Aぇ! group・正門良規さん「自分がアイドルだってことを、どの現場に行く時も大事にすること」【特別インタビュー後編】

Aぇ! groupの正門良規く

Aぇ! groupの正門良規くんが『CLASSY.』2023年6月号の撮影で今回、初めて訪れたのは「行ってみたかった」という東京の下町エリア。正門くんの飾らないキャラクターに似合う街並みをのんびりお散歩したり、ちょっとおしゃれな立ち飲み屋さんを覗いたり…。インタビューでは快進撃を続けているAぇ! group、そして個人としての抱負や展望についてお話ししていただきました。

今、Aぇはめちゃくちゃいい感じ。自分たちへの期待感を持ててます

――現在Aぇ! group初の全国ツアー中ですが、公演初日には涙を見せたとか。
「涙が出ましたね。嬉しいのもあるし楽しいのもあるし、いろいろこみ上げてくるもんがありましたね。何泣きなんやろ、自分でもわからんくて初めての感情でした。間違いなく嬉し泣きの部類ではあるんですけど『ああ、こういう時にも涙って出るんや』って…。みんなが僕をそうさせたんかな。しかも初日やしね。恥ずかしいから、泣いたのをメンバーにイジられるくらいでよかった(笑)」

――5月には東京、神奈川に続き、2度目の大阪公演があります。
「大阪はめちゃホームなんで安心感があるし、東京で単独は初なんで関西の底力を見せたいですね。ベタかもしれないけど、こういうグループがいるぞって。今までよりステップアップした状態で初の東京を迎えるのは自信になるし、お客さんのリアクションが楽しみです」

――個人としてステップアップしたい点や自分を磨きたいことはありますか?
「お芝居ですね。台本を読んだ時の自分の感覚に自信を持ちたいです。台本の読み込み方や深め方…どう磨けばいいのか難しいですが、本でもマンガでも日々、物語に触れておこうと思います。あとボキャブラリーを増やして言葉の幅を広げたい。散歩番組のスタッフさんに『毎回、〝わー、すげー!〟って同じこと言ってるぞ』って言われるので(笑)」

――前回の取材で「アイドルだということにプライドと戒めを持っていたい」と語ってくれました。
どんなアイドルでいたいですか?「自然体というか、そのまんまでいたいですね。カッコつけるのも時には大事なんですけど、演じるというのは違うのかな。言葉選びが難しいですが…。『いずれドームやるから!』っていうのは背伸び感があるし、カッコつけてるじゃないですか。そういう意思表示は口に出せる人でいたいけど、スカしてる偶像にはなりたくない。人肌というか体温を感じるようなアイドルでいたいと思いますね」

――仕事をするうえで大事にしていることは?
「前と変わらんかな。自分がアイドルだってことを、どの現場に行く時も大事にすること。グループを離れる時はなおさらで、散歩してる時もこういうデート企画の撮影をする時もお芝居してる時も。『今日は俳優なんで』みたいなスイッチを持つのも気持ち悪いし、恥ずかしくなっちゃう。それも自然体につながってるんかな。アイドルとして俳優の仕事に呼ばれてるからアイドルとして行って、でもやるからには一生懸命、第一線の方たちに失礼のないように準備していきたいです」

――今年下半期に向けて抱負はありますか?
「下半期か…どうなってんのやろ(笑)。わからんけど、今、Aぇとしてのテンションはめちゃくちゃいい感じです。先のことがわからないのも楽しむ余裕があるというか。『俺ら何やってんのやろ(笑)』って、予定がないのが楽しみと思えるのは数年前からの変化かな。自分たちへの期待感を持ててるのはいいことかなと思います。メンバーめちゃ仲いいですし、打合せでもいらん気遣いがなくなってお互い言いたいことを言う。最悪それで喧嘩になってもいいと個人的には思ってます。それだけ本気なのはいいことだから」

――個人の活動としてやりたいことは?
「映画は挑戦したいけれど、具体的に何がやりたいってのはないです。役をもらえるなら何でも。舞台も化け物級の大先輩な方々との作品なら、通り過ぎるだけの役でも出たい。稽古場から本番までを見てたい。演出家さんでは鈴木裕美さんや宮田慶子さん、厳しいと言われるすべての方とご一緒してみたいですね」

Yoshinori Masakado
’96年11月28日生まれ 大阪府出身 血液型AB型 関西ジャニーズJr.内グループ、Aぇ! groupのメンバー。俳優としても活躍し、NHK連続テレビ小説『スカーレット』、ドラマ『恋の病と野郎組』シリーズ、『和田家の男たち』『アイドル』、主演舞台『染、色』『ヴィンセント・イン・ブリクストン』などに出演。現在『Aッ!!!!!!と驚き全国ツアー2023』(12都市全44公演)開催中。

取材・文/駿河良美 再構成/Bravoworks.Inc