「僕、東京に染まっちゃいました」俳優・鈴鹿央士さんが今一番やりたいこと
彗星のごとく現れ、昨年はドラマ「六本木クラス」「silent」と超話題作に次々と出演。ピュアな人柄と少女漫画に登場する恋人みたいな外見で見る人を魅了し続ける俳優の鈴鹿央士さん。そのギャップを探ってみました。
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知識が豊富で学ぶことが多い大人の女性は物事を判断する回路が早い印象です
最近、韓国語の勉強をはじめた。音楽も言葉も韓国のカルチャーが大好きで、まずは言葉を習得し、日本に一番近い韓国を見てみたいと言う。「今年23歳になり、学びたいことが一層具体的になり、興味があるとすぐに行動を起こせるようになりました」。
韓国のサバイバル系・リアリティ番組「フィジカル100」にはまっていて、セルフ筋トレもはじめたとか。「3~12.5kgに調整可能なダンベルを購入し、起床後と夜に湯船にお湯を溜めている間にやるようにしています。まだ変化は感じていないですが(笑)」。
公開中の映画『ロストケア』では検察事務官を演じる。オーディションに合格し、W主演の松山ケンイチさん(介護士役)、長澤まさみさん(検事役)との共演が叶った。介護を巡る事件を取り上げた衝撃の感動作品だ。「お2人が入魂の演技で対峙する場面があり、僕は背後からそれを見守り、表情は見えないのに、徐々に空気感が変わっていくんです。お2人が作り出す世界に圧倒され、まさに背中から学ばせていただきました」。
介護と言えば、デビュー前の高校生の頃、祖母が曾祖母の介護をする姿を見てきた。「介護施設に入居の曾祖母に、毎日のように行き来していた祖母は大変なのに嫌な顔ひとつせず、明るく接していました。両親や僕たちも頻繁に通い、いい家族だなあと思います」。
自然豊かな岡山で生まれ育った。「歩いているだけで『自然』に触れていたから、自然に囲まれたい欲は常にありますが、最近はどこにも行けてないですね。今はゆっくりできる朝に音楽をかけながらコーヒーを飲む時間がリラックスできるとき。なんだか僕、東京に染まっちゃいましたね(笑)」。1人暮らしなので、凝ったことはしないけれど料理はする。サラダを食べる習慣がないので、その分市販のトマトジュースで野菜不足を補う。「血糖値を上げすぎないためになるべく食後に飲むようにしています。僕、すぐに眠くなっちゃうから」。サプリもビタミンA、B、C、D、Eそれぞれと、亜鉛と乳酸菌を1日1回一気に飲む。
最近、長年使っていた枕を肩にフィットするタイプにし、枕カバーをシルク素材に替えた。「気持ちよくて寝つきが早くなりました」。スキンケアもメイクさんお勧めのB.Aのローションと乳液を使っている。「大きな声では言いたくないですが(笑)。まだ1本目ですがとてもいいです。保湿命で、パックはキュレルを。健康も美容も気を配るようになりました」。
大人の女性については、「物事を判断されるときの回路が早い印象があります。感情的になったとしても、落ち着くテンポが速くて、冷静だなあと思います。知識も豊富で、学ぶことが多いです」。社会現象になったドラマ「silent」で湊斗役を演じたことにあまり実感はないと言う。「ありがたいと思いますが、まだ俳優として地盤が固まっているわけでも、そこがゴールでもないから安心もしていられない。ひとつ積み重ねた、そんな感覚です」。将来は香港の俳優トニー・レオンのような、カッコいい男性になっていたい。「内面から滲み出る雰囲気を身に纏えるような役者になっていたいです」
\鈴鹿央士さんの手/
手がテーマになる役どころが結構多いです。ドラマ「この初恋はフィクションです」で転校生を演じたとき最初は手だけの出演でしたが、ほくろで僕と気づいた人がいて嬉しかったですね。映画『蜜蜂と遠雷』ではピアニスト役。自分の手って常にあるものだから意識したことがなかったですが、「綺麗な手だね」と言ってもらったことがとても印象深いです。
《Profile》 2000年岡山県出身。集英社「MEN’S NON-NO」モデル。’19年『蜜蜂と遠雷』で映画デビュー。同年「決算!忠臣蔵」、’21年ドラマ「ホリミヤ」では主演を務める。’19年NHK連続テレビ小説「なつぞら」、’21年「ドラゴン桜」、 ’22年「六本木クラス」「silent」など話題作に出演。公開中の映画『ロストケア』では検察事務官・椎名幸太を演じている。
《衣装クレジット》 シャツ¥62,000、パンツ¥67,000(ともにルメール/エドストローム オフィス)
2023年『美ST』6月号掲載 撮影/彦坂栄治(まきうらオフィス) ヘア・メーク/阿部孝介(traffic) スタイリスト/朝倉 豊 取材/安田真里 編集/伊達敦子