『暴君のシェフ』イ・ジュアンさん(29)「特別な才能があるわけではなく、人より多くやってきただけ」夢との向き合い方
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ピアノやバレエ、アクロバティック──多彩な表現の裏にあるのは、日々の積み重ねと自分自身と向き合う時間だと言います。迷いながらも歩みを止めず、信じ続けてきたものとは何か。インタビューの後半では、俳優イ・ジュアンさんの習慣や価値観、そして、夢を形にするために大切なことを紐解きます。
Profile
1996年1月24日生まれ。韓国出身。身長184cm、体重73kg。2018年、ドラマ『SKYキャッスル』で俳優デビュー後、『女神降臨』『五月の青春』『王の愛 ウォル〜幻想恋歌〜』などに出演。2025年8月から放送された時代劇『暴君のシェフ』で演じた大道芸人・コンギル役で強烈な印象を残した。同ドラマはNetflixで世界配信され、日本でも人気急上昇。また、同年9月、日本の芸能事務所アービングと業務提携し、日本での本格的な活動をスタートさせた。
役作りのために始めた、バレエとアクロバティック
――イ・ジュアンさんの趣味は、ピアノやバレエ、アクロバティックと伺いました。芸術的な習い事の経験が豊富ですね。
バレエやアクロバティックは役づくりのために始めたんです。特にバレエは手の動きや体のラインが美しくなると聞いて。ピアノは小学生のころから続けていて、もう20年ほどになりますが、あくまで趣味です。
――今、仕事以外で情熱を注いでいることは?
体づくりですね。ヨガとアクロバティックです。ヨガは習慣になっていて、週2回は必ずジムに通い、午前9時40分から11時までじっくり自分の体と向き合っています。
――アクロバティックはどんな内容ですか?
パルクールに近い動きです。走る・跳ぶ・登るなどの「移動動作」で心身を鍛える運動方法で、コンギル役にもかなり生かされたと思います。
思い立ったらすぐに始めてみることが、夢への第一歩
――CLASSY.の読者には、イ・ジュアンさんと同世代で夢に向かって奮闘している女性が多くいます。夢を実現させるために大切なことを教えてください。
緊張しますね(笑)。でも、一つだけ言えるのは、「やりたいことがあるなら、まずやってみること」。あれこれ考えすぎず、思い立ったらすぐに始めてみてください。そうしないと自分に合うかどうかもわかりません。もし違うと思ったら、やめてもいい。どんなに大変でも、最低限生きていければ、人は案外なんとかなるものです。僕はそう信じてここまで生きてきました。
――俳優人生のなかで、辞めようと迷った時期はありましたか?
ありました。それこそ昨年、『暴君のシェフ』に出会うまでは、自分の選んだ道が本当に正しかったのか、ずっと問い続けていました。でも、コンギルという役にめぐり合えたことで、初めて「役者を続けていいんだ」と思えたんです。デビューから8年、演技を始めてからは12年も経ちました。思うような結果が出ない時間は決して短くありませんでしたが、諦めようと思ったことはありませんでした。いま、こういう環境になったことに感謝しながら、すべてを出し切る覚悟でこの仕事に向き合っていきたいと思っています。
――諦めずに続けてきたことで、手応えを感じられるようになったんですね。
そうですね。作品が評価されたこと以上に、注目される役をオーディションで勝ち取れた。そのことが、何よりの自信になりました。
「いつか必ずできる」と信じて生きてきた
――苦しいとき、支えになったものは?
特にありません。ただ、いちばんの心の支えは、自分自身を信じていたことだと思います。失敗すると思ったこともなく、ただ、ひたすら「いつか必ずできる」と信じて生きてきましたし、そういう気持ちを持たなければうまくいくはずがないと思っていました。振り返ると、いま、話していることは、8年前、人生で初めて受けたオーディションでも同じように口にしていた気がします。
――まさに有言実行ですね。周りの友人からはどんな性格だと言われることが多いですか?
「何でも上手にできていいね」と言われます。でも、実際に自分が誇れることは、諦めずに続けてきたこと。特別な才能があるわけではなく、人より多くやってきただけ。その積み重ねが、いまの自分につながっているのだと思います。
――最後に、今後の目標を教えてください。
今回、日本でファンミーティングという第一歩を踏み出せました。これからはドラマや映画を通して、日本のファンのみなさんとお会いできる機会を増やしていきたいです。
撮影/茉那実 取材/服部広子 編集/越知恭子