけど、焼き肉ぐらいの作業があった方がいいかも。一瞬喋ることがなくなっても、「これ焼けたかな?」ってすぐ逃げられるから。ちなみにウルテという部位があったら絶対食べます。
Q.ヒロインの明里さんは、貴樹さんの幸せを願っていましたが、松村さんはすごく大切な人への愛情表現はどうすると思いますか?
A.わかりやすく特別なものとして扱いますかね
なんか…、その人が自分にとってどんな存在なのか認識していないと、わかんないときがあって。恋愛感情に限らず、「この人、大切だなあ」っていうのはもちろん感じることもあるけど…、どっかで自分から意識的に表現しないと理解できないというか。だから積極的に「あなたが大切だよ」とは言わないにしても、些細な態度で表したり、特別なものとして扱うということは多いですね。他の人より心の距離がだいぶ近くなると思います。
Q.事務所の人やメンバーと飲みに行ったり、ご飯に行くことはありますか?もしあれば最近のエピソードを教えてください
A.メンバーと中華のコースを食べました
最近でいうとメンバーと中華に行きました。仕事の合間に立ち寄るのを含めちゃうと本当に膨大になるんですけど、わざわざ時間を合わせてみんなで行ったとなると中華を食べに行ったかな。いろいろすごいメニューが出たんですけど、いちばん盛り上がったのは最後の方に出てきたチャーハン。みんなで「まだまだ高尚なものを食べる口じゃないね」って(笑)。もっと細かい話があるはずなんですけど、日常すぎてひとつずつ覚えていないんです。
SixTONES・松村北斗さん
1995年6月18日生まれ。静岡県出身。2009年に入所。2015年に“SixTONES”を結成し、2020年1月に『Imitation Rain』でCDデビュー。2018年に映画『坂道のアポロン』のオーディションに参加し松岡星児役をつかみ、2021年には映画『ライアー×ライアー』劇場版『きのう何食べた?』などに出演。NHK朝の連続テレビ小説『カムカムエヴリバディ』にも出演しさらに注目を集める。その後もたくさんのメディアで活躍する傍ら、映画『すずめの戸締まり』『キリエのうた』『ファーストキス 1ST KISS』など話題作に出演。10月10日(金)から公開される実写版『秒速5センチメートル』で初の映画単独主演を務める。
取材/棚田トモコ 編集/平賀鈴菜 再構成/Bravoworks,Inc.
※CLASSY.2025年11月号「SixTONES・松村北斗さんと行く#TOKYO恋する1軒目」より。
※掲載中の情報は誌面掲載時のものです。