芳根京子さん(28)「“自分マニュアル”を作ってから、心がすごく楽になりました」【映画『君の顔では泣けない』主演】
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朝ドラヒロインとして鮮烈な印象を残して以来、映画やドラマに欠かせない実力派へと成長を遂げた芳根京子さん。そんな彼女が語るのは、毎日をしなやかに乗りこなす自分らしさのヒント。心と体のバランスを整えるための“自分マニュアル”、ファッションやお買い物へのこだわり、近づいてきた30代への想いまで。飾らない言葉のなかに、明日を前向きに生きるヒントがそっと詰まっています。
Profile
1997年東京都生まれ。2013年に女優デビュー。NHK朝の連続テレビ小説『べっぴんさん』でヒロインを務め、一躍注目を集める。繊細な感情表現と柔らかな存在感を武器に、映画『累』『散り椿』では日本アカデミー賞・新人俳優賞を受賞。YouTubeチャンネル「芳根京子の〈生〉旅」では、飾らない素顔やライフスタイルも発信中。話題作への出演が続く、注目の実力派女優。
“自分マニュアル”を作ってから、オンとオフが分けられるように
――CLASSY.の読者は、25〜35歳の働く女性が中心です。この世代は「ギリギリでも頑張る」ことが多い時期でもありますが、そんな日々の中で、芳根さんが心と体のバランスを保つために大切にしていることがあれば教えてください。
そうですね…最近は、「自分のことは自分が一番分かっている」と、しっかりと認めるようになってから、気持ちがすごく軽くなりました。
どんなに忙しくても、自分の時間をうまく確保するように意識しています。私、仕事のことで頭がいっぱいになると、他のことに全然気が回らなくなってしまう性格なんです。だから最近は“自分のためのマニュアル”みたいなものを作っています。
――“自分マニュアル”、素敵な考え方ですね。
例えばある撮影中は、寝る前30分は『コジコジ』だけ見るって決めていました。その時間は、台本も触らないし、携帯も見ない。そうやって一日の終わりを自分で整えることで、ちょっとだけ楽に呼吸できるようになった気がします。
――きちんと「終わりの時間」を決めるの、大事ですよね。
他にも、作品の合間に一泊二日の温泉旅行に行ったりもします。仕事のことは一切持ち込まず、“オフ”の時間をしっかり作るようにしています。
昔はプライベートに仕事を持ち込んでしまい、ご飯すら食べられないこともありました。だから最近は仕事用の机を買って、ここは仕事の場所、こっちは食事の場所って分けたりしています。
――空間を分けることで、気持ちの切り替えもしやすくなりそうですね。
“こうなりがちだから、こうしておこう”と、自分の性格を理解して先回りするようになったら、だいぶ切り替えられるようになりました。
ファッションもメークも、“自分がときめくかどうか”をいちばん大切にしています
――今日も素敵な衣装とメークですが、“自分らしく”あるために、ファッションやメークで意識していることはありますか?
えー…実は、流行りにはあまり詳しくないんです(笑)。私にとって大事なのは「着たいものを着る」「好きなものを身につける」ことです。だから、ファッションもメークも“自分がときめくかどうか”がすごく大切なんです。日常で身につけるものって、自分の気持ちにすごく影響すると思うので、流行よりも「これを着てるとなんだか気分がいいな」と思えるかどうかを優先してます。
買い物の頻度もそんなに多くはないんですけれど、「これなら長く付き合えそう」「大事にできる」と思えるアイテムを選ぶようになりました。そういう目線で服を選ぶようになったのは、ここ数年でより強くなった気がします。
買い物は、悩むとすぐ誰かに背中を押してもらいたくなるタイプ
――最近、「これは長く使えるな」と思って購入したアイテムってありますか?
ちょうど最近なんですが、母の誕生日と敬老の日が重なったので、家族4人(母・祖母・父と私)で一緒に買い物に行きました。
その日は、母と祖母にそれぞれプレゼントを選ぶつもりだったので、自分の物を買う予定はなかったんですけれど…。ふと見つけたバッグに「わあ、素敵!」ってときめいてしまったんです。
でも、悩むとすぐ誰かに背中を押してもらいたくなるタイプで…。母に「どう思う?」って聞いたら、「買いなよ」って言ってくれて、その一言で即決しました(笑)。だからこそより、「このバッグは大切に使おう」って思っています。
――どんなタイプのバッグだったんですか?
ちょっと大きめで、肩掛けにもなるし、リュックにもなるタイプです。旅行の時にすごく便利そうだなって思い選びました。これから旅のお供として、大事にしていきたいなって思っています。
百田夏菜子ちゃんから「30代って楽しい」と聞いて夢が広がりました
――芳根さんも30代が少しずつ近づいてきていますが、ご自身の中で「こんな30代でありたい」という理想像はありますか?
一番は、「楽しく仕事をしていたいな」という気持ちです。
20代の頃は、無理が利くというか、体力で乗り切れていたところもあったと思います。でも、これからはしっかりとと自分の体をいたわっていきたいなとも思っています。
先日、仲の良い百田夏菜子ちゃんが30歳を迎えたタイミングで、お仕事でご一緒したんです。その時に「30代って楽しいよ」って言ってくださって。それまで挑戦したことのないジャンルや、出たことのない雑誌に呼んでもらえたりするってお話を聞いて、すごく夢が広がりました。
身近にキラキラした30代の人がいるからこそ、私も「そんな風になりたい」と思えました。そんな、もっと豊かで自由な30代を迎えたいです。
Information
映画『君の顔では泣けない』(11月14日公開)
芳根京子と髙橋海人が初共演。君嶋彼方の話題小説を映画化。高校時代に起きた“入れ替わり”のまま、15年。初恋、就職、結婚、そして親との別れ—互いの人生を生きてきた二人が、「この人生は誰のものなのか?」と手放したくないものとの間で葛藤しながら、30歳の夏に選ぶ未来とは。
衣装協力
シャツ¥77,000スカート¥99,000(ともに3.1 Phillip Lim) リング¥30,600 イヤカフ¥30,600(ともにBONEE) 靴/スタイリスト私物
【SHOPLIST】
EDSTRÖM OFFICE 03-6427-5901
撮影/You Ishii ヘアメーク/猪股真衣子(TRON)スタイリスト/杉本学子(WHITNEY) 取材/池田鉄平 編集/越知恭子