メナード化粧品の顔を務められて51年目を迎えられた俳優の岩下志麻さん（82歳）。その存在はまさに国宝級そのもの。ドレスを着こなした立ち姿の凛とした美しさ、無駄のないフェイスラインに撮影スタッフから羨望のため息が漏れるほど。そんな岩下さんの美の秘訣を、たっぷりと伺いました。

▼合わせて読みたい
【岩下志麻さん 82歳】メナードの顔になって51年！「人生に欠かせない」と語る愛用コスメは？

美しさを持続するには1日3食＋運動＋お化粧を落とすこと

《Profile》
1941年東京都生まれ。17歳でNHKドラマ「バス通り裏」で女優デビュー。’67年篠田正浩監督と結婚後、独立プロ『表現社』設立。出演作は120本を超え、『はなれ瞽女おりん』で日本アカデミー賞最優秀主演女優賞など多数受賞。

31歳でメナード化粧品の顔になり今年で51年。毎年メナードさんのカレンダーや年賀状などの撮影がモチベーションになり、美しさをキープする努力を50年間、今も変わらず続けています。

でも20代の頃は、お化粧を落とさず寝てしまうなど無頓着で、無茶苦茶やってたんです。ニキビも肌荒れもあって、美肌とは無縁でした。でも化粧品の顔になったからには肌をキレイにしなきゃと、美に対して積極的になりました。

まずW洗顔を徹底し、メークのまま寝ることは一切なくなり、朝晩のスキンケアも習慣化。すると肌荒れが改善したんです！ それからはメナード化粧品の虜になって、新製品が出るたびにワクワクしながら使わせていただいて。

朝は薬用ビューネをコットンで下から上につけた後にオーセント リクイド、仕上げに薬用ベースエッセンスのシンプルケア。夜はマッサージクリームで顔と首のマッサージ後リクイドまでは同じ過程で、就寝前にオーセント クリームⅡをつけます。うっかり忘れてベッドに行くと、また電気をつけて塗るほどで。安心感があって幸せな気持ちになります。国宝級クリームは高機能だけでなく精神を豊かにしてくれますね。

十分素晴らしい製品ですが、毎年リニューアルを続け、常に挑戦される姿勢と精神に影響を受け、気が付けば私自身も向上する努力を惜しまなくなっていました。何より大切なのは、続ける努力。60代から始めた太極拳と気功はコロナ禍以降でもオンラインで続けています。

朝は7時頃に起床後ベッドの上で10分間目覚めの運動。足腰を上げ、手足をぶらぶら伸ばすなど、結構ハードです。食事は1日3食を欠かさず、もずくとお豆腐を毎日食べています。髪の毛にいいもずくは刻んだ生姜とお酢でご飯にのせることも。たんぱく質豊富なお豆腐は冷ややっこやあんかけで。そして、食事前にはマントラを唱えながら瞑想します。瞑想すると雑念が出るのですが、それを消さずに続けていると、不思議なことに気掛かりなことがスパッと抜けるんです。ストレスが蓄積せず、いつも穏やかにいられるようになりました。

私は、いい情報を得たら即行動して続けるほう。持続が向上に繋がり、それが50年間元気にやってきた秘訣です。とはいえ、今の悩みは老いていくこと。年にはかなわないですね。でも健康であれば、逆らわず、楽しみを見つけるが勝ちね。

私はね、阪神タイガースの猛烈なファン。自分の部屋で1人で野球を見るのが好きで、「それいけー」「何やってるんだー」と叫びながら観戦するのが楽しいです。スマホも大好き。ちょっと見失うと、家中探して大騒ぎしています（笑）。就寝前はヤフーニュースをひと通り見て、阪神タイガースがホームランを打った日は再び再生して、楽しい気持ちで寝ます。

実は最近、娘家族と二世帯住宅で暮らし始めました。娘や大学生高校生の孫たちが帰宅する夕方に部屋の電気がつくとふっと幸せな気持ちになります。そんな気持ちにさせてくれる家族がいるからこそ私は幸せでいられると、家族みんなに感謝をして過ごす今日この頃です。

《衣装クレジット》
ドレス ￥138,000（TADASHI SHOJI）イヤリングはスタイリスト私物

2023年『美ST』10月号掲載
撮影／下村一喜　メーク／冨永朋子（Allure）　ヘア／馬場利宏（竹邑事務所）　スタイリスト／馬場郁雄　取材／安田真里　編集／浜野彩希　撮影協力／バックグラウンズ ファクトリー